全日本実業団選手権 男子決勝トーナメント1回戦の展望
2月7日(土)から始まった高松宮記念杯 第41回全日本実業団バスケットボール選手権大会も2日間の日程が終わり、男子は明日9日(月)から決勝トーナメントに入る。
決勝トーナメント1回戦は準々決勝となる。昨年優勝の横河電機、準優勝の九州電力、全日本実業団競技大会と全日本社会人選手権で準優勝したJR東日本秋田らが決勝トーナメントに駒を進めている。
日本実業団バスケットボール連盟
スポーツのミカタ:全日本実業団選手権
2月9日(月)決勝トーナメント1回戦(準々決勝)の組み合わせ
会場:神戸市立中央体育館
16:40
A 横河電機(関東1) vs 東京日産(関東10)
B 新生紙パルプ商事(関東4) vs ホシザキ(東海1)
18:20
A 日本無線(関東2) vs JR東日本秋田(東北1)
B 三井住友銀行(関東5) vs 九州電力(九州1)
横河電機(関東1) vs 東京日産(関東10)
ここ数年の対戦は横河電機が勝利を続けている。ブロック予選の最終戦であるイカイレッドチンプス戦で改めてその強さを見せつけた横河電機。リバウンドに長けただけでなく、合わせの上手いインサイド陣、アウトサイドもドライブもできゲームをコントロールする一役を担うフォワード陣、そしてこの1年でしっかりと成長したPGの神崎とベテラン小納真良。東京都実業団選手権決勝で敗れ1敗したものの、その他の実業団の大会(社会人選手権を含む)は全て勝ってきている。秋以降調子の出なかった浦中もイカイレッドチンプス戦ではアウトサイドシュートも好調で、調子を戻している様子。このチームにとって最も怖いのは“気持ちの緩み”かもしれない。
対する東京日産は激戦が予想されたブロック予選を全勝で勝ち進んできた。今シーズンは浮き沈みが激しいが、今年に入って練習状況もよく、いいチーム状態でこの大会に臨むことができた。ミスを少なくして、チーム全員で集中して試合に臨めば何かが変わるかもしれない。
新生紙パルプ商事(関東4) vs ホシザキ(東海1)
昨年の全日本社会人選手権の準決勝で対戦して以来となる。この時は94-77で新生紙パルプ商事が勝利している。しかしこのときから新生紙パルプ商事の方は1人しか変わっていないものの、ホシザキは4人の新人が入っている。ブロック予選突破を決めた葵企業戦では新人の藤田が得点を量産。「9月の全日本実業団競技大会での1回戦敗退で変わりました」とホシザキの三浦がいうとおり、当りの強いチームディフェンスと、速い動きから得点につなげるモーションオフェンスは葵企業を圧倒した。もしも新生紙パルプ商事に気持ちのゆるみがあったりすれば、葵企業と同じ結果になるかもしれない。「もう嫌ですね」(新生紙パルプ商事・遠藤)社会人選手権で2回戦敗退し、久しぶりに最終日に試合が行えなかった悔しさをつなげてほしい。また、ホシザキは決勝トーナメント進出が一つの目標であった。「自分たちはチャレンジャーですから」(ホシザキ・三浦)向かっていく気持ちを常に持ち続けてほしい。
両チームともディフェンスもいいこともあり、どちらも力を出し切ることができれば好ゲームが期待できる。
日本無線(関東2) vs JR東日本秋田(東北1)
この2チームは久しぶりの対戦となり、両チームともにその時よりはかなりチーム状態が変わっている。今シーズンは実業団の大会(社会人選手権を含む)ですべて決勝に進んでいるJR東日本秋田は今年5年ぶりにオールジャパン出場も果たしている。しかし昨年の終盤から怪我人が出ており、決して万全の状態とは言い切れない。対する日本無線はメンバー的には特に問題は見られないが、この大会1日目の2試合はシュートが決まらず序盤リードを奪われる場面が見られた。「特別悪いというわけではないです。ただシュートが決まらないだけです。気持ちの問題もありますね。オフェンスは水物ともいいますし」1日目の終了後、キャプテンの尾崎はそう語ったが、2日目の東京電力戦ではきっちりと修正してきている様子も見せている。
両チームともに勝てば久しぶりのベスト4となる。古豪復活を告げる勝利を得るのはどちらのチームになるか。
三井住友銀行(関東5) vs 九州電力(九州1)
久しぶりの対戦となり、前回は九州電力が勝利しているが、三井住友銀行がそのころと全く違うといってもいい程にメンバーが変わっているので参考にはならない。
一昨年優勝、昨年が準優勝と、過去3回出場し初出場の4年前を除く2年連続で決勝に駒を進めている九州電力だが、今年は全日本実業団競技大会と全日本社会人選手権ともに準決勝で敗退し3位となっている。今シーズンは昨年できたオールジャパン出場が叶わなかったが、「その分しっかり練習をやりました」(九州電力・中川)という。優勝当時の5人でやっていたものをそのまま今のメンバーでやるのではなく、チームとして新たなプレースタイルを作っている最中でもある。ブロック予選では爆発的な強さはあまり見られなかったが、確実に勝つバスケットになってきている印象がある。
対する三井住友銀行は1年目と2年目で8人、コートに立つのもほとんどが1年目、2年目となっている。全日本実業団競技大会1回戦敗退や東京都実業団選手権、関東実業団選手権ともにベスト4入りを逃すなど不安定な面も見せている。若さは勢いに乗ると怖い部分もあり、ブロック予選最終戦の札幌市役所戦ではそれが顕著に見られる試合展開となった。
タイプの違うチーム同士であり、勝敗の行方をうらなうのは難しい。三井住友銀行の小松と九州電力の伊藤のマッチアップの状況次第で試合の流れは大きく変わるかもしれない。
取材・文 渡辺美香
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