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2008年10月

スポーツのミカタ ウィークリー vol.5

目次
★全日本社会人選手権
★全実への道・4
★JBL2
★オールジャパン予選
★関東大学リーグ戦入替戦

☆全日本社会人選手権 プレビューはこちら
 11月2・3日に宮城県白石市で第4回全日本社会人バスケットボール選手権(兼全日本総合バスケットボール選手権予選)が行われる。前回大会からオールジャパン枠が与えられ、実業団、教員、クラブのオールジャパン出場の可能性が広がった。
 第1回と第3回はベスト4が全て実業団で占められた。第2回のみガリバークラブ(埼玉)が準優勝し、初めてクラブチームがベスト4に入った。第3回も横浜ギガスピリッツや葛飾バックボーンがベスト4入りを期待されたが、実業団相手に接戦を落とし敗退している。
 実業団の上位4チームは実力伯仲。ここにクラブ上位の三種体協琴丘や055、教員1位の新潟教員が絡んできそうだ。
 ベスト4に入れば2日間で4試合の強行スケジュール。個々の選手の体力はもちろんだが、チームとしての持久力も必要とされる。さらにトーナメントということで瞬発力も必要。身体的にも精神的にも厳しい大会だけに見所は満載。高校や大学で活躍した選手のその後を見ることのできる貴重な大会の1つでもある。
第4回全日本社会人バスケットボール選手権大会公式サイト

☆全実への道・4~関東実業団選手権がスタート
 全日本実業団選手権に最も多く出場チームを出す関東実業団選手権が10月25日から始まった。全40チーム中シード8チームを除く32チームが1回戦から登場する。
 前号で挙げたベスト16に入ると予想されるチーム(三井住友海上、警視庁、富士通、プレス工業、クラヤ三星堂)は全て勝利。
 2回戦は11月3日(月・祝)に神奈川県川崎市の旭化成体育館と東京都日野市のコニカミノルタ体育館の2会場でそれぞれ4試合ずつ行われ、シード8チームに挑むベスト16の8チームが決定する。
関東実業団バスケットボール連盟

☆JBL2 第2週の結果と第3週の予定はこちら
 2週目に入ったJBL2(日本バスケットボールリーグ2部機構)は、優勝候補の筆頭といえる豊田通商が初戦を迎えた。石川相手に100点越えの猛攻撃で強さを発揮した。敗れた石川は開幕から2連敗。次は日立電線とホームでの開幕戦となる。その日立電線は第2週で初戦となるビッグブルー東京とホームの日立市で対戦。終始リードする展開でホーム開幕戦を勝利で飾った。敗れたビッグブルー東京は次週の11月2日、代々木第2体育館で新規参入のレノヴァ鹿児島と対戦する。開幕戦を快勝した豊田合成は黒田電気と対戦。黒田電気はスタートを入れ替えて臨むが勝てず、対豊田合成戦の連敗が続くこととなった。2連勝の豊田合成はスタートに起用した新人が活躍している。変則スケジュールのため3週連続で試合のある豊田合成は次週アイシン・エイ・ダブリュと対戦する。昨シーズンは1勝1敗。両チームともに新人(移籍も含む)が多くプレータイムをもらっており、昨年とは違う展開が見られそうだ。
JBL2

☆オールジャパン予選
 年明け早々に行われる全日本総合バスケットボール選手権の予選が現在各地で行われている。最も早い代表決定となった近畿ブロックは昨年と同様に洛南高校が優勝。高校総合(延岡学園高)に続いて最初に決まったブロック枠は奇しくも同じ高校チームとなった。
 次の予選大会は中国ブロックで11月1・2日に広島県福山市で行われる。昨年は鳥取県のB・B・C・Tがオールジャパンに出場したが、過去には島根県の松江工業クラブなども出場している。B・B・C・T、松江工業クラブともに中国総合に出場。その他も全てクラブチームで、各県から1チームのみ出場となっている。
 この連休の11月2・3日にはオールジャパン枠が2チームある全日本社会人選手権も開催され、連休中に3チームがオールジャパン出場を決めることとなる。

☆関東大学リーグ戦入替戦 入替戦の結果はこちら 関東大学リーグ戦関連はこちら
 関東大学リーグ戦の入替戦が10月27日~29日まで代々木第2体育館で行われた。入替戦は来年のリーグ戦の舞台を決める重要な試合となる。
 1部から2部との入替戦となったのは日本体育大と大東文化大。2部から1部との入替戦に進んだのは慶應義塾大と筑波大。
 大東文化大は昨年の入替戦で1部に昇格した。そして昨年、その大東文化大に敗れ2部降格となったのが慶應義塾大。1年後の入替戦は奇しくもそれぞれの立場を逆にした形での同じ組み合わせとなった。昨年1部昇格に貢献した4年生が卒業し、経験も少ない下級生が主体で1部の中で戦わなくてはならなかった大東文化大は結果としてわずかに2勝しかあげることができなかった。それでも力のある1部のチームとの対戦を接戦に持ち込むこともあり、リーグ戦14試合を通しての成長が慶應義塾大に対してのアドバンテージだった。慶應義塾大は昨年4年生が怪我などでコートに立つことができず、下級生主体で臨み2部降格となった。その下級生たちが春のトーナメントとリーグ戦で経験をつんで手中に収めた2部優勝。途中明治大に2連敗してしまったが、見事に建て直し、その他全てを勝利した。そして入替戦は結果として慶應義塾大の2連勝で終わった。「やはり鈴木ですよ。それほど声を出して引っ張るタイプではなかったのですが、今回は本当に頑張ってくれました」と1部復帰を決めた試合後、慶應義塾大の佐々木コーチは言った。その鈴木は試合後、疲れは感じられるものの晴れやかな笑顔を見せていた。
 3戦までもつれ込んだのは日本体育大vs筑波大の対戦。毎年4月29日に定期戦を行っている両チームが入替えを争うこととなった。1部で惜しい試合もありながらなかなか勝利につながらず2勝にとどまった日本体育大。対する筑波大も慶應義塾大に連敗し入替戦に黄色信号がともったが、最終週の明治大戦を2連勝し2位での入替戦切符をつかんだ。第1戦は筑波大が先勝、しかし第2戦で日本体育大が粘りを見せる。第1Pこそ筑波大にリードを奪われるが、第2Pで一気に逆転し、その後も完全に試合を掌握。筑波大に付け入る隙を見せず勝利、1勝1敗として最終戦に持ち込んだ。そして決戦となる第3戦。スタートから日本体育大が好調なオフェンスでリードを奪う。筑波大はエース梁川のシュートが決まらず、日本体育大の当りの強いディフェンスにリズムがつかめない。第1Pで12点差がつくと、その後筑波大は何度も追い上げながら、10点の壁が破れない。13点差で入った第4P、なかなか点差を一桁に持ち込めない筑波大だったが、開始から1分に鹿野の3ポイントシュートが決まり10点差としてチャンスを握る。その直後の日本体育大のオフェンスを厳しいディフェンスでターンオーバーに追い込むと、すかさず筑波大はトランジションから高橋がファールをもらう。このファールがここまで粘り強く得点に絡んできた日本体育大の宮村徹の4個目のファールとなるが、宮村徹はベンチに下がらずプレーを続けた。筑波大の鹿野はきっちり2本とも決め、ようやく点差が一桁になる。宮村がファールができない状況で動きが悪くなった影響もあって、日本体育大全体のリズムが崩れる。ここで筑波大が一気に追いつき、さらに残り6分をきったところで筑波大がトランジションから鹿野の3ポイントシュートにつなげ、2点リードと逆転する。ここから日本体育大も粘りを見せ、横江、冨江の3ポイントシュートで追いすがるが、筑波大はようやく当りが出た梁川が要所で決め、リードを守る。残り2分をきって点差は3点。日本体育大は眞庭の3ポイントシュートにかけるが、決まらない。横江、佐藤の3ポイントシュートも決まらず、追いつけない。第4Pで好機を逃さず勝負に出た筑波大が日本体育大を振り切り2勝目を上げ、1部昇格、4年ぶりとなる1部への復帰を決めた。試合終了後、応援席の部員も一体になり喜ぶ筑波大とは対照的に、言葉もなく応援席に頭を下げる日本体育大の選手たち。中にはユニフォームで涙を拭う選手もいた。
 2部の残留をかけて3部Aとの入替戦に臨んだのは拓殖大と順天堂大。どちらも快勝で2部残留を決めた。リーグ戦の後半怪我でコートに立つことのなかった拓殖大の寒竹もスタートで出場。序盤から3ポイントシュートを決めるなどチームに勢いをつける。30分を越えるプレータイムで30得点と怪我の影響を感じさせないプレーでチームを引っ張り勝利に導いた。
 まさに悲喜こもごもの入替戦が終わり、ここから大学バスケットはインカレ一色に変わっていく。
関東大学バスケットボール連盟
日本学生バスケットボール連盟

(取材・リサーチ・編集・作成 渡辺美香)

関東大学リーグ戦 入替戦の結果

 10月27日~29日まで関東大学リーグ戦入替戦が代々木第2体育館で行われた。
 1-2部の入替戦は2部の2チームがそれぞれ勝利し1部昇格を決めた。2-3部A入替戦は2部の2チームが勝利し2部残留を決めた。

入替戦の結果(1部、2部関係分のみ)

1部-2部入替戦(2戦先勝)
大東文化大(1部8位)vs慶應義塾大(2部1位)
第1戦 大東文化大 64 ( 16-25  13-22  10-21  25-26 ) 94 慶應義塾大
第2戦 大東文化大 84 ( 22-26  15-29  27-27  20-24 ) 106 慶應義塾大
日本体育大(1部7位)vs筑波大(2部2位)
第1戦 日本体育大 61 ( 19-23  17-29  15-11  10-12 ) 75 筑波大
第2戦 日本体育大 85 ( 15-22  22-8  22-19  26-26 ) 75 筑波大
第3戦 日本体育大 66 ( 22-10  15-17  21-18  8-28 ) 73 筑波大

2部-3部A入替戦
順天堂大(2部8位) 98 ( 19-9  29-16  27-24  23-28 ) 77 國學院大(3部A1位)
拓殖大(2部7位) 115 ( 26-25  28-23  21-9  40-27 ) 84 関東学院大(3部A2位)

日本体育大 2部降格
大東文化大 2部降格
慶應義塾大 1部昇格
筑波大   1部昇格
拓殖大   2部残留
順天堂大  2部残留
國學院大  3部A残留
関東学院大 3部A残留

全日本社会人選手権 更新のお知らせ

 11月2・3日の2日間、宮城県白石市で行われる全日本社会人バスケットボール選手権のプレビューを掲載しました。

全日本社会人選手権 プレビュー 10月29日更新

全日本社会人選手権 プレビュー

 第4回全日本社会人バスケットボール選手権が11月2日から宮城県白石市で開催される。この大会は前回大会(第3回)から全日本総合選手権(オールジャパン)の予選大会に位置づけられ、男女上位2チームに出場権が与えられる。

 過去3回は関東圏(第1回:神奈川県小田原市、第2回・第3回:千葉県船橋市)で行われたが、今年は宮城県白石市の白石市文化体育活動センター(ホワイトキューブ)で行われる。

 男子はクラブ8、実業団6、教員2の16チームが出場。実業団は今年9月に行われた全日本実業団競技大会の上位6チーム、教員は今年8月に行われた全日本教員選手権の上位2チームが出場。クラブのみ昨年度になる今年3月に行われた全日本クラブ選手権の結果から出場チームを決めるということ。各地のオールジャパン予選と重なることや様々なチーム事情もあり、完全に上位チームとはいえないのが残念なところ。昨年は実業団がベスト4を独占し、九州電力と新生紙パルプ商事がオールジャパンの切符を手にしている。

<展望>
 実業団からは全日本実業団競技大会ベスト4の横河電機、JR東日本秋田、九州電力、新生紙パルプ商事が上位候補だろう。主力にけが人も出て東京都実業団選手権の優勝を逃した横河電機だが、この社会人選手権が昨年唯一落としている大会だけに絶対取りたい思いは強い。JR東日本秋田(秋田1位)と九州電力(福岡2位)はそれぞれ地方ブロックの予選大会へも出場が決まっている。新生紙パルプ商事は東京都実業団選手権で2年ぶりに横河電機に勝利。勢いに乗りたいところ。
 クラブの三種体協琴丘と055、そして新潟教員は昨年度地方ブロックからオールジャパンに出場している。今年もそれぞれのブロック予選大会に出場予定。
 カテゴリーの違いから対戦相手チームの状況が把握できていないことが多く、特に1回戦は勝敗の行方がうらないにくい。今年も実業団が上位を独占しそうな感はあるが、1回戦の結果によっては状況は変わってくるだろう。

<試合予定>
11月2日(日)
男子1回戦
10:30
A1 横河電機(実1・東京) vs SESSIONS(ク8・宮城)
B1 愛知教員A(教2・愛知) vs MODERN CLUB(ク4・愛知)
C1 三種体協琴丘(ク1・秋田) vs 東京日産(実6・東京)
D1 ZULUS SHINWA(ク5・兵庫) vs 新生紙パルプ商事(実4・東京)
12:10
A2 九州電力(実3・福岡) vs ALSOK GUNMA CLUB(ク6・群馬)
B2 日本無線(実5・東京) vs 055(ク2・三重)
C2 新潟教員(教1・新潟) vs HEDGE HOG(ク3・新潟)
D2 大西クラブ(ク7・愛媛) vs JR東日本秋田(実2・秋田)

男子2回戦
16:00
A3 C1勝者 vs D1勝者
B3 C2勝者 vs D2勝者
C3 A2勝者 vs B2勝者
D3 A1勝者 vs B1勝者

11月3日(月・祝)
男子準決勝
10:00
A4 D3勝者 vs A3勝者
B4 C3勝者 vs B3勝者

男子3位決定戦
13:20
B5 A4敗者 vs B4敗者

男子決勝
15:00
B6 A4勝者 vs B4勝者

※1回戦敗退チーム同士の交流戦が準決勝と3位決定戦の間で行われます。

<スポーツのミカタ的1回戦の見所>
B1 愛知教員Aには関東大学でプレーしていた選手も所属。筑波大で活躍した畑田に期待。
C1 昨年度のオールジャパンで快進撃を見せた三種体協琴丘に実業団6位に入った東京日産が挑む。三種体協琴丘はエースの高久(現・JBL栃木ブレックス)を欠き得点力やリバウンドなどは昨年度よりは下がっていると予想できる。なかなか安定した状態が見られない東京日産だがここ一番の強さを発揮できれば勝機はあるだろう。
A2 両チームともに百戦錬磨の選手が多い。
B2 クラブトップの055に実業団5位の日本無線がどう戦うか。055の南部と日本無線の鈴木のPG対決が見所の1つ。
C2 新潟総合選手権の決勝の組み合わせと同じ。この時は新潟教員が勝利している。

取材・リサーチ・文 渡辺美香

JBL2 第2週の結果

 第2週をむかえたJBL2(日本バスケットボールリーグ2部機構)。2週目にして初戦となった豊田通商をはじめ、日立電線、豊田合成と3試合全てホームチームが勝利した。

第1週の結果
10月25日(土)
日立電線 76 ( 18-15  20-16  18-13  20-15 ) 59 ビッグブルー東京
10月26日(日)
豊田通商 111 ( 27-10  31-10  17-25  36-15 ) 60 石川
豊田合成 85 ( 19-17  19-12  19-16  28-27 ) 72 黒田電気

現在(2週目まで)の成績
日立電線 2勝0敗
豊田合成 2勝0敗
豊田通商 1勝0敗
アイシン・エイ・ダブリュ 1勝0敗
ビッグブルー東京 0勝1敗
レノヴァ鹿児島 0勝1敗
石川 0勝2敗
黒田電気 0勝2敗
※は現在1試合のみ

第3週の予定
11月2日(日)
12:50 アイシン・エイ・ダブリュ vs 豊田合成  愛知県:碧南市臨海体育館※有料(前売りと当日券あり)
13:30 石川 vs 日立電線  石川県:北陸電力石川体育館※無料(サポーター会員申し込み必要、当日可)
14:00 ビッグブルー東京 vs レノヴァ鹿児島  東京都:代々木第2体育館※無料

スポーツのミカタ ウィークリー vol.4

目次
★関東大学リーグ戦
★全実への道・3
★JBL2
★オールジャパン予選

☆関東大学リーグ戦 1部の結果はこちら 2部の結果はこちら 関東大学リーグ戦関連の全ての記事はこちら
 2ヶ月に及ぶリーグ戦も10月19日に終了。優勝した青山学院大は春のトーナメントに続いて2冠となり、さらに2連覇を達成した。「勝ち続けることにはプレッシャーはありますよ」という青山学院大の長谷川監督。青山学院大は昨年のリーグ戦第4戦で日本体育大に敗れて以来リーグ戦10連勝、インカレ優勝、今年度に入って関東大学選手権(トーナメント)優勝と丸1年以上負けなしを続けていた(新人戦は除く)。その青山学院大におよそ1年ぶりの黒星をつけたのが準優勝の東海大だった。第6週、2連敗すれば最終週を残して青山学院大の優勝が決まる可能性のある2連戦の第1戦だった。「昨年のリーグ戦で青山学院大に大差で2連敗して、そこから最後まで勝てず6連敗をしてしまいました。あの時の悔しさが今につながっています。怪我などもあって決して万全の状態ではありませんでしたが、選手みんなが頑張ってくれました」とリーグを振り返り、東海大の陸川監督はそう語った。開幕前の大方の予想に反して好成績を残したのが専修大。優秀選手賞を獲得した能登の復帰が大きかった。派手なイメージのある専修大だが、インサイドは粘り強くリバウンドを取っていく選手がこれまでにも多く出ている。今リーグ戦の特徴として怪我に泣いたチームが多かったことが挙げられる。4位とはいえ最終週の青山学院大戦で大差をつけられての2連敗で終わった日本大もその1つ。新たな選手の台頭は見られたものの、チームとしての安定感に欠けたリーグ戦となった。優秀選手賞の篠山も受賞には複雑な表情。「今日の最終戦はほとんど出られなくて…。まだまだです」とうなだれる様子も見られたが、「試合に出ないと始まらないのでこれからも頑張ります」と最後は笑顔で言った。例年とは違う様子を見せながらもエースの不在もあり昨年同様連敗で始まった法政大だったが、尻上がりに調子を上げ終盤は6連勝。神津がいない中で各選手の意識も高まったが、神津が出ると頼ってしまうのか積極性に欠けるプレーが多くなったのが気になるところ。最終戦は1年生ながらスタートで頑張る長谷川の個人タイトル(3ポイント王)に向けてもチームでバックアップしていたが、これも順位に影響がない試合だからこそとも言える。課題は個々で感じ取って次につなげてくれることに期待したい。やはりエース不在で苦しいリーグ戦となった中央大だったが、小野の不在が急でなかったことである程度準備はできていたことが幸いした。春のトーナメントでの苦い敗戦もいい意味で生かされている。「まだまだ波があって安定しない」とキャプテンの#4中野は厳しいコメントだが、これまで試合経験の少なかった下級生の成長が結果につながった。惜しい試合があったが勝ち星につながらなかった日本体育大と大東文化大は2部との入替戦に。チームコンセプトが1試合を通じてやり切れていなかったのが悔やまれるところ。2戦先勝の入替戦では集中して臨みたい。
 2部は明治大戦での2連敗から立ち直り連勝を重ねた慶應義塾大が優勝。最終週の明治大との決戦で2連勝し2位を決めた筑波大とともに1部復帰をかけた入替戦に臨むこととなる。今リーグ台風の目となった国士館大はわずかに及ばず3位。慶応義塾大に2連勝しながら、終盤司令塔の伊與田を欠き、筑波大に連敗した明治大は4位に終わった。インカレ出場を逃すのではないかと心配された早稲田大はなんとか踏ん張り5位を守った。インカレ出場の可能性もあった拓殖大だったが最終週に白鴎大に連敗。勝った白鴎大が3部Aとの入替戦を逃れ6位に。拓殖大は春のトーナメントの好調さをリーグ戦につなげることができなかった順天堂大とともに3部Aとの入替戦に進む。2部-3部Aの入替戦は一発勝負。10月29日(水)に行われる。
結果の詳細や入替戦の予定などは 関東大学バスケットボール連盟公式サイト

☆全実への道・3~関東実業団選手権プレビュー
 10月13日に東京都実業団バスケットボール選手権が終了し全ての出場チームが決定した関東実業団バスケットボール選手権が早速今週末の10月25日からスタートする。東京都22、神奈川県7、埼玉県4、千葉県3、茨城県2、長野県1、新潟県1のあわせて40チーム。シードは昨年の結果から東京都7と埼玉1となり、関東実業団リーグ1部の8チームがシードとなった。ただし東京都実業団選手権の結果から1位と2位、3位と6位が入れ替わっている。シードチームはベスト8を決める3回戦から登場。10チームが出場できる全日本実業団バスケットボール選手権の出場権は1つ勝てば得ることができる。シード以外のチームにとってはまずベスト16に入ることが1つの目標となる。3回戦で敗れても順位決定戦で2回勝てば9・10位に入り全実に出場することができる。昨年は1部の8チームと2部の上位2チームの10チームが順当に出場権を得たが、今年は波乱があるだろうか。16に上がってくると予想されるのが三井住友海上(東京8)、警視庁(東京10)、プレス工業(神奈川2)、クラヤ三星堂(東京11)、富士通(神奈川1)など。2回戦が大塚商会東京(東京16)とNTT東日本東京(東京9)、NTTデータ(東京12)と東京トヨペット(東京14)と予想される対戦は結果の予想が難しい。ここで一番気になるのは来年1部に上がる富士通。来年の1部での戦いを考えると2月の全実に出場し、経験を拡げておきたいところ。また、今年入替戦を逃した三井住友海上だが、東京都実業団選手権では横河電機相手に好ゲームを見せた。得点力のある新人が伸び伸びとプレーしていたのが印象的だったが、3回戦に進めば東京電力が対戦相手となる。若いチームだけに気持ちの持ちようが重要になるだろう。
 11月2・3日に宮城県白石市で行われる全日本社会人選手権にシード8チームのうち4チームが出場するため、3回戦は翌週の11月9日に2会場に分かれて一斉に行われる。同時に開催されるため8試合全てを見ることができないのが残念なところ。決勝戦は11月23日(日)代々木第2体育館で行われる。
詳しい日程は 関東実業団バスケットボール連盟

☆JBL2が開幕 第1週の結果はこちら
 学生、JBLに続いてbjリーグもシーズンインしたが、JBL2も10月18日に開幕した。日程が変則のため第1週は3試合が行われ、豊田通商とビッグブルー東京は試合がなかった。3試合のうちの黒田電気vs日立電線とアイシン・エイ・ダブリュvs石川の試合はロースコアの接戦となった。特に黒田電気vs日立電線戦は両チームともに50点以下というロースコア。「うちはミスが多くてなかなかシュートまでいけなかった。石川はシュートが入らなかったね。ホームでこんな試合をしてしまって応援に来てくれた方たちに申し訳なかった」と黒田電気の技術顧問である今井氏は振り返った。自社体育館でまさに“ホームゲーム”となったアイシン・エイ・ダブリュは藤村と吉田(新人・筑波大)の2ガードに、OSGから移籍した鈴木もスタートに。第1Pでついたリードを守りきり、体育館に詰め掛けた応援に応えて初戦を勝利で飾った。今シーズンから参戦し、初戦をホームで迎えたレノヴァ鹿児島は豊田合成に20点差で敗れた。豊田合成は得点源の大原の24得点を筆頭に5人が二桁得点。スタートに起用した2人の新人も30分前後のプレータイムで二桁得点と活躍し、いい形でシーズンスタートができた。
 第2週も3試合。初戦となるビッグブルー東京は日立電線と、豊田通商は石川と対戦する。また同時にJBL2(当時はJBL・日本リーグ)に昇格した豊田合成と黒田電気の対戦は実業団時代から豊田合成が負けなしとなっている。黒田電気が一矢報いることができるか。
JBL2・日本バスケットボールリーグ2部機構

☆オールジャパン予選~地方ブロック予選
 新年の年明け早々に行われる全日本総合バスケットボール選手権(オールジャパン)。男子は天皇杯、女子は皇后杯を冠するこの大会は日本バスケットボール協会に登録している全てのチームに出場の可能性がある。JBLから12(JBL8チームとJBL2から4チーム)、学生(大学)から8、社会人選手権から2、高校総合(インターハイ)から1、地方ブロックから9の32チームが出場する(社会人選手権2とインターハイ1は昨年度から出場権を得た)。学生は11~12月にかけて行われる全日本学生総合選手権(インカレ)の結果(ベスト8)で決定。社会人選手権は11月2・3日に行われる。そして地方ブロックは現在都府県レベルの予選大会が行われている。最も早いブロック予選大会が近畿で今週末の10月25・26日に滋賀県で行われる。
各地方ブロック予選大会の予定
(細かな日程に違いがある可能性があります。ご了承ください。)
北海道 11月14~16日
東北  11月7~9日(秋田県)
関東  11月29・30日(東京都)
北信越 11月8・9日(福井県)
東海  11月15・16日(三重県)
近畿  10月25・26日(滋賀県:滋賀県立体育館・におの浜)
中国  11月1・2日(広島県)
四国  11月16日(香川県)
九州  11月8・9日(熊本県)
 現在JBL以外で決定しているのはインターハイ優勝の延岡学園のみ。2番目にきまるのが近畿ブロック代表となる。昨年度近畿ブロックから出場したのは洛南高校で、今年も京都1位で近畿総合に出場する。その他大阪1位のはじめまして、兵庫1位の流通科学大などが出場。男子の会場は2日間とも滋賀県立体育館となっている(女子は1日目がにおの浜で行われる)。
 前回のオールジャパンではクラブチーム(4)、実業団(2)、教員チーム(1)、大学(1)、高校(1)と様々なカテゴリーからの出場が見られた地方ブロック代表。今年はどんなチームが勝ちあがってくるのだろうか。

(取材・リサーチ・編集・作成 渡辺美香)

JBL2 第1週の結果

 10月18日(土)からJBL2(日本バスケットボールリーグ2部機構)がシーズンインとなった。第1週は3試合が行われた。

第1週の結果
10月18日(土)
黒田電気 45 ( 13-13  5-16  13-10  14-10 ) 49 日立電線
レノヴァ鹿児島 74 ( 15-32  13-20  23-21  23-21 ) 94 豊田合成
10月19日(日)
アイシン・エイ・ダブリュ 59 ( 12-5  16-19  12-11  19-18 ) 53 石川

次週・第2週の予定
10月25日(土)
日立電線 vs ビッグブルー東京 13:00 茨城県:日立市民運動公園中央体育館※有料(前売りと当日券あり)
10月26日(日)
豊田通商 vs 石川 13:30 愛知県:名古屋市東スポーツセンター※入場料無料
豊田合成 vs 黒田電気 14:00 愛知県:愛西親水公園総合体育館※入場料無料

関東大学リーグ戦 1部の結果

 9月6日から始まった第84回関東大学バスケットボールリーグ戦が10月19日(日)に最終日を迎えた。
 直接対決のゴールアベレージで東海大が上回ったために最終日最終戦まで優勝決定が延びた青山学院大だったが、日本大を圧倒しての勝利で2年連続7回目の優勝を決めた。

最終週(第7週)の結果
10月18日(土)
大東文化大 67 ( 16-24  15-15  20-27  16-24 ) 90 中央大
日本体育大 87 ( 24-15  10-23  34-26  19-31 ) 95 法政大
東海大 66 ( 21-14  13-10  21-21  11-16 ) 61 専修大
青山学院大 88 ( 23-16  18-9  31-17  16-14 ) 56 日本大

10月19日(日)
大東文化大 75 ( 19-14  19-18  18-14  19-17 ) 63 中央大
日本体育大 67 ( 14-24  11-21  17-28  25-19 ) 92 法政大
東海大 83 ( 22-15  20-24  18-24  23-15 ) 78 専修大
青山学院大 97 ( 28-14  28-7  19-13  22-17 ) 51 日本大

最終順位
優勝:青山学院大 13勝1敗(2年連続7回目)
2位:東海大 12勝2敗
3位:専修大 9勝5敗
4位:日本大 8勝6敗
5位:法政大 7勝7敗
6位:中央大 3勝11敗
7位:日本体育大 2勝12敗(2部2位・筑波大との入替戦)※
8位:大東文化大 2勝12敗(2部1位・慶應義塾大との入替戦)※
※は全試合のゴールアベレージで順位を決定

個人賞

最優秀選手賞
荒尾岳(青山学院大4年、#8)

敢闘賞
西村文男(東海大4年、#33)

優秀選手賞
小林高晃(青山学院大3年、#5)
渡邉裕規(青山学院大3年、#7)
安部潤(東海大4年、#32)
能登裕介(専修大4年、#28)
篠山竜青(日本大2年、#13)

得点王
佐藤基一(中央大4年、#7、305点)

3ポイント王
長谷川智也(法政大1年、#11、48本)

アシスト王
渡邉裕規(青山学院大3年、#7、71本)

リバウンド王
荒尾岳(青山学院大4年、#8、OR50本・DR125本・TO175本)

関東大学リーグ戦 2部の結果

 最終順位の決定が最終日までもつれた2部は、最終週第1戦で慶應義塾大が勝利し、明治大が敗れたことで、慶應義塾大の優勝が決まった。1部との入替戦に進むことのできる2位には明治大に連勝した筑波大が入った。
 最終週の白鴎大戦が2戦とも惜敗に終わった拓殖大が7位となり2部残留をかけての入替戦を戦うこととなった。

最終週(第7週)の結果
10月18日(土)
国士舘大 98 ( 25-17  20-16  22-21  31-13 ) 67 順天堂大
白鴎大 73 ( 20-26  15-11  21-17  17-16 ) 70 拓殖大
明治大 71 ( 23-19  8-22  25-15  15-22 ) 78 筑波大
早稲田大 78 ( 17-15  18-25  22-24  21-23 ) 87 慶應義塾大

10月19日(日)
国士舘大 93 ( 27-15  20-27  31-17  15-24 ) 83 順天堂大
白鴎大 73 ( 24-20  21-13  12-20  16-18 ) 71 拓殖大
明治大 77 ( 28-21  11-20  18-27  20-29 ) 97 筑波大
早稲田大 94 ( 14-25  24-21  21-36  35-30 ) 112 慶應義塾大

最終順位
優勝:慶應義塾大 12勝2敗(1部8位・大東文化大との入替戦)
2位:筑波大 11勝3敗(1部7位・日本体育大との入替戦)
3位:国士舘大 10勝4敗
4位:明治大 9勝3敗
5位:早稲田大 5勝9敗
6位:白鴎大 4勝10敗※
7位:拓殖大 4勝10敗※(3部A2位・関東学院大との入替戦)
8位:順天堂大 1勝13敗(3部A1位・國學院大との入替戦)
※は当該チーム間の対戦の成績で順位を決定

スポーツのミカタ ウィークリー vol.3

目次
★全実への道・2~東京都実業団選手権終了
★関東大学リーグ戦
★JBL2 今週末開幕!~プレビュー

☆全実への道・2~東京都実業団選手権終了 最終結果はこちら 関連コラム掲載予定
 10月13日(月・祝)で東京都実業団選手権が終了。1週あけた10月25日(土)から関東実業団バスケットボール選手権(兼全日本実業団バスケットボール選手権予選大会)が始まる。
 東京都75チームの頂点に立ったのは4年ぶり2回目の優勝の新生紙パルプ商事。決勝戦で対戦した横河電機に勝利したのは2年前の関東実業団選手権決勝以来となる。3連覇がならなかった横河電機が2位。昨年も秋の大会で好成績を残した葵企業が、今年も3位決定戦で日本無線に勝利し3位に入った。準決勝の横河電機戦では粘りを見せた日本無線だったが、葵企業戦は少し淡白になった印象が否めない。
 これで東京都の22チームが決定し、関東実業団バスケットボール選手権に出場する40チームが全て出揃った。関東実業団選手権は10月25日(土)から始まるが、11月2・3日に行われる全日本社会人選手権に出場する横河電機、新生紙パルプ商事、日本無線、東京日産の4チームは関東の前に社会人が入ることになる。ここで1つ問題はボールのこと。協会主催の全日本社会人選手権はモルテン製、関東実業団選手権は基本的にミカサ製。この短期間に2種類のボールでの大会が組まれている。微妙なタッチが影響するシューターには厳しい状況かもしれない。
東京都実業団バスケットボール連盟
関東実業団バスケットボール連盟

☆関東大学リーグ戦 第6週の結果はこちら インタビューはこちら
 関東大学リーグ戦も終盤戦。優勝が決まりかねない2試合は両チームの意地と勝利への強い気持ちで星を分ける形となった。
 絶対に1試合は取らないといけない東海大は第1戦で意地を見せ10点差で勝利。そして第2戦。全勝優勝の夢は断たれたが、優勝への強い気持ちが流れをつかみ、青山学院大が序盤で東海大を引き離す。流れを掌握したように見えた青山学院大だったが、ここから東海大が再び意地を見せる。最後まで粘った東海大は4点差で敗れるが、もしこの2チームが同率になった場合、直接対決の結果で東海大が上になる。自力での優勝はないが、可能性は残した。日本大は専修大との第1戦を落とすが、第2戦で1戦目の点差を上回る点差で勝利。後を追う法政大を突き放し、4位以上を確定した。その法政大は中央大との第2戦、中央大のプレスディフェンスに苦戦するがなんとか2連勝。4位を狙いたいところだったが日本大が勝利したため、この時点で5位が確定した。この週からエースの神津が復帰した。入替戦回避に頭1つ抜けていた中央大だったが、法政大に2連敗し、星を分けた日本体育大と大東文化大の3チームがほぼ横並びとなった。
 2部は前週明治大に2連敗した慶應義塾大が筑波大に連勝し、再び1位に。明治大は早稲田大との第2戦を落とし、筑波大と並んで3敗となった。国士舘大は白鴎大との第1戦をオーバータイムの末ものにすると、第2戦も勝利。1部との入替戦に望みをつないだ。これで慶應義塾大の2位以上が確定。下位では拓殖大が順天堂大に2連勝。白鴎大は次週拓殖大との直接対決で入替戦回避を狙う。逆に拓殖大はインカレ出場圏の5位の可能性を残しており、負けられない戦いとなる。順天堂大は7位以下が決定した。
 最終週は1部2部とも優勝、入替戦、そして2部のインカレ出場権獲得とそれぞれがかかる試合が目白押しとなっている。
関東大学バスケットボール連盟

☆JBL2 今週末開幕!~プレビュー JBL2オフィシャルHPはこちら
 10月18日(土)からレギュラーシーズンがスタートするJBL2(日本バスケットボールリーグ2部機構)。昨年優勝の栃木ブレックスがJBLに昇格し、昨年準優勝の千葉ピアスアローバジャーズが脱退した。そこに鹿児島が加わり、全8チームで2回戦の総当たり戦が行われる。
 優勝に一番近いのは豊田通商ファイティングイーグルスか。昨年はセミファイナルで栃木に敗れ、一昨年はファイナルで千葉に敗れた。何人か日本人選手の入れ替えもあったが、主力は全員残っている。そこに昨年bjリーグ富山から栃木ブレックスとチームを渡った辻内が加入し、得点力に厚みを増した。
 昨年3位の石川ブルースパークスは日立電線で活躍した高村の加入が大きかった。新人加入以外メンバーに変更はない。3年目となる山田も確実な成長を見せており、楽しみな存在。
 今年のおおいた国体で準優勝の黒田電気ブリットスピリッツ(東京都から国体に単独チームで出場)は今年からヘッドコーチが新しくなった。アシスタントコーチの経験も1年ということでベンチワークに厳しいところもあるかもしれないが、リーグ開幕前に公式戦で6試合も指揮をとって戦えたことは大きいだろう。日本人のみのチームながらインサイドも強い。大型ガードの清水のコントロールと得点力に加え、シューターの武田が頭角を現し始めた。今年こそは上位を狙いたいところ。
 日立電線ブルドッグスも単独チームで国体出場したが、元OSGの北郷が入った宮崎県に1回戦で敗れている。昨年は惜しいところでプレイオフ進出ならず。加藤(現・レラカムイ北海道)、高村(現・石川ブルースパークス)がいなくなったことで爆発的な得点力と言う部分は厳しいか。3年目の一戸、4年目の姿に期待したい。またまだ力を出し切れなかった昨年の新人・高村が本来のプレーができれば大きく変わってきそうだ。
 豊田合成スコーピオンズは大原の得点力のみがクローズアップされがちだが、大原以外の得点が勝敗を分けてくる。豊田合成らしい厳しいディフェンスが40分間続けられれば上位の可能性も出てくるだろう。
 アイシン・エイ・ダブリュ アレイオンズ安城にはOSGから鈴木が移籍。昨年まで藤村との絶妙のコンビネーションを見せていた高階(現・タツタ電線所属)の穴を埋めることができるか。ここも単独で出場した国体で1回戦敗退となっている。チームとしてどう機能していくかを見ていきたい。
 ビッグブルー東京は昨年インカレ準優勝チームのエースガードであった深尾が加入。押野とはタイプの違うGなだけに、ベンチワークも楽しみになる。練習量の不足をどう補っていくか。
 今シーズンから加入のレノヴァ鹿児島は鹿児島教員チーム(→鹿児島レッドシャークス)が母体となっている。登録されている15人の日本人選手のうち13人が九州の出身。ホームゲームも鹿児島県内各所と宮崎市で行われ、南九州のバスケットボール振興に務める。力的には読みきれないものはあるが、ここも多くが参加した国体で1回戦敗退となっている。鹿児島レッドシャークスは昨年度の九州ブロックからオールジャパンに出場している。
 実業団のチームのほとんどが普通に仕事をこなしながら週末の試合に臨むリーグ戦。平日は仕事で練習に参加できない選手もいるなど、環境的には決してよくはない。それでも自分で時間を調整しコンディション作りをし、本来休みである週末を試合で埋める生活。プレーだけでは見えない苦労が多いが、それが見えないからこそ、やっている人も見ている人もバスケットボールを楽しむことができるのではないだろうか。実業団連盟のチームではなくJBL2のチームとしてのバスケットボールを見せてもらいたい。

(取材・編集・作成 渡辺美香)

関東大学リーグ戦 更新のお知らせ

 関東大学バスケットボールリーグ戦1部のインタビュー記事を掲載しました。

関東大学リーグ戦 インタビュー 10月16日更新

関東大学リーグ戦1部 東海大vs法政大(第2戦) 9月13日更新

関東大学リーグ戦 2部の展望 9月2日更新

関東大学リーグ戦 1部の展望 9月1日更新

関東大学リーグ戦 インタビュー

 熱戦が繰り広げられている関東大学リーグ戦は第6週を終えて、順位も徐々に定まり始めた。第6週第2戦が行われた10月12日(日)、熱戦を続ける選手たちに話を聞いた。

中央大 81 ( 17-29  20-20  24-15  20-20 ) 84 法政大
『絶対落としたくない』中央大#4中野邦彦(4年、F)

C42  念願の1部昇格を果たした昨シーズン。しかし、その立役者であるスーパーエースの#11小野が不在のまま、1部でのリーグ戦を戦わなくてはいけなくなった。苦しい試合、わずかな点差に敗れた悔しい試合…それらを経て残り1週、1部残留が見えるところまできた。
「今日は勝てた試合だったので残念ですが、負けたら仕方ないです。来週2勝すれば入替戦は大丈夫なので、ここは切り替えて、来週の2戦に全部かけて頑張りたいと思います」
-昨日の試合を踏まえて今日はどう臨みましたか
「昨日は自分と(#7佐藤)基一のところがほとんどマンマークみたいな感じでやられてしまいました。自分と基一が攻めないとうちのチームは攻められなくて、それでちょっとイライラしてディフェンスも上手くいかないところも出てしまいました。だからもっと動いてもらうとか、ディフェンスからしっかり頑張るとか、ディフェンスの終わり方を良くしていくとか、そういう修正をしていきました。今日は最初ちょっと上手くいかない感じがあったのですが、段々みんな動けるようになってきてそれが良かったかなとは思います」
-オールコートプレスが効いていましたが、昨日から感触は良かったのですか
「プレス自体は向こうも昨日、何回か引っかかってはいました。しかし、うちのゾーンディフェンスで昨日はむこうがすごくシュートが入ったので、点差をつけられてしまいました。今日はシューターにはディフェンスを1人つけたボックスワンでやれたのがよかったとは思います」
C41 -敗れたとはいえ今日の試合は次への自信になったのでは
「昨日のままだったらまずいなと思ったのですが、今日は修正できたので良かったです。でもうちは波が激しいので、その辺はしっかりやりたいと思います」
-春のトーナメントとはチーム常態も全然違いますね
「春は(#11小野)龍猛が抜けたのがトーナメントの1週間前だったので、それまで龍猛を起点にしてやってきたのでいなくなってみんな“どうしよう”ってなってしまいました。でも今はずっと龍猛はいないままで頑張ってやってきたので、下級生も大分そういう意識や自覚が出て積極的にやってくれてるし、だからこそ自分や基一もしっかり点を取っていかないといけないという気持ちになれました。そういうところが春とは全然違うと思います」
-ようやく上がった1部ですから1年で落とせないと言う気持ちは強いですね
「絶対、なんとしてでも落とせないと思っています。入替戦に行くと大変なのは分かっていますから、入替戦だけは絶対に回避したいです。そのために来週は絶対2勝して終わりたいです」
-リーグ戦を通しても徐々にチームができてきている様子が見られますが
「リーグを通して段々良くなってきていると思います。これまで試合に出てない選手ばかりだったので試合をすることで段々自分たちのやることもわかってきています。下級生も良くなってはいますがまだまだ波があって、いいかなと思うと悪かったりすることはありますね。でもみんな来年も1部でやりたいだろうし、頑張ってくれています。来週絶対2勝して1部に残りたいです」

 このリーグ戦、下級生のPGがプレータイムを得ている。2ヶ月という長丁場のリーグ戦の中で下級生だからこその成長を見せる2人のPGをピックアップ。それぞれに様々な試練の中、確実に変化を見せている。

日本大 69 ( 17-9  14-16  21-12  17-12 ) 49 専修大
『試合に出られないと始まらない』日本大#13篠山竜青(2年、PG)

N136 「2本で固定しているので指が開けないことでパス、ドリブル、シュート、全てのプレーに影響があります」
 篠山が会場入りした時、その左手小指には金属のシーネががっしりと取り付けられていたが、試合前のアップではそれははずされ、薬指と小指が固くテープで結ばれた状態となった。
「ディフェンスでもちょっとでも触れたら痛みがあります」
 そんな怪我を押しての出場となった試合後、しかし彼の口から怪我による問題は一切挙がってこなかった。

「今プレーで意識しているのは最初は攻めれるんだったらフォワードとかセンターが攻めた方がいいと思っています。そして競ったときに今までは任せきりだったのですが、監督さんにガードが攻めないといけないと言われたので、ちょっとオフェンスが重たくなっているなと思ったら、思いっきり自分からドライブしていって、シュートまでいったらそこからパスを裁くとかいうことを意識してやりました」
-大変ボール離れの良いプレーでしたが
「自分がボールを持っていないということはいい意味で、みんなで攻めれてるということだと思います。良くなかった東海大戦とかは相手ディフェンスのディナイがきつくてパスも裁けないし、それでも1戦目は自分でファーストオプションとしてどんどんドライブしていたのでよかったんですけど、2戦目はそれもできなくてどんどん悪循環になってしまいました。PGとしてボールを持つ時間はなるべく少なくするのですが、得点とアシストの数は伸ばしていかないといけないという、その辺のバランスを上手くやっていければいいと思っています」
-リーグ戦を通してプレーに成長が見られていますね
「監督さんにもいろいろ厳しく言われるし、スタメンもはずされたこともありましたが、それもいい経験だと思えます。でもとにかく試合に出れないと始まらないので。今は怒られてはいるけど出してもらってるし、そこで一つ一つ自分の中で整理しながら成長していければいいかなと思っています」
N133-残り2試合となりましたが
「次は青山学院大なので、チャレンジャーの気持ちですね。勝ち負けじゃなくてオフェンスにせよディフェンスにせよ少しでも自分たちの納得のいくプレーができれば、結果は後からついてくるとよく言いますが本当にそういう気持ちです。一つ一つのプレーに集中して、内容をしっかりやっていきたいです。今日はもう一人の2年生のガード(#14)も頑張ってくれましたが、これからもみんなで声を出して頑張っていかないといけないです。まだまだ僕自身もチームとしても課題はありますから、インカレまでに強いチームとやれるのはいいことだと思うので、いいプレーを1つずつ出していければいいですね」
-自身の課題とはどんなところですか
「チームの流れがいいときはいいのですが、ちょっと速攻が出なくて流れが悪いときに自分がどうコントロールしていくかというところです。自分は何を意識してハーフコートオフェンスをするのかということがはっきりしていなくて、自分の勘だけでやってるって言われます。どこで自分の1対1で崩していったらいいのか、誰を使えばいいのか、時間帯と点数をみながらどういう展開をしたらいいのかとか、そういうところですね。ハーフコートオフェンスが課題だと思っています」
-チームもけが人が出たりして安定していないので難しさはありますか
「(#5中村)将さんがいても良くない流れになるときはなります。そうなったとき自分で流れを作っていかないといけないのにパスを裁いたり、インサイドに入れて止まってみてしまったり。そういうところの状況判断がまだまだできていなくて、それで上手くいかなくて自分でいじけてしまって、ベンチに下げられたりしてしまうこともありました。そういうところも全て受け止めてしっかりやっていきたいです」

法政大 84 ( 29-17  20-20  15-24  20-20 ) 81 中央大
『自分の役割をやること』法政大#3鈴木恵二(2年、PG)

H33 「あのぐらいは越えてもらわないとね。彼はまだ2年生で、これからがありますから」(法政大・今井監督)
 何度も相手チームのオールコートプレスディフェンスにかかりボールを奪われた。しかし法政大ベンチは鈴木を最後までコートに出し続けた。

「今日は序盤は良かったんですけど、2Qに入って僕がちょっと攻められなくなってしまいました。それでチームの士気が下がってしまって、ああいう競ったゲームになってしまいました」
-何度もプレスにかかってしまいましたが
「やはりそこは不安になってしまうところはありました。監督さんにはできる(抜ける)って言われていたのですが、相手の背が大きいのがまわりにいたのでそこでちょっと消極的になってしまったというのはあります」
-フル出場でしたが、正直厳しいなっていうような気持ちはありましたか
「昨日も30分くらい出て、それで今日あんなだったので、内心はやっぱり替えてくれっていうのはあったことはあったのですが、ここは僕がやらなきゃいけないという気持ちがあったので、少し疲れたところはありましたけど最後まで頑張れました」
-ベンチからは厳しい声も飛んでいましたが
「声かけてもらえるって言うのはそれだけ信頼されてるからみんな言ってくれるんだろうし、声をかけてもらえると自分の心の中でも力になるのでその部分はいいと思います」
-多くのプレータイムを得ていますが、今はなにを意識してプレーしていますか
「自分のやるべきことはディフェンスとか、周りをうごかすっていうことで、そこに期待されてるっていうことはわかっています。だから出る以上はその役目をしっかりやらなくてはチームも上の方にいけなくなってしまうので、自分にできることというのをまず目標に頑張っています」
H36 -タレント揃いのメンバーをまとめる司令塔は大変ですね
「そこはプレッシャーはないっていったら嘘になってしまうかもしれないんですけど、そのタレントを使うって言うのも自分としては楽しいですし、それで自分も活躍できればもっと楽しくなってくるので、大変ですけど逆に楽しみって感じですね」
-今日のプレーを振り返るとどうですか
「相手がゾーンだったのでパスランで崩していきたかったんですけど、相手が大きくて上のパスが通らないのがちょっときつかったですね。外からもっと打っていいよって言われていて、僕がもっと打っていけばもう少し違っていたのかなという思いはあります。でもPGとしてチームバランスを考えないといけないので難しいですね。自分がたくさん打つと他の人がフラストレーションを溜めてしまうので、そこが難しいところです」
-このリーグ戦はこれからにつながる経験をされていますね
「出してもらってるって言うのはやっぱり自分にプラスになることですし、来年のことはどうなるかわかりませんが、今年は出してもらっている以上それに応えるように、自分ももっとレベルアップできるように頑張りたいですね」
-ようやくベストメンバーが揃っての試合もあと2試合となりましたが
「去年は入替戦回避したらやる気なくなったという部分があったのですが、今年は最後に勝ってインカレにつなげたいと僕は思っているので、チームみんなでそこにむけて頑張りたいです」

取材・写真・文 渡辺美香

東京都実業団選手権 最終日の結果

 東京都実業団バスケットボール選手権は10月13日(月・祝)に最終日を迎え、代々木第2体育館で男女の3位決定戦と決勝戦が行なわれた。
 男子は2年ぶりに横河電機に勝利した新生紙パルプ商事が4年ぶり2回目(前回は大倉三幸)の優勝を決めた。
 1週あけた10月25日(土)から関東実業団バスケットボール選手権(兼全日本実業団バスケットボール選手権予選)が始まる。

男子
決勝戦

横河電機 61 ( 16-21  15-16  9-19  21-23 ) 79 新生紙パルプ商事

3位決定戦
日本無線 68 ( 10-23  26-22  13-22  19-11 ) 78 葵企業

女子
決勝戦
三井住友銀行 56 ( 21-12  13-4  7-17  15-21 ) 54 クラヤ三星堂
3位決定戦
特別区 57 ( 10-30  11-21  21-18  15-32 ) 101 丸紅

男子最終順位(関東実業団選手権出場チーム)

優勝:新生紙パルプ商事
2位:横河電機
3位:葵企業
4位:日本無線
5位:三井住友銀行
6位:東京日産
7位:東京電力
8位:三井住友海上
9位:NTT東日本東京
10位:警視庁
11位:クラヤ三星堂
12位:NTTデータ
13位:伊藤忠商事
14位:東京トヨペット
15位:東芝青梅
16位:大塚商会東京
17位:三菱東京UFJ銀行
18位:東京都庁
19位:JR東日本東京
20位:住友重機械
21位:横河電機本社
22位:リクルート

関東大学リーグ戦 第6週の結果

 終盤に差し掛かった第6週は最終順位の確定に向けて一歩も譲れない試合が続出した。

<第6週の結果>

1部
10月11日(土)
法政大 85 ( 21-11  14-12  32-12  18-16 ) 51 中央大
日本体育大 66 ( 19-16  19-14  19-12  9-28 ) 70 大東文化大
日本大 59 ( 11-21  21-18  15-16  12-27 ) 82 専修大
青山学院大 55 ( 16-18  11-12  14-16  14-19 ) 65 東海大

10月12日(日)
法政大 84 ( 29-17  20-20  15-24  20-20 ) 81 中央大
日本体育大 69 ( 16-10  14-16  11-23  28-16 ) 65 大東文化大
日本大 69 ( 17-9  14-16  21-12  17-12 ) 49 専修大
青山学院大 64 ( 18-10  19-19  15-18  12-13 ) 60 東海大

青山学院大 11勝1敗
東海大  10勝2敗
専修大  9勝3敗
日本大  8勝4敗
法政大  5勝7敗
中央大  2勝10敗
日本体育大 2勝10敗
大東文化大 1勝11敗

2部
10月11日(土)
拓殖大 96 ( 22-27  25-14  22-24  27-21 ) 86 順天堂大
白鴎大 85 ( 19-29  16-16  16-16  25-15  9-13*) 89 国士舘大 *OT
慶應義塾大 71 ( 18-13  15-16  11-16  27-22 ) 67 筑波大
早稲田大 77 ( 23-20  19-21  10-26  25-27 ) 94 明治大

10月12日(日)
拓殖大 90 ( 23-22  20-12  28-14  19-21 ) 69 順天堂大
白鴎大 77 ( 18-26  13-14  20-20  26-35 ) 105 国士舘大
慶應義塾大 90 ( 18-20  23-18  23-15  26-19 ) 72 筑波大
早稲田大 83 ( 19-25  15-18  26-11  23-21 ) 75 明治大

慶應義塾大 10勝2敗
筑波大  9勝3敗
明治大  9勝3敗
国士舘大 8勝4敗
早稲田大 5勝7敗
拓殖大  4勝8敗
白鴎大  2勝10敗
順天堂大 1勝11敗

<第7週(最終週)の予定>
第7週:10月18日(土)、10月19日(日)

※時間は 18日(19日) で表記しています。

1部
会場:代々木第2体育館

13:00(11:00) 大東文化大 vs 中央大
14:40(12:40) 日本体育大 vs 法政大
16:20(14:20) 東海大 vs 専修大
18:00(16:00) 青山学院大 vs 日本大
※最終日の19日(日)は開始時間が11時となっています。お気をつけ下さい。

2部
会場:国士舘大多摩キャンパス

13:00(12:00) 国士舘大 vs 順天堂大
14:40(13:40) 白鴎大 vs 拓殖大
16:20(15:20) 明治大 vs 筑波大
18:00(17:00) 早稲田大 vs 慶應義塾大

東京都実業団選手権 準決勝の結果

 関東実業団バスケットボール選手権の予選大会も兼ねる東京都実業団バスケットボール選手権で10月11日(土)に準決勝が行われた。

 3連覇を狙う横河電機は終盤になって日本無線に追い上げられるも逃げ切り、3年連続6回目の決勝に進んだ。今年第7回となるこの大会で横河電機が決勝に進めなかったのは4年前の2004年のみ(最終順位は4位)。新生紙パルプ商事も葵企業に力の差を見せ勝利し、2年連続の決勝進出となった。
 最終日10月13日(月・祝)代々木第2体育館で行われる。3位決定戦、決勝戦ともに昨年と同じカードとなった。横河電機が勝てば3年連続4回目、新生紙パルプ商事が勝てば4年ぶり2回目の優勝となる(当時は大倉三幸)。

横河電機 74 ( 22-18  21-9  18-21  13-16 ) 63 日本無線
葵企業 51 ( 14-17  8-12  11-18  18-19 ) 66 新生紙パルプ商事

10月13日(月・祝)
会場:代々木第2体育館(入場料:500円、高校生以下は無料)

 9:30 女子3位決定戦 特別区 vs 丸紅
11:00 男子3位決定戦 日本無線 vs 葵企業

12:30 ミニバスクリニック
講師:薮内夏美氏(元日本代表、WJBL・富士通レッドウェーブアシスタントコーチ)、実技指導:WJBL・富士通レッドウェーブの選手

14:00 女子決勝 三井住友銀行 vs クラヤ三星堂
15:30 男子決勝 横河電機 vs 新生紙パルプ商事

スポーツのミカタ ウィークリー vol.2

目次
★全実への道・1~東京都実業団選手権~
★関東大学リーグ戦
★コラム:おおいた国体・成年男子

☆全実への道・1~東京都実業団選手権 準々決勝の結果と今後の予定は こちら
 毎年2月に行われる全日本実業団バスケットボール選手権大会は実業団のシーズンラストを飾る、最も出場チームの多い全国大会となる。競技大会がわずかに16チームしか出場できないのに比べ、選手権は2倍の32チームが出場する。現在は各地で予選大会が行われているが(すでに終了している地区もある)、もっとも出場チームの多い関東は東京都予選で1ヶ月、関東予選(関東実業団選手権)で1ヶ月の長丁場の予選大会となっている。
 東京都選手権のシードは関東実業団リーグの1部7チーム(曙ブレーキ工業は埼玉県)と、2部の最も上位のチームが第8シードとなる。今年は2部の1・2位が神奈川県だったので、2部3位のチームが第8シードに入った。シードチームはベスト16からスタートするので、東京都から22チームが進める関東実業団選手権の出場は決まっている。9月27・28日に行われた5回戦でベスト8が決まったが、全てシードチームが勝ちあがった。
 10月5日(日)、準々決勝で第6シードの葵企業が第3シードの三井住友銀行をやぶるアップセットがあった。葵企業はこの大会からインサイドに石田(中央大、bjリーグでプレー)が加入。夏前から練習には参加していたが、「試合感覚が戻ってないです」と本人が言うように、初戦のクラヤ三星堂戦は思うように動けないほろ苦い関実デビューとなった。しかし第2戦となる準々決勝では三井住友銀行の小松と真っ向から対決。永田や柳沢との合わせのプレーからゴール下で次々と決めると、終了間際には速攻のパスを受け取りそのままダンクに行く余裕も見せた。松岡を怪我で欠く葵企業だが、インサイドが強化されたことでオフェンスが膨らみ、ゲーム展開に無理がなくなってきた。対する三井住友銀行は全日本実業団競技大会でのイカイ戦同様、競った試合の中で流れを引き寄せることができないまま終わってしまった。関東実業団選手権での奮起に期待したい。
 インサイドの選手が2人不在の東京電力だったが、逆にそれで集中できたのか、中盤まで新生紙パルプ商事に一歩もひかない試合を見せた。新人の中牟田が使えるようになり、涌井だけだったゲームコントロールをひろげることができている。ベテラン川上が粘り強いリバウンドでつなげ、簡単には新生紙パルプ商事に流れを持っていかせない。後半に入り力の差を見せた新生紙パルプ商事だったが、スタートの5人中4人が国体出場ということもあり調整不足は否めない様子。準決勝は上り調子の葵企業との対戦となる。
 日本無線と東京日産戦は第1Pでついたリードを日本無線が終始キープする展開。東京日産も眞部が粘り強いリバウンドを見せるなど好プレーもあったが、オフェンスが個人技中心となり、試合巧者の日本無線に太刀打ちできなかった。東京日産の次の大会は11月2・3日の日本社会人選手権となるだろう。あと1ヶ月でどこまで調整できるか。日本無線は次週の準決勝で横河電機と対戦する。全日本実業団競技大会で大敗した悔しさをバネに好ゲームを期待したい。
 昨シーズン、社会人選手権以外の全ての大会に優勝した横河電機にとってはこの大会は「できるだけたくさんの選手を使っていきたい」(横河電機・藤本コーチ)大会となっている。今回「国体出場選手は使わない」方針だった横河電機の予定を狂わせたのが、リーグ戦2部3位の三井住友海上だった。「今日は奇策で行きます。上手く行けばスタートで大きくリードできるけど、下手をすると逆に0ー20とかになってしまうかもしれない」と試合前、三井住友海上#13数馬は語った。全国でもトップの横河電機に普通にやって勝てるわけがない…三井住友海上は一か八かの勝負に出た。
 奇策は変則のゾーンディフェンスだった。ボールマンに対して徹底的にガード、インサイドにはWチーム。全員が声を掛け合い、常に動き続けるディフェンス。最初こそは動きが硬くボールを回されて得点されたが、次第にディフェンスのプレッシャーが横河電機のリズムを崩していった。リズムに乗れずリードを奪われた横河電機はまず国体でのプレータイムがそれほど多くはなかった梶原を出した。しかし勢いに乗った三井住友海上の新人の長谷川(法政大)と鈴木(明治大)のシュートを止められず追いつけない。三井住友海上が10点リードで前半を終える。
 ハーフタイム、横河電機のコートでは国体優勝チームの主力だった高木が熱のこもったシュート練習をしていた。後半、“勝ちに来た”横河電機はいよいよ高木をコートに入れる。速いパス回しで三井住友海上のディフェンスを崩すと、笹のインサイドと高木、梶原のアウトサイドで好調に得点を重ねる。攻守にリズムを崩した三井住友海上はメンバーを入れかえて流れを変えようとするが、横河電機の勢いは止まらない。第3Pで一気に逆転した横河電機がそのまま逃げ切った。この試合で三井住友海上は新人が伸び伸びとしたプレーを見せた。10チームという全実出場権の関東枠に入るためにも、この経験を生かしたい。今シーズン神﨑の成長もあり、小納真良が出なくても強さが出せるようになってきた横河電機。リーグ戦は浦中がチームを支えていたが、今回は浦中もいない。この大会の次が昨年唯一取れなかった社会人選手権ということもあり、残り2試合でプレーの内容をより高めていきたいところ。
※最終日となる10月13日(月・祝)は代々木第2体育館で、有料入場となります(500円、高校生以下無料)。男女の3位決定戦と決勝戦の他、元日本代表の薮内夏美さん(現・富士通レッドウェーブアシスタントコーチ)のミニバスクリニックも行われます。

☆関東大学リーグ戦 第5週の結果と第6週の予定は こちら
 後半戦に突入した関東大学リーグ戦は早速勝敗に動きが出た。
 1部ではここまで全勝だった東海大が日本大に1敗、専修大が同じく全勝の青山学院大に2連敗し、全勝は青山学院大のみとなった。今週末の第6週には全勝の青山学院大と1敗の東海大が直接対決。東海大はこの2連戦で最低1つは必ず取らなくてはいけない。ここで東海大が2連敗すると、最終週を待たず青山学院大の優勝が決まる可能性も出てくる(専修大が日本大に1つでも落とすと青山学院大以外の全てのチームが3敗以上となり、優勝が決まる)。下位では大東文化大相手に格の違いを見せつけた法政大が2連勝し2部との入替戦の可能性をかなり少なくする結果となった。ベンチに入ったもののプレータイムはなかった神津、前週の試合で胸部を強打し欠場の信平という中、第1戦の序盤はペースに乗れないところも見せたが、第2戦では大東文化大を圧倒。「入替戦回避もそうだけど、インカレにむけてという気持ちはあるね」と今井監督。このリーグ戦中に神津をスタートにまで戻したいという気持ちがある。実戦的な練習を始めてまだ10日あまりという神津が今週末、リーグ戦初プレーをみせることができるだろうか。その他、日本体育大が接戦をものにし初勝利、中央大とは1勝1敗と星を分けた。大東文化大はまだ勝ち星を挙げていない。
 2部は前半戦唯一全勝できていた慶應義塾大が前週に国士舘大に2連敗した明治大との対戦を2戦とも落とす。明治大は前週の連敗から立ち直り、さらに第2戦はチームを牽引する司令塔の伊與田を怪我で欠くこととなったが、それでも勝ち切れたことはチームに勢いを与えたことだろう。慶應の連敗で1位に躍り出た筑波大だが、早稲田大相手に圧勝とは言い切れない2連戦だった。早稲田大が2連敗、国士舘大が1敗したことにより、1部との入替戦キップとなる1・2位は1敗の筑波大、2敗の慶應義塾大と明治大の3チームに絞られてきた。国士舘大がここにくいこむには残り4戦を全勝もしくは3勝1敗でいって可能性が出てくるというところ。現在4勝の早稲田大は残り4戦を全勝しても8勝止まりで、1つでも負けるか、慶應大と明治大が残り1つでも勝てば入替戦(1・2位)の可能性は消える。下位も拓殖大が国士舘大をやぶり、順天堂大が初勝利を挙げるなど混沌とした様子。国士舘大は上のチームに向かっていった時と同じような気持ちで試合に臨んでいくことが必要だろう。ようやく1勝の順天堂大だが、これからの4試合の結果次第では入替戦回避が見えてくる。まずは次の拓殖大戦を1つは必ず取りたい。

☆おおいた国体・成年男子 おおいた国体関連記事は こちら
 全県出場のおおいた国体バスケットボール競技成年男子は千葉県の2連覇で幕を閉じた。今年はJBL2単独チームでの出場、bjリーグの選手の参加とこれまでとはひと味違う大会となった。
 3チームが単独チームとして出場したJBL2は総勢64名の選手が参加した(全出場選手は517名)。しかしその結果ははっきりと明暗を分ける形となった。単独チームの内、愛知県(アイシンAW)と茨城県(日立電線)と、わずかに2名ほど他のメンバーが混じっただけの鹿児島県(レノヴァ鹿児島)が1回戦で敗れた。11人中7人がそろった石川県(石川ブルースパークス)も2回戦で敗れ、姿を消した。そして唯一残った東京都(黒田電気)はそのほとんどが成年男子の国体では初出場の選手ばかりの中、決勝まで進んだ。
 実業団の選手の参加も年々増えている。ベスト8のチームの中では、千葉県に横河電機の高木、梶原、秋田県に横河電機の小納真良とJR東日本秋田の佐藤哲朗、若月、村山、一戸、山形県に山形市役所の中村と小野と岡崎、田苗の4選手と東北電力宮城の五十嵐、神奈川県に新生紙パルプ商事の遠藤と坂口、静岡県にイカイの一杉と石谷と8チーム中5チームに参加している。
「初めて参加する年が全県出場って言うのはラッキーでした。すごく楽しかったです」と初の国体参加の坂口(神奈川県、新生紙パルプ商事)は声を弾ませて言った。同じチームで元東芝の折腹という上のレベルでやっていた選手とともにできた経験も大きい。
「1回戦を勝てただけでもよかったです。県内の選手たちにはいい経験になったことと思います」地元のクラブチームの選手が多い山口県は3年前準優勝したチームだ。実業団のチームで全国でもトップクラスの九州電力でプレーしている中川は2回戦敗退の今国体をそう振り返った。山口県はふるさと選手制度ができた年から中川と近森(新生紙パルプ商事)をチームに招くと、さらに今年は2011年の山口国体に向けての強化も含め県外の大学に行っている現役大学生選手を加えた。
 決勝戦は千葉県の圧勝に終わった。千葉県には昨年までJBL2・千葉ピアスアローバジャーズでプレーしていた岡村がいることが大きい。千葉ピアスアローバジャーズを作ってきたのも岡村だが、この千葉国体チームを作ってきたのも岡村だった。さらに黒田電気とは対戦経験もあり、チームや各選手の情報もきっちり入っていたことだろう。逆に黒田電気は国体初出場の選手もおり、さらに今シーズンからコーチが新たになった。藤本・新コーチにとっては初の公式戦のベンチワークとなったが、JBL2リーグ戦開幕に向けて決勝戦まで進めたことは大きな経験になったことだろう。
 現在改革が進められている国民体育大会。競技人口の減少や国際的な競技でないなどの理由で廃止となる競技も出てきている。バスケットボール競技は今後JBLの選手も出場するような大会になっていくのだろうか。地域格差が大きくなるようだと競技としての面白さは少なくなる。みんなが楽しめる大会、いろいろな人が参加できる大会、見たいと思わせる内容のゲームができる大会、目標とされる大会…これから国体はどういう大会になっていくのだろうか。

(取材・編集・作成 渡辺美香)

東京都実業団選手権 準々決勝の結果

 10月5日(日)、東京都武蔵野市の横河電機体育館で関東実業団バスケットボール選手権の東京都予選を兼ねる東京都実業団バスケットボール選手権の準々決勝4試合が行われた。

 この大会からインサイドを補強した第6シードの葵企業が第3シードの三井住友銀行に勝利し、昨年に続いてベスト4に入った。その他、第1シードの横河電機、第2シードの新生紙パルプ商事、第4シードの日本無線がベスト4に進んだ。

<試合結果>
東京日産 63 ( 9-26  24-19  15-16  15-17 ) 78 日本無線
三井住友銀行 63 ( 14-21  16-24  23-12  10-20 ) 77 葵企業
東京電力 73 ( 21-19  15-23  8-18  29-24 ) 84 新生紙パルプ商事
横河電機 92 ( 17-22  14-19  38-16  23-25 ) 82 三井住友海上

<今後の予定>
10月11日(土) 会場:駒沢屋内球技場
準決勝
14:00 横河電機 vs 日本無線
15:30 葵企業 vs 新生紙パルプ商事
21・22位決定戦 17:00 

10月13日(月・祝) 会場:代々木第2体育館
有料(500円、高校生以下は無料)

 9:30 女子3位決定戦
11:00 男子3位決定戦

12:30 ミニバスクリニック 講師:薮内夏美(WJBL富士通レッドウェーブAコーチ)、実技指導:WJBL富士通レッドウェーブの選手

14:00 女子決勝戦
15:30 男子決勝戦

詳しくは 東京都実業団バスケットボール連盟

関東大学リーグ戦 第5週の結果

 第4週まで上位・下位それぞれでほぼ横並びだった1部だったが、この第5週で明暗を分けた。上位・下位それぞれ4チームが1勝ずつの差となっている。
 2部は前半戦唯一全勝できていた慶應義塾大が明治大に2連敗、筑波大が早稲田大に2連勝しトップに立った。下位も順天堂大が初勝利を挙げると、拓殖大がここまで好調な国士舘大に黒星をつけ、ここも混沌としてきた。、

<第5週の結果>

1部
10月4日(土)
法政大 81 ( 15-17  24-17  21-17  21-11 ) 62 大東文化大
日本体育大 69 ( 18-18  14-21  18-18  19-29 ) 86 中央大
日本大 73 ( 17-17  17-9  17-5  22-17 ) 48 東海大
青山学院大 73 ( 22-12  12-20  23-10  16-14 ) 56 専修大

10月5日(日)
法政大 83 ( 26-7  14-16  23-12  20-14 ) 49 大東文化大
日本体育大 72 ( 15-17  29-18  16-16  12-20 ) 71 中央大
日本大 44 ( 9-20  9-21  9-16  17-22 ) 79 東海大
青山学院大 87 ( 21-23  17-22  20-17  29-19 ) 81 専修大

青山学院大 10勝0敗
東海大  9勝1敗
専修大  8勝2敗
日本大  7勝3敗
法政大  3勝7敗
中央大  2勝8敗
日本体育大 1勝9敗
大東文化大 0勝10敗

2部
10月4日(土)
拓殖大 72 ( 21-21  15-18  20-18  16-18 ) 75 国士舘大
白鴎大 93 ( 35-21  21-18  12-29  25-13 ) 81 順天堂大
慶應義塾大 86 ( 17-23  17-25  26-21  26-27 ) 96 明治大
早稲田大 60 ( 10-16  14-21  21-18  15-15 ) 70 筑波大

10月5日(日)
拓殖大 60 ( 13-4  15-19  19-12  13-22 ) 57 国士舘大
白鴎大 78 ( 15-28  21-16  21-24  21-25 ) 93 順天堂大
慶應義塾大 79 ( 17-19  17-16  27-27  18-32 ) 94 明治大
早稲田大 79 ( 15-25  22-17  20-23  22-34 ) 99 筑波大

筑波大  9勝1敗
明治大  8勝2敗
慶應義塾大 8勝2敗
国士舘大 6勝4敗
早稲田大 4勝6敗
白鴎大  2勝8敗
拓殖大  2勝8敗
順天堂大 1勝9敗

<第6週の予定>
第6週:10月11日(土)、10月12日(日)
※時間は 11日(12日) で表記しています。

1部
会場:11日(土) 会場:専修大生田キャンパス
    12日(日) 会場:青山学院大青山キャンパス記念館

13:00(12:00) 法政大 vs 中央大
14:40(13:40) 日本体育大 vs 大東文化大
16:20(15:20) 日本大 vs 専修大
18:00(17:00) 青山学院大 vs 東海大
※青山学院大はこれまでの相模原キャンパスではありません。お気をつけ下さい。

2部
会場:国士舘大多摩キャンパス
13:00(12:00) 拓殖大 vs 順天堂大
14:40(13:40) 白鴎大 vs 国士舘大
16:20(15:20) 慶應義塾大 vs 筑波大
18:00(17:00) 早稲田大 vs 明治大

おおいた国体 成年男子決勝戦(最終)の結果

 チャレンジ!おおいた国体バスケットボール競技は10月2日(木)、最終日を迎えた。最終日は成年男子の決勝戦の1試合のみが行われた。

 千葉県vs東京都と関東同士の対戦となった決勝戦。前半、後半の序盤を制した千葉県が東京都に30点差をつけて勝利、2年連続7回目の優勝を決めた。

<決勝戦の結果>
千葉県 92 ( 30-12  15-12  26-9  21-28 ) 61 東京都
千葉県:#7黒田裕29得点 #6高橋亮介17得点 #5清水貴司16得点
東京都:#8武田大輔13得点 #7吉留将平10得点

<最終順位>
成年男子
優勝:千葉県(2年連続7回目)
2位:東京都
3位:秋田県、山形県
ベスト8:静岡県、神奈川県、新潟県、群馬県

成年女子
優勝:東京都
2位:新潟県
3位:愛知県、長崎県
ベスト8:秋田県、兵庫県、香川県、大阪府

少年男子
優勝:京都府
2位:宮城県
3位:宮崎県、千葉県
ベスト8:静岡県、福井県、大分県、岡山県

少年女子
優勝:東京都
2位:神奈川県
3位:愛媛県、福岡県
ベスト8:愛知県、大阪府、兵庫県、北海道

おおいた国体 成年男子準決勝の結果

 チャレンジ!おおいた国体4日目。成年男子は準決勝の2試合を行った。

 昨年と同じカードとなった千葉県vs秋田県は千葉県が後半に入って秋田県を引き離し勝利、2年連続決勝進出を果たした。東京都vs山形県は終始競った展開の中、最後に東京都がリードを奪うとそのまま逃げ切った。

 また、1日(水)は成年女子、少年男女の決勝も行われた。成年女子が東京都(荏原)、少年男子が京都府、少年女子が東京都が優勝した。東京都は本大会出場ができなかった少年男子以外の3カテゴリーで決勝進出している。

 最終日、2日(木)の決勝戦は千葉県vs東京都の関東対決となった。千葉県が優勝すれば2年連続7回目、東京都が優勝すれば30年ぶり(昭和52年・第32回大会以来)12回目の優勝となる。

<準決勝の結果>


千葉県 98 ( 18-18  18-21  29-22  33-20 ) 81 秋田県
千葉県
#8高木賢伸23得点 #6高橋亮介21得点 #7黒田裕21得点 #5清水貴司18得点
秋田県
#12菊地勇樹32得点

東京都 73 ( 21-23  20-19  18-15  14-12 ) 69 山形県
東京都
#11小野寺翔21得点 #7吉留将平15得点 #8武田大輔11得点
山形県
#6橋本伸広17得点 #5伊藤和哉14得点 #10阿部一貴14得点 #8中村裕紀13得点

<決勝戦>
10月2日(木) 会場:新日鐵文化体育センター
10:00 千葉県 vs 東京都

スポーツのミカタ ウィークリー vol.1

目次
★関東大学リーグ戦
★おおいた国体・成年男子
★JBL開幕
★特別コラム

☆関東大学リーグ戦 先週末の結果と予定は こちら
 折り返しの4週目、1部は大きな変化はなく、2部は最終順位に影響するだろう試合があった。

<1部>
 前半戦を終えて全勝が3チームと上位が安定している感のある1部。しかし試合内容で安定感を感じるのは青山学院大のみ。けが人の出ていた東海大は苦しい試合もありながらここまで全勝できている。まだ本調子ではないとはいえ古川が復活したことは優勝を争う後半戦に明るい材料となっている。接戦を競り勝ち勝ち星を続ける専修大は試合を重ねるごとに選手の動きはよくなっている。このリーグから復帰した能登の存在も大きい。現在4位の日本大は中央大と法政大にそれぞれ1敗。ここも栗原を怪我で欠く中での戦い。第4週の法政大との2戦目を逆転で勝利したことは今後につながるだろう。
 エースの神津がないとはいえ、ここまで惜しい試合を落としてきた法政大。3週目にはチームを牽引する佐々木も怪我で欠場し、昨年と同じく6連敗となった。その佐々木が戻った第4週の日本大戦は好調なオフェンスで流れを引き寄せ初勝利。連勝を狙った第2戦だったが、「昨日ほどリバウンドが取れなかったのが痛かった」と佐々木が言うように終盤インサイドを支配され逆転で敗れた。この日リーグ戦始まってはじめて会場に姿を見せた神津が来週からベンチ入りすると言う。「すぐにはそんなに動けないとは思いますが、ディフェンス面でポイント的に出せるようだといいと思っています」と佐々木。入替戦回避はもちろんのこと、さらにはインカレも見すえての後半戦がはじまる。
 法政大と同じくエースの欠場でなかなか勝ち星を挙げられない中央大。第4週は専修大と2試合とも接戦となり落としている。「どんなにいい試合をしてもやはり勝てないとだめです」試合後、中島コーチは語る。エース不在に戸惑いを隠せなかったトーナメントに比べると個々の選手もチームとしても動きはよくなっているが、競ってくると焦りからかボールの回りが悪くなる。「みんな良くはなっています。これからは接戦を勝ちきれるようになっていかないといけないです」と中島コーチ。来シーズンも1部で戦うため、後輩たちのためにも4年生のこれまで以上の奮起が期待される。
 
<2部>
 1部からの降格で2部1位となっている早稲田大と、3部からの昇格で2部7位となっている国士舘大がここにきて明暗を分けている。
 春のトーナメントは初戦で駒澤大に敗れた国士舘大は「あれがあったからこのリーグにかける思いは強くなった」(国士舘大・立花)というように初戦から慶應義塾大とオーバータイムとなる接戦を見せる。2週目に早稲田大に連勝、3週目に筑波大から1勝をもぎ取った。そして第4週は、ここまで全勝の明治大と対戦。第1戦は序盤のビハインドをひっくり返し逆転するも、終盤に追いつかれ残り10秒をきって同点にされる。ここから明治大のプレスディフェンスを立花がドライブで抜けると、フリーになってボールを待っていた寺嶋に最後のシュートを託す。ブザーぎりぎりに寺嶋が放ったシュートはブザーと同時にリングに入り、1ゴール差での勝利を決めた。第2戦はシーソーゲームだった様子。最後はWオーバータイムを戦い抜き、これまたわずかに1ゴール差で国士舘大が勝利し、明治大に2連勝。現在5勝3敗で4位に入っている。後半戦は下位チームだが、入替戦回避という目標もあり、どのチームも必死に挑んでくる。気の緩みは禁物だ。
 1週目こそ好調な様子を見せた早稲田大だが、2週目に国士舘大に連敗、3週目にはここまで勝ち星のなかった拓殖大に1敗と国士舘大と並ぶ。そして第4週、やはりここまで勝ち星のなかった白鴎大に接戦の末引き離されて敗れ、2連勝の国士舘大に順位を上回られてしまう。
 これで全勝は慶應義塾大のみとなる。「このリーグ戦は100点取れるオフェンスをする」(慶應義塾大・佐々木ヘッドコーチ)という言葉通り、ここまでの8試合中白鴎大との2試合以外の6試合が100得点を超えている(白鴎大戦も98、93と90点以上獲得)。好調の国士舘大と第1週でやれたことも大きかっただろう。
 3週目に国士舘大に1敗した筑波大だが、4週目を見た限りそれほどのダメージはなさそうな様子。
 3週目まで好調に見えた明治大だが、「(金丸)晃輔が全得点の半分を超える点を取るようではだめ。3割程度であとは他のメンバーが取るようにならないといけない」(明治大・塚本ヘッドコーチ)と絶対的エースの独り舞台を良しとはしていなかった。第2戦から3週目の第1戦までの4試合は金丸(晃)の得点は30点台に収まっていたが、大量リードとなった第3週第2戦は124点中54点を金丸(晃)が取っている。
 前半の上位との対戦でなんとか1勝をあげた拓殖大と白鴎大と、ここまで勝ち星のない順天堂大。順天堂大はチームの柱の綿貫が初戦の怪我でほとんどコートに立てていないことも大きい。春のトーナメントの結果が良かっただけにここまで勝てない結果は予想していなかったに違いない。拓殖大は寒竹が第3週に怪我をしたが、これに奮起したのか筑波大から勝利をもぎ取った。やはりリーグ戦に入ってからの怪我で得点源の藤江を欠く白鴎大もここにきて早稲田大から1勝。下位チームの入替戦回避とインカレ出場圏内の5位を狙っての後半戦がはじまる。

☆おおいた国体 ここまでの成年男子の結果はこちら(1回戦2回戦3回戦・準々決勝
 バスケットボール競技は今年から選手の出場制限がなくなった。国体自体の廃止論も出ている今、競技性を重視し、国内最高の大会へと高めるため、トップ選手が出場する大会にしていく取り組みの一つである。
 JBLやbjリーグなどの選手も出場可能となった成年男子は今年全県出場。制度の変更に伴いJBL2単独チームでの出場も3チーム(1都2県)あった。そのうち2チームが1回戦で姿を消す結果となった。
 昨年優勝の千葉県は2回戦から準々決勝まで危なげなく勝利、今年も強さを見せている。昨年準優勝の岐阜県は初戦となる2回戦で山形県に敗れ、早くも姿を消した。また、昨年3位の石川県も3回戦で東京都に敗れた。ベスト4に進んだ4チームのうち東京都は第33回大会(S53年)以来のベスト4入り。
 関東はベスト8に千葉県を含め4チームが入る好成績を残している。準々決勝で秋田県に敗れた神奈川県は昨年までJBL・東芝でプレーした折腹の加入が大きい。「昨年までに比べるとやりやすいです」と遠藤(新生紙パルプ商事)が語るとおり、粘り強く、一体感のあるチームとなっていた。
 ベスト4は関東の2チーム(千葉県、東京都)と東北の2チーム(秋田県、山形県)となった。それぞれ準決勝では千葉県が秋田県と、東京都が山形県と対戦。同ブロックチーム同士の決勝戦がみられるのかも見所の一つ。高久(JBL・リンク栃木ブレックス)の抜けた秋田県には一戸(JR東日本秋田)が加入。「小納さんのような1番プレーヤーになりたい」と言っていた一戸にとって同じチームでプレーできることはこれからにつながる経験となるだろう。
 10月1日(水)が準決勝、そして10月2日(木)が最終日となる。

☆JBL開幕 結果やスケジュールは JBL-日本バスケットボールリーグ
 OSGが脱退し、JBL2の栃木がリンク栃木ブレックスとして参入した今シーズン。シーズンイン直前の話題は鳴り物入りで加入した日本人初のNBA選手である田臥の独り占め状態となったが、第1週は1年目の栃木、2年目の北海道と若いチームの連敗で始まった。また、今シーズンアシスタントコーチからヘッドコーチに就任した東芝とトヨタ自動車の2人のコーチも明暗を分けた。

☆特別コラム「思い出の市民球場~広島市民球場移転に寄せて」
 物心ついたときから野球好きの父親に連れられて行った市民球場。広島市内の真ん中にありアクセスは最高ながら、交通機関の最終が早いため、ちょっと試合時間が延びると帰りのバスがなくなった。まだ小学校に上がる前、父の友人と3人で観戦に行き、バスのなくなった帰りは父と2人歩いて帰ったことがある。なんども「おぶってやろう」という父の言葉に「だいじょうぶ」と言い張って歩きとおした。大人の足でも1時間はかかる道のり。いったいどのくらいかかって歩いたのだろう。
 小学生くらいまでは野球には興味がなかった。うどんやカレー、カキ氷といった食べ物目当てで行っていた。時には近くに座ったお姉さんたちから食べ物をもらったりもしていた。退屈している子どもがかわいそうだったのかもしれない。
 球場で野球をちゃんと見るようになったのは中学生くらいだろうか。自分が運動部での活動を始めたことも影響があったのかもしれない。当時は部活もあってあまり足を運べなかったが、それでも1シーズンに1~2試合は必ず行っていた。
 急な雨で入場開始直前に中止が決まったということがあった。折角ここまできたのだからとすでに球場入りしていた選手たちが帰っていくのを見るために球場入り口にファンが集まっていた。面白そうだったので輪に混じる。有名選手は自分の車で来ているので正面からは出なかったが、それでもポツポツと選手が現れた。元来シャイな広島人はそのほとんどを遠巻きで見ていた。一人だけ、ファンのそれも若い女性たちが「キャー」と声を上げて集まった選手がいた。タクシーに乗り込む前に照れたような笑顔で集まったファンに手を振ったのは当時カープの若き守護神と言われていた故・津田恒美投手だった。周りの人の動きにつられるように一緒に駆け寄った私の目に、今でもその人の笑顔は鮮やかに焼きついている。
 大人になるとビール片手の観戦。ビール用の紙カップは飲んだ後底を破ってメガホンにし、外野席から守備に入った相手チームの外野選手に野次を飛ばす。「外野の選手って気の毒だなあ」と思いながらも、これも楽しみとビールが後押し。フェンスの低い、外野の狭い市民球場は、外野を守る選手がすぐ近くに見えるのだった。見慣れてくると打った球がホームランになるかどうかが大体分かるようになる。カープの選手のホームランにまだボールがはるかに遠くにあるうちに立ち上がり、ボールがフェンスを越えるのを間近に見て、両手を挙げて喜んだ。応援団のリードの太鼓が良く聞こえるように、しかしうるさすぎないように、微妙な距離感で席を取っていた。
 それほど足しげく通ったわけでもない私でも、こうして次から次へと思い出が浮かぶ。「市民球場」はスポーツを見ることの原点だった。

(取材・編集・作成 渡辺美香)

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