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スポーツのミカタ ウィークリー2010 vol.12

 先週末行われたJBL2プレーオフのレポートを中心に、JBLの状況と全日本クラブ選手権の結果を紹介。

☆JBL2 プレーオフ
 JBL2(日本バスケットボールリーグ2部機構)は3月20・21日の2日間、岐阜県下呂市でプレーオフ2009-2010を開催した。レギュラーシーズンの4位以上が出場し、20日にはセミファイナル、21日には3位決定戦とファイナルのそれぞれ2試合ずつが行われた。
 会場となった岐阜県下呂市の下呂市交流会館アクティブは3月27日が正式オープンとなる施設で、この大会はプレオープンイベントの一環となった。温(ホット)アリーナはバスケットコートが2面取れる広さで、2階には900余りの観客席を持つ。天井が高く、白と木目を基調とした空間はとても明るい印象が残る。今大会ではメインコートを設置し、コートフロアにも観客席が設けられていた。
 20日(土)セミファイナルの2試合が行われた。第1試合はレギュラーシーズン2位の石川ブルースパークス(以下、石川と表記)と3位のアイシン・エイ・ダブリュアレイオンズ安城(以下、アイシンAWと表記)の対戦。両チームのレギュラーシーズンの対戦成績は石川の1勝2敗だが、その1勝がセミファイナルのわずかに2週間前に行われた第20週での対戦だった。試合は終盤まで一進一退の攻防となるが、最終P中盤にに石川がアイシンAWのディフェンスを崩し連続得点で引き離すと、そこから点の取り合いとなる。最後まで石川の勢いは止まらず、14点差をつけて石川が勝利、初のファイナル進出を決めた。
 昨年はギリギリのところでプレーオフ進出を逃した石川。昨年のプレーオフが石川県で行われたこともあり、悔しい思いは強かった。「2週間前の対戦で勝利したことで、自信というかしっかりやれば勝てるんだということを選手たちが感じることができました。ファイナルは初ですが、ディフェンスから頑張っていい試合をしたいと思います」(石川・木下ヘッドコーチ)、「今シーズンは勝つことが一番で、個人のプレーは後回しにしてでもチームが勝つためにという思いでみんなやれたことで、去年よりもチームとしてレベルが上がったのではないかと思います。明日はシーズン最後の試合なのでいいゲームをしたいです」(石川#24高村キャプテン)。
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 昨シーズンは初のファイナル進出、2位となったアイシンAWだが、今シーズンはセミファイナルで敗れた。どのチームからも高く評価されているディフェンスがこの試合では十分に発揮できなかった。「2週間前の敗戦は、逆に雪辱を果たすという気持ちで臨めていたので影響はないと思っています。今日の負けた事実は変わらないので、明日のシーズン最後に試合に向けて気持ちを切り替えて、勝ち負けではなく自分たちが納得できる試合をしたいです」(アイシンAW・中嶋ヘッドコーチ)。
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 第2試合はレギュラーシーズンを全勝で終えた豊田通商ファイティングイーグルス(以下、豊田通商と表記)と、プレーオフ進出決定が最終戦までもつれ込んだ日立電線ブルドッグス(以下、日立電線と表記)の対戦となった。この2チームはオールジャパンでも対戦しており、今シーズンこれで5試合目となる。試合は第1P中盤に豊田通商が#1宮崎の連続得点で10点差をつけてリードするが、日立電線が追い上げ、2点差まで詰める。第2Pに入って日立電線が追いつくと、シーソーゲームに。豊田通商5点リードで後半に入ると、豊田通商がインサイドを支配し、徐々に点差をひろげていく。日立電線も最後まで粘りを見せるも点差は縮まらず、豊田通商が勝利し、2年連続のファイナル進出を果たした。
 勝利はしたものの、力を見せたとは言い難い試合となった豊田通商。試合後、渡邊ヘッドコーチは「いい薬になりました」と苦笑いだった。「ゾーンの攻め方がちょっと上手くいかなかったですね。今日は個人の能力で勝っただけで、チーム力で勝ったとは言えないです。明日はスカッと勝てるように頑張ります」(豊田通商・渡邊ヘッドコーチ)、「今日はオフェンスがダメでそれがディフェンスにも影響してしまいました。明日はきちんと修正して臨まないと厳しくなると思います。シーズン最後の試合なので、しっかりとしたゲームをやって勝ちます」(豊田通商#44阿部キャプテン)。
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 日立電線はシーズン終盤にかけてチームのまとまりが増してきた状態で迎えたプレーオフ。昨年の王者であり、今シーズンも負けなしの豊田通商に真っ向から挑んだ試合は持ち味は出しながらも敗戦となった。「インサイドを固めて、外から打たせるという形を前半は出来ていたのですが、後半に入ってリバウンドを取られるようになってしまったのは厳しかったです。昨年2連敗でしたから、今シーズンは勝って終わりたいです」(日立電線・野田ヘッドコーチ)、「負けたショックはありますが、そこまで悲観的にはなっていません。これまでの豊田通商戦の中ではベストゲームではないかと思います。明日は上手く気持ちを切り替えて臨みたいです」(日立電線#7中村キャプテン)。
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 21日(日)に行われた3位決定戦。試合序盤は日立電線が9点差をつけリードするが、そこから得点が止まるとアイシンAWに逆転される。第3Pに入ってアイシンAWが速い展開で流れをつかみ引き離すと、粘る日立電線を振り切って勝利し3位を決めた。
 シーズン終盤からアイシンAWらしくない試合が続いていたが、シーズン最終戦はチームの持ち味を出しての勝利となった。「ファイナルに進めなかったことはとても残念ですが、最後は勝てて良かったです。来シーズンに向けての課題はある程度はっきりしているので、来シーズンはもっと良くなると思っています」(アイシンAW・中嶋ヘッドコーチ)。バスケット人生初のキャプテンとして過ごしたシーズンを終えた#21鈴木。「もっとやれることはあったと思う」と反省を口にした。「キャプテンとしてもっと声を出していかないといけないなと毎試合思っていたのですが、結局最後まで十分にはできなかったです。来シーズンキャプテンを続けるかどうかは分かりませんが、どちらにしてももっと声を出してしゃべっていかないといけないと思っています」(アイシンAW#21鈴木キャプテン)。
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 昨年と同じ4位に終わった日立電線。「少しは成長できているかな」という野田ヘッドコーチ。ヘッドコーチとして臨んだ1年目、目標としているチーム状態にはまだ6割程度しか達していないと言う。「自分はリーグで一番若いヘッドコーチですから、ヘッドコーチのところが一番の弱点だとは絶対言われたくなかったです。オフには選手たちに課題を出して、選手たちにはファンダメンタルの大切さを十分に理解していってもらいたいです」(日立電線・野田ヘッドコーチ)昨年のプレーオフ終了後、「チームとしてのオフェンスができなかった」と悔しさを滲ました#15一戸。今シーズン、チームのシステムも変わり、一戸自身の役割も変わる中、手ごたえを感じたプレーオフとなった。「シーズン当初から野田ヘッドコーチの目指すバスケットをチームのスタイルとして作っていこうと言うことで練習から試合まで信念を持って臨むことができました。自分のプレーはもっとやれたのではという思いがあります。来シーズンはさらにチームが上に行けるように自分自身も役割を意識していきたいです」(日立電線#15一戸)。
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 2009-2010シーズンの最終戦は2年連続ファイナル進出となった豊田通商と初のファイナルとなる石川の対戦となった。点の取り合いで始まった試合は第1P終盤豊田通商が連続得点でリードを広げる。しかし第2Pに入って豊田通商の勢いが止まり、4点差で前半を折り返す。ここで修正してきた豊田通商は#11松藤を中心に流れをつかみ、リードを広げていく。石川も最後まで粘りを見せるが豊田通商の勢いは止まらず、23点の差をつけて豊田通商が勝利し、2年連続全勝優勝を果たした。
 勝ち続けることでチームが不安定になる時もありながらも最後まで勝ち抜いた豊田通商。「まずはホッとしています」という渡邊ヘッドコーチだが、来シーズンからは#11松藤がいなくなることもあり来シーズンへの不安はある。「どうしても気持ちの緩みが出てしまうところがあります。来シーズンは(MVPを受賞した#1)宮崎に名実ともにリーダーになっていったもらいたいですね」(豊田通商・渡邊ヘッドコーチ)。MVPの#1宮崎も来シーズンに向けて「これからはプレーだけでなく、もっとコミュニケーションを取って、チームをまとめていくことも考えていかないといけないと思います」と抱負を語った。最後の試合を終えた#11松藤はすっきりとした表情で「個人的には満足です」と言う。「最初(JBL・OSGから)ここにきて、自分としてはそれまでは許されないようなことがいっぱいありました。しかし仕事もしながら、そういう中でどういうチームを作り上げていくのかという楽しみがありますね。これからは指導者となりますが、まずは自分が楽しんでやりたいです」(豊田通商#11松藤)。JBL2での1年目は栃木ブレックスに途中加入し優勝、2年目の昨年は豊田通商に移籍し優勝、そして3年目の今年も優勝とリーグ通してただ一人3年連続優勝を経験している豊田通商#6辻内。豊田通商での2年目は重要な時間帯を任されることも多くなり「ようやく自分の役割がしっかりと分かってきました」と笑顔で語った。
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 準優勝に終わった石川だが、チームとしては最高位でのシーズン終了となる。「応援してくれてる人と選手の力でもらった賞」と木下ヘッドコーチ自身が語るコーチ・オブ・ザ・イヤーの受賞。今シーズンのチームの上昇は大きい。「インサイドに#15宮村くんが入ったことで他のポジションが生かせるようになりました。課題はたくさんありますが、まずは体力をしっかりとつけていきたいです」と木下ヘッドコーチは来シーズンへの抱負を語った。「まだまだダメですね。でもこれでまた新たな目標ができたので、そこにむけて頑張りたいです」と#24高村キャプテン。初のベスト5に選出された#6山田は「ルーキーが入ったことがすごい刺激になりました。来シーズンに向けてもっと自分のプレーの幅が広げられるように頑張りたいです」と、課題の3ポイントシュートにも取り組む意気込みを見せた。
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 これでJBL2の2009-2010シーズンが全て終了した。来シーズンはリンク栃木ブレックスの下部チームであるD-TEAMが加入し、奇数チームのため変則スケジュールとなる。連戦も増えるということで、これまで以上にチーム力が必要となってくるだろう。
JBL2-日本バスケットボールリーグ2部機構
スポーツのミカタ:JBL2 プレーオフの結果
スポーツのミカタ:JBL2 2009-2010

☆JBL
 JBL(日本バスケットボールリーグ)は先週末に第20週の8試合を行った。リンク栃木ブレックスは三菱電機ダイヤモンドドルフィンズに連勝し、プレーオフ進出を決めた。パナソニックトライアンズも日立サンロッカーズに連勝しプレーオフ進出決定。敗れた日立サンロッカーズも、トヨタ自動車アルバルクがアイシンシーホースに連敗したことによりプレーオフ進出が決定した。東芝ブレイブサンダースとレラカムイ北海道の試合は東芝ブレイブサンダースが2連勝した。
 これでレギュラーシーズンを1週残してプレーオフ進出の4チームが全て決定した(1位のアイシンシーホース以外の順位決定は最終週となる)。これにより栃木で行われるセミファイナルはリンク栃木ブレックスのホームゲームとなることも決まった。チーム創設2年目にして初のプレーオフ進出のセミファイナルは盛り上がること必至だろう。
 3月26~28日に行われるレギュラーシーズン最終週は5位以下の4チームにとってはシーズン最終戦となる。現在5位のトヨタ自動車アルバルクと6位の東芝ブレイブサンダースは直接対決で順位が決定する。レラカムイ北海道と三菱電機ダイヤモンドドルフィンズはすでに7位と8位が決定しているが、シーズン最終戦をいい形で締めくくりたいところだろう。プレーオフに向けての最終順位を争う3チーム。リンク栃木ブレックスと日立サンロッカーズは直接対決、パナソニックトライアンズは三菱電機ダイヤモンドドルフィンズと対戦する。
JBL-日本バスケットボールリーグ

☆全日本クラブ選手権
 3連休に福島県福島市で行われた第36回全日本クラブバスケットボール選手権大会。男女各32チームが出場し、3日間で全62試合が行われた。
 男子は3年連続決勝進出のO55(東海1・三重県)が同じく東海のSWOOPS(東海2・岐阜県)に勝利し、初優勝を果たした。SWOOPSが準々決勝で横浜ギガスピリッツ(関東1・神奈川県)にわずかに3点差で勝利して勝ち上がってきたが、決勝戦では同じく3点差で敗れ準優勝に終わった。また昨年の決勝戦と同じ顔合わせとなった準決勝、はじめまして(近畿2・大阪府)とO55の対戦はO55が勝利し雪辱を晴らす形となった。この他、ベスト4にはBUBBLES(近畿1・兵庫県)と三種体協琴丘(東北1・秋田県)が入った。
 女子はオールジャパンにも出場したBLUE☆STARS(関東1・埼玉県)が初優勝。準優勝はOMガス石油SS(九州1・沖縄県)、ベスト4には昨年の優勝チームをやぶり準決勝まで勝ち上がったKNC(北信越1・石川県)と、昨年準優勝のFreeクラブ(東海2・静岡県)が入った。
福島県バスケットボール協会 第36回全日本クラブ選手権大会

取材・写真・編集・作成 渡辺美香

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