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全日本実業団競技大会 男子決勝戦レポート

横河電機 74 ( 21-19  13-14  14-12  26-13 ) 58 JR東日本秋田

スターティングメンバー
横河電機:#5笹、#14梶原、#17高木、#19神﨑、#20田ヶ谷
JR東日本秋田:#5若月、#7畠山、#13佐藤哲、#15村山、#17一戸
Yokogawa202  スタートから好調な横河電機は中外絡めて得点を重ねる。JR東日本秋田はリズムを作れず、#17一戸の個人技でなんとか得点につなげるが、開始5分で15-4と横河電機がリードする。ここでJR東日本秋田は#4佐藤正司をコートに。残り3分からJR東日本秋田が追い上げ、21-19と横河電機のリードが2点となって第1Pを終える。第2P、横河電機は#15小納真良をPGに。しかし、パスがかみ合わずなかなか得点につながらない。JR東日本秋田もシュートが決まらず、開始から4分あまりはロースコアで展開する。残り5分からJR東日本秋田が速さを生かしたオフェンスで連続得点し、一度は逆転する。しかし横河電機も#15小納真良が速い展開でコントロールし、終了間際に再逆転し、34-33と横河電機がわずかに1点リードして前半を折り返す。
 第3P、リズムに乗れない横河電機に対し、速い展開から中外と得点を重ねるJR東日本秋田が再びリードする。しかし残り6分に横河電機が#15小納真良をコートに戻し、さらに残り5分にJR東日本秋田#5若月が3個目のファールでベンチに下がると流れは横河電機に傾く。横河電機#15小納真良は積極的に点を取りにいくと、JR東日本秋田のディフェンスを崩していく。終了間際に横河電機#15小納真良がミドルシュートを決め、48-45と横河電機がリードを3点にして最終Pへ。第4P開始から横河電機#15小納真良のゲームコントロールが冴え、自身の1on1を絡めた得点で一気にリードを9点にひろげる。粘りたいJR東日本秋田だったが、ディフェンスを崩され、ゲーム全体のリズムができない。残り6分半にJR東日本秋田#5若月が4個目のファールでベンチに下がると、直後にJR東日本秋田#18石橋が5個目のファールを取られてしまう。インサイドが厳しくなったJR東日本秋田に横河電機がたたみ掛け、#5笹、#20田ヶ谷と連続得点。残り時間が5分をきったところで横河電機#15小納真良にフリースローを与えると、JR東日本秋田はタイムアウトを取る。しかしその後横河電機が#15小納真良から#19神崎に変えても流れは変わらない。そのまま横河電機がリードを守り、74-58で横河電機が勝利、この大会の2連覇を決めた。

横河電機
Yokogawa1522  初戦こそ競ったものの、その後は強さを見せつけた横河電機。目指すは日本社会人選手権でのオールジャパン出場権の獲得。この大会の優勝はその布石となるか。
藤本憲治コーチ
JR東日本秋田には点を取る選手(JR東日本秋田#17一戸)が入ったのでどうなるかと思ったのですが、勝てて良かったです。
スタッツ見ても向こうの得点はインサイドが重点的で、こちらは中外まんべんなく取れています。
今回、笹にせよよく走ったので最終的にそこが効いたのかなと。そしてあそこにしっかりとパスを通せるのは真良かなということで彼を長めに使う結果になりました。今日は入りがイマイチでしたけど、合わせるのにそんなに時間のかかる選手ではないので心配はしていませんでしたね。
-#15小納選手はこれまではあまり見せていなかったドライブインなど積極的なプレーが多く出ていましたが
必死だったんじゃないでしょうかね、今日は。本人がいろいろ調整しながらやっているので任せています。相手が秋田県というのはちょっと意識するところがあるんじゃないでしょうか。(能代工業高時代の)同級生の柿崎がコーチしていますから、そこも絶対負けたくないという気持ちがあの兄弟は両方ともあったでしょうしね。
-今シーズンチームを引っ張っている#16浦中選手が不出場でしたが
浦中はモモカンですね。昨日だしてみたのですが、やはりダメだと言うことで今日は出しませんでした。今のチームにとって重要な選手ですから不安はありましたが、梶原が良かったので助かりました。
-次の全国は昨年唯一取れなかった社会人選手権ですね
そうですね。今回は絶対取りたいと思っています。ある意味、あれが今年はメインの大会と言う意識があります。
-#15小納選手のプレーはそこにつながる調整の意味も大きかったのでは
リーグ戦では彼らは出ていないですし、東京都も多分ほとんど出さないでいることになると思います。そういう意味でもこの大会のプレータイムやプレー内容はちょうど良かったのだと思いますね。
-すぐにはじまる東京都実業団選手権はどう戦いますか
この大会は久々に1試合目*で主力を引っ張ってしまいました。今回は主力ばかりのガチガチの選手でやってもらったんで、東京都ではもっといろいろな選手を出していきたいですね。東京都でチームの雰囲気を盛り上げて、いい形で社会人につなげたいです。

*初戦の四国電力戦は残り1分をきっても試合が決まらない展開で、最後まで主力をコートに出していた。

JR東日本秋田
Jrakita52  昨年の決勝では圧倒的な点差をつけられ敗れた。今回、司令塔の#4佐藤正司がまだまだ本来の調子ではないとはいえ、今後につながる新たなチームの姿を見せることが出来た。
柿崎智弥コーチ
 今シーズンから指揮をとる。王者復活に向け新たなチーム作りに取り組んでいる。
今日は特に集中力が切れたと言うわけではないのですが、ディフェンスの部分で強調してきたところ、がんばって走るという部分が途中切れてしまいました。でも、負けて得るものも大きいですし、まだまだこれから社会人大会もありますし、もう一回仕切り直していきたいです。これから新人も溶け込んでくると思いますし、まだまだ一戸も石橋も良くなってくると思います。
-やはりインサイドが厳しかったですか
#5笹くんのところにダブルチームで行く場面がちょっと遅かったのかなと言う感じがあります。#6佐藤靖浩がマッチアップの時は抑えられていたのですが、その他はサイズがないですから。そこでダブルチームに行くのがちょっと遅かったように思います。横河電機は確かにアウトサイドシュートもありますが、全てを止めることは難しいですし、どこかでリスクを負わないといけないので、横河さんはやはりインサイドが起点になっていますから、そこをしっかりと止めていかないといけなかったです。
-流れが悪くなる時間がありましたね
タイムアウトを取って選手には言ったのですが、センター陣がリバウンドを取ってからの走りがちょっとなくなった時間帯がありました。そこは準決勝まではできていて、それでリードするという場面もあったのですが、今日はそれができていなかったかなと思います。横河さんのディフェンスの戻りも速いですし。しかしある程度、去年よりは対応できている部分はあるのかなというのも感じましたね。
-横河電機に対してはかなりの善戦とも言えるのでは
そうですね。しかしこれからもっとどんどん良くなっていかないとうちもダメだと思います。#4佐藤正司が復帰してくれたのですが、まだまだ5割程度の状態ですしね。今日はもう少し休ませたかったのですが、小納のところが難しかったのでひっぱってしまいましたが、本当によく頑張ってくれたと思います。うちのチームはまだまだこれからだと思っていますから、この敗戦で下を向かないでがんばっていきたいです。

Jrakita422 #4佐藤正司
 チームキャプテンでチームには欠かせない司令塔でもある。昨年末、練習試合中に左足を骨折。この大会が復帰戦となった。
今はまだ本当にだましだましやっていて、ようやく5割くらいきているかどうかという感じですね。とりあえずこの大会にはただ間に合ったというだけ、試合に出れたというだけで、自分は何もしていないという気持ちが強いですね。
-いつごろから復帰されたのですか
先週くらいからこういう試合形式の練習を始めたばかりです。最初は足を引きずりながらやっていたのですが、日に日にちょっとずつ慣れてきていて、この大会通しても少しずつ慣れていかなければという思いでやっていました。
-左足首がほとんど動かない状態と言うことですが、動きの制限が大きいですか
動きの反応と1歩目がでなかったです。ディフェンスもそうですが、いつもなら強引に抜くところも、その筋力も反応もできなくて。本当にごまかしながらやっていた、ただ出れたというだけですね。
-昨年の社会人選手権の1回戦*でも感じられたのですが、佐藤選手のコントロールがチームには必要な部分が多いですね
同じメンバーでやっている時間が長かったので、ちょっと別の動きになった時に対応できる選手が限られてしまっているというのが今のチームの現状です。そこを見れるとか、その動きができるという選手がまだなかなかいなかったので、それで監督なども『出てほしい』ということだったので、自分でも間に合えばという気持ちでやってきました。とりあえず出ることができたら、今の自分のできることをがんばろうと思ってやっていました。
-佐藤選手がPGで入ることで#17一戸選手が点を取りにいきやすくなっていましたね
一戸も4月から入社していますが、実際にチームに合流したのは6月くらいからで、その時はまだ自分が復帰していなくてずっと1番をやっていました。とりあえずまず自由にやってと話していたのですが、あいつも結構バスケットではまじめなタイプなので、いろいろ気を使っていた部分もあるみたいです。今回は決勝とかも大分自分のペースでできるようになっていました。自分が入ることで少しでも負担がなくなるなら、今の状態でも出たほうがいいかなと思いました。
-昨年あたりから#5若月選手を中心にしたチームに変わってきていますね
その前年はまだまだ怖がりながらやってるという感じでしたが、去年辺りから自分を出していってもいいんだなと言う感じでやれるようになってきました。今年完璧に変わっていこうと言うことで、若手もしっかりと意識を持ってやってきています。そういう意味では使える選手も増えてきて、若い選手も個人個人が自分の持ち味を出すという意識をしっかりもってやってくれているので、いい方向に向かっていると思いますね。
-今回プレータイムが長くなって佐藤選手の足の具合が心配ですが
自分では出来る範囲でやったつもりなので、多分そんなに悪化してるということはないと思いますし、その悪化するほど動けないというジレンマもあったくらいなので。この後ちょっと休んで様子を見たいと思います。
-次の全国は社会人選手権ですね
去年取れなかったオールジャパンを取りたいので、社会人まではもうちょっと良くしないといけないです。ちょっと集中力がない部分があるので、そこは修正したいですね。関東のチームは試合慣れしている部分があるんですけど、うちはそういう部分が少ないので上手く調整していきたいです。

*1回戦の葛飾バックボーン戦で、佐藤選手はユニフォームがなかったため第1Pは出場できなかった。その間に大きくリードされたが、ユニフォームが届いて佐藤選手がコートに入ると追いつき、接戦をものにした。

#17一戸裕也(敢闘賞・新人賞)Jrakita1732
「いや~、いいのかな」敢闘賞と新人賞のW受賞に笑顔でそう言った。攻撃的なプレースタイルとは裏腹なコートの上でもしばしば見られるその笑顔は一戸のトレードマークでもあった。
「大学時代も一番最後のインカレの時に1番をやったのですがあんまり上手くいかなかったという感じでした。しかし自分の身長では1番ポジションだと思うので、横河電機の小納さんのようになりたいですね。確かに1番ポジションだとなかなかシュートチャンスがないのですが、うちには点を取る人は他にもいっぱいいるんで、それを上手く活かせるようなプレーができるようになりたいです。今日はみんなシュートが入ってないのでちょっと攻めなきゃあと思っていきました。いい感じで入ってよかったです。
うちは週4で練習をやってるんですけど、自分は勤務の関係で週1回(休みの日)しか練習に出れなくて。量が少なくなった分、決められた時間で集中してやっていくようになれないとダメだなと思っています。自主練習も環境的には難しいのですが、できるだけやっていかないといけないですね。大学に比べれば環境は良くないですが、それはもうしょうがない部分もあるので、頑張るしかないかなと。バスケができることが楽しいですしね。このチームは今年からコーチも変わって新しくなってきてるので、社会人選手権や東北のオールジャパン予選を頑張って、オールジャパンには絶対に出たいと思っています」

※写真は中村斗音氏より寄贈

取材・文 渡辺美香   写真 中村斗音

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