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スポーツのミカタ ウィークリー2009 vol.7

 2月に入りバスケットボールのシーズンも徐々に終盤に差し掛かっている。2月7~10日には実業団のシーズンラストの大会が行われ、またWJBLはレギュラーシーズンを終えた。今号ではプレーオフ争いも佳境に入ったJBL2と、全日本実業団選手権の4日間を振り返っての特集を掲載。

目次
☆JBL2
☆全日本実業団選手権

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 レギュラーシーズンも残り3週となったJBL2(日本バスケットボールリーグ2部機構)。第15週の3試合は全て上位のチームが勝利し、順位に変動はなかった。
 現在1位で全勝中の豊田通商は黒田電気と対戦。後半引き離し勝利し、レギュラーシーズン2位以上が確定した。2位のアイシン・エイ・ダブリュは未だ勝ち星のないビッグブルーと対戦。第2Pで一度は逆転を許すが、後半しっかりと引き離し、レギュラーシーズン3位以上を決めた。プレーオフ進出のためには残り試合を1つも落とせない石川はレノヴァと対戦。前半は接戦となるも、後半で引き離し勝利した。
 第16週では現在プレーオフ進出を争っている3チームがそれぞれ試合を行う。豊田合成は15日のビッグブルー戦に勝利するか石川が敗れればプレーオフ進出が決まる。石川は後半なかなか勝ち星を挙げられない黒田電気と対戦する。1つでも落とすとプレーオフが厳しくなる石川だが、黒田電気も現在まだ3勝で残り2試合となり1つでも多く勝って終わりたい気持ちは強いだろう。どちらのチームが勝利に向けてより強い気持ちが持てるかが鍵となりそうだ。上位2チームとの連戦のうちできれば1つは取りたい日立電線は豊田通商との対戦となる。爆発的な強さではないものの、確実に勝ってきている豊田通商に勝利することはなかなか厳しいものがあるが、勝利に向けての気持ちは日立電線のほうが強いだろう。どこまで粘り、追い込むことができるか。
 
プレーオフ確定の行方
 4位以上が進むことができるプレーオフ。すでに豊田通商とアイシン・エイ・ダブリュの2チームがプレーオフ進出を決めた。残る2つの枠を豊田合成、日立電線、石川の3チームで争っている。豊田合成が現在8勝4敗で今週末のビッグブルー戦に勝利すればプレーオフ進出が決まる。もしここで敗れると、同じ週に石川が黒田電気に勝った場合、翌週行われる豊田合成と石川の最終戦での直接対決で豊田合成が勝利するか、敗れるにしても石川との第1戦よりも少ない点差となれば豊田合成の方が上になる。日立電線は現在6勝5敗でまだ3試合を残しているが、その3戦中2戦が上位2チームとのものというのが厳しいところだろう。残り3戦を全部勝てば豊田合成を上回れる可能性もあるが、直接対決で2戦とも落としていることもあり、同じ勝ち星では上にはいけない。石川には1勝1敗だが得失点で上回っているので勝ち星が石川より下回らない限り上位にいることができる。石川が残り2戦を2勝した場合8勝となるため、日立電線も残り3試合中2試合を取らなければいけないこととなる。石川は残り2試合を連勝で可能性がでる。もし1試合でも落とせば日立電線と勝ち星が並ぶか上回られる可能性が高くなる。

JBL2-日本バスケットボールリーグ2部機構

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 実業団バスケットボールのシーズンを締めくくる大会となる、高松宮記念杯 第41回全日本実業団バスケットボール選手権が2月7日から10日まで兵庫県神戸市で開催された。優勝は男子が横河電機(2年連続3回目)、女子が山形銀行(初)で、男女ともに今シーズンの3冠(全日本実業団競技大会、全日本社会人選手権、全日本実業団選手権)となった。男子は社会人選手権が始まってからの3冠は初となる。

1日目・2日目~ブロック予選
 男子は1日目2日目の2日間でブロック予選を行い、ベスト8が決まった。横河電機(関東1)とJR東日本秋田(東北1)、そして三井住友銀行(関東5)は危なげなく3連勝しブロック1位に。日本無線(関東2)、九州電力(九州1)は序盤に接戦となる試合が多く本調子ではない様子を見せながらも3連勝。新生紙パルプ商事(関東4)はブロック予選の最終戦である曙ブレーキ工業(関東6)に最後まで粘られわずかに2点差でのギリギリの勝利で3戦全勝となった。ホシザキ(東海1)はブロック予選最終戦で葵企業(関東3)と決勝トーナメント進出をかけての直接対決となったが、この大会に向けて強化したディフェンスが機能し葵企業にリズムを作らせることなく勝利、念願の決勝トーナメント進出を決めた。ブロック予選最終戦まで3チームに1位の可能性があったHブロック。ここでは初戦のタツタ電線戦に勝利し勢いに乗った東京日産(関東10)が3連勝し決勝トーナメント進出を決めた。

3日目~決勝トーナメント1回戦
 準々決勝となる決勝トーナメント1回戦。横河電機は同じ関東から出場の東京日産と対戦し、100点を超える得点で勝利。昨年準優勝の九州電力も三井住友銀行を後半引き離し勝利した。勝てばどちらも4年ぶりのベスト4入りとなるJR東日本秋田vs日本無線の対戦は、JR東日本秋田がリズムを作らせないディフェンスで日本無線を攻守に抑え勝利した。ディフェンスの応酬となった新生紙パルプ商事vsホシザキはロースコアの展開ながら新生紙パルプ商事が力の差を見せ勝利した。

最終日~準決勝&決勝
 最終日は準決勝と決勝のダブルヘッダーとなった。横河電機は今シーズン東京都実業団選手権決勝で敗れている新生紙パルプ商事と対戦。前半は新生紙パルプ商事のディフェンスとリバウンドが機能し接戦となるが、後半リバウンドで上回った横河電機が粘る新生紙パルプ商事を引き離し勝利した。今シーズンの3大会(全日本実業団競技大会、全日本社会人選手権、全日本実業団選手権)全て同じ顔合わせとなった九州電力vsJR東日本秋田。これまでの2戦はJR東日本秋田がスタートで一気に引き離し勝負を決めていたが、3戦目の今大会準決勝は九州電力がスタート前から気合が入った状態で、そのままリードする展開となる。中盤でJR東日本秋田が逆転するが、九州電力は激しく動く厳しいディフェンスとブレイクで再逆転し引き離す。最後まで走り続けた九州電力が過去2戦の雪辱を果たす勝利を上げ、3年連続決勝に駒を進めた。九州電力はこの大会4年連続4回目の出場であり、初出場の年に予選敗退したのみで、その後は全て決勝に進んでいる。
 昨年と同じ横河電機vs九州電力の決勝戦はどちらも一歩も引かない接戦で始まった。中盤、九州電力の根岸がランニングプレーで連続得点し流れが九州電力に傾くが、横河電機が粘りを見せリバウンドを確実に取ると、トランジションから中外の連続得点で流れを引き戻す。最後はこの大会で現役引退を決めている横河電機の小納真良が絶妙のゲームコントロールを見せ優勝を決めた。

チーム状況
 横河電機が2年連続優勝(その前年が3位、さらに前年が初優勝)、九州電力が2年連続準優勝(その前年が優勝)、新生紙パルプ商事が3年連続3位(その前年が準優勝)、JR東日本秋田、日本無線はベスト8の常連となっている。顔ぶれそのものはあまり変わってはいないが、その勢力図は少しずつ変わってきている。36回、37回大会で2連覇をしていたJR東日本秋田はその後ベスト8止まりが続いていた(第38回大会は出場辞退)。しかし今シーズンは新人とベテランのバランスが良くなり、チーム全体で戦う意識も強まったこともあり、2大会で決勝進出、この大会でもベスト4に入った。日本無線も今シーズンは徐々に調子を上げており、関東実業団選手権では2位に入ったが、その後の調整が上手くいかずこの大会では本来の力を出し切ることができなかった。調整という意味では怪我人の多かった九州電力、JR東日本秋田も同じく調整不足が見られたが、結果がそれぞれ異なったのには気持ちの強さも影響しているか。「勝ちたいという気持ちの強さはどこのチームにも負けない」ことを自負する九州電力は今シーズンここまで決勝進出もなく、一時期の勢いを感じさせない状態が続いていたが、最後のこの大会で徐々にその姿を見せるようになった。圧巻は準決勝のJR東日本秋田戦で、優勝当時の見ている人々を驚愕させる常に動き厳しく当たっていくディフェンスと切り替えの速いトランジションでゲームの流れを引き寄せるプレーでここまで2連敗となっていたJR東日本秋田に勝利した。JR東日本秋田は調整が不十分な面をベテランの上手さとチームプレーで補っていたが、最後はそこが出てしまったように見えた。「リバウンドが全てですね」と試合後新生紙パルプ商事の茂木コーチは語った。横河電機に勝つために絶対的に必要なことは『ディフェンスリバウンド』であることは過去の対戦でも分かっていたが、この大会の準決勝でもディフェンスリバウンドが取れていた前半までは互角の展開にできた。しかし後半は横河電機の気迫に押された部分もあり流れは横河電機に傾いた。「これからにつながる試合にはなったと思います。来年こそは勝ちます」と来シーズンにかける思いを新たにした。横河電機は個々の能力が高い上に、決して個々にはならず終始チームでプレーすることを続けることができており、それが今のこのチームの強さとなっている。決勝戦で九州電力の根岸の切れのあるカッティングにファールが続いた時には「ヘルプに入るからファールはなしで」「チームで守ろう」とコートの中で声を掛け合い流れを変えた。圧倒的はオフェンスの強さが目立ちがちだが、そういうバスケットボールの基本であるチームプレーという部分でも他のチームを上回っている。「いいチームになりました」とこの大会でチームを離れることが決まっているキャプテンの瀧川は感慨のこもった口調でそう言った。個々のキャラクターが強く、メンバーも多く、個々のレベルにも差が大きいこのチームをまとめる苦労は計り知れないものがあっただろう。

実業団バスケットボールの今後
 各地で県の大会など小さな大会は行われているものの、今シーズンの公式な大会はこれで終了となった。今は世界的な不景気の中、企業のスポーツ切り離しが進んでいるのも事実だ。今大会に出場したチームの中にも、来シーズンの実業団登録が難しいというチームや、会社からの資金援助がほとんどカットされるというチームがある。また、決まりかけていた新人が会社の事情で取れなくなったチームもあった。それでもまだチームの機能としても、資金面でも不安定なクラブチームに比べると環境的には恵まれている部分もあるし、会社の名前を背負うことで戦う姿勢や勝利に向かう気持ちも高まることもあるだろう。企業自体が弱まっている今、もっとファンや地域の人々を引き込んでいく活動も必要になってくるだろう。見ている人が「会社の関係者じゃあないから」という気持ちになることなく、チームとして、スポーツとして捉え、応援してもらえるような取り組みと雰囲気作りもおこなっていってもらいたい。こういう時代だからこそ、新たな取り組みが期待される。

日本実業団バスケットボール連盟

※今後ゲームレポートやチームレポート、フォトアルバムを掲載予定。

取材・リサーチ・編集・作成 渡辺美香

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