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スポーツのミカタ ウィークリー2010 vol.15

 激戦となったJBLファイナルの紹介と実業団チームレポート第2弾(曙ブレーキ工業)を掲載。

☆JBLファイナル
 3連覇を狙うアイシンシーホースとチーム創設3年目にして初のプレーオフ進出から初優勝を目指すリンク栃木ブレックスの対戦で行われたJBL(日本バスケットボールリーグ)ファイナル。リーグ戦の終盤からチーム状態が不安定だったアイシンシーホースに対し、リンク栃木ブレックスは徐々に強さを増していき、セミファイナルでは逆転勝利でファイナル進出を決めるなど勢いではリンク栃木ブレックスの方が優勢だった。
 そのリンク栃木ブレックスの勢いと個々の選手たちの自信がファイナルではさらに大きくなった。第1戦、第2戦ともにリードされた展開から逆転、さらに引き離しての勝利で連勝し、1敗もすることなく優勝に王手をかけた。対するアイシンシーホースはリンク栃木ブレックスのゾーンディフェンスになかなかオフェンスを組み立てられず、さらにそこから展開されるリンク栃木ブレックスのアーリーオフェンスを止めることができず連敗。第3戦は当然ながら勝たなければならないアイシンシーホースだが、リンク栃木ブレックスもここで一つ負けると流れが変わる可能性もあり、第3戦で決めたい思いは強かっただろう。
 第3戦、序盤はリンク栃木ブレックスのオフェンスが重く、アイシンシーホースがリードするが、リンク栃木ブレックスが#0田臥の得点などで追い上げる。しかし中盤、両チームともに流れを引き寄せられす一進一退の攻防が続く。第4Pに入ってリンク栃木ブレックスの得点が止まり、残り5分でアイシンシーホースが8点差をつけてリードする。ここからリンク栃木ブレックスはジリジリと追い上げ、残り1分で3点差に詰める。ここでアイシンシーホースも粘りを見せ、残り14秒#3柏木のフリースローで5点差に広げる。ここでこれまでなかなかいい当たりの出なかったリンク栃木ブレックス#1川村がディフェンスの厳しいチェックを物ともせず3ポイントシュートを決め、残り8秒で2点差に迫る。直後のファールでアイシン#32桜木がフリースローを得るも、ここで1本しか決められない。センターからのスローインとなったリンク栃木ブレックスの第4P最後のオフェンスはエース#1川村が残り1秒に放った3ポイントシュートが決まり、試合は延長戦に突入する。延長戦は第4P終盤の勢いがそのままにリンク栃木ブレックスが優勢で進む。アイシンシーホースはオフェンスが組めず#7グロスの個人技からの得点に留まってしまう。リンク栃木ブレックスは最後まで攻守に集中したプレーを見せ、初のファイナル出場ながら3連勝で初優勝を果たした。プレーオフMVPはリンク栃木ブレックス#0田臥。攻守に豊富な運動量と巧みなゲームコントロールを見せ、チームを優勝に導いた。
 新たに日本代表チームのヘッドコーチに就任するウィスマンヘッドコーチのバスケットがいかに日本人に合っているのかを目の当たりにした。ゲームをコントロールでき、スピードと得点力を持ち合わせたガード、勝負所で決められるシューター、攻守に粘りを見せ試合をつなぐフォワード陣、そして献身的なセンター陣。外国人選手への依存が最も少なく、攻守に全員でプレーするスタイルがJBLでトップに立ったことはこれからの日本のバスケットボールを広げていく可能性を持っている。
 これでJBLの2009-2010シーズンは全て終了した。来シーズンはヘッドコーチが変わるチームがすでに何チームか発表されており、優勝したリンク栃木ブレックスもウィスマンヘッドコーチが日本代表ヘッドコーチに就任することで新たなコーチを招かなくてはならない。終盤にかけて盛り上がりを見せた今シーズンだが、来シーズンはこの盛り上がりを継続し、さらに大きく膨らませていけるようにリーグと各チームの取り組みに期待したい。
JBL-日本バスケットボールリーグ
JBL PLAYOFFS 特設サイト

☆実業団チームレポート
第2弾:曙ブレーキ工業(埼玉県)
 昨シーズンはリーグ戦2位となり、さらにここ数年あと一歩のところで逃していた全日本実業団選手権ベスト8入りを果たした曙ブレーキ工業。しかし今シーズンはチーム副キャプテンでゲームキャプテンである藤原を怪我で欠く状態でスタートとなる。
 シーズンインとは言っても2月の全日本実業団選手権の翌週から埼玉県実業団リーグが行われ、4月に入ると埼玉県一般選手権に出場とオフはほとんどない状態。「埼玉県はクラブチームが強いので、そのチームと公式戦でやれることは貴重なんです。それとうちは人数が増えているのですがなかなか底上げができていないので、若手のプレータイムを確保する意味でもそういう大会に出場することは必要なんです」と角田コーチ。この日の練習も途中参加を含め20名を超えていた。工場横に自社体育館を持つ環境は関東実業団1部の中では恵まれている方だ。「そのありがたさを選手たちにもっと感じてもらいたいですね」と角田コーチ、石田キャプテンともに口にした。
 新人は3名。この日はまだ3回目の練習参加という。「しばらく体を動かしてなかったし、まだ慣れないので大変です」と他のチームからも注目されている田中(立命館大)は終始緊張した表情だった。金城(天理大)は大学での4年間のプレーを終えた後1年のブランクがある。「クラブチームとかではやってましたが全然違うのできついです。早く戻していきたいです」と意気込みを語る。高卒の新人である山川(大宮東高)は「自分は大学にいってないので」と一歩引いていたが、プレーでは若さを武器に気持ちのいい動きを見せていた(※現在山川はリーグ戦登録外となっている)。新人の金城と田中は九州出身。これまでの曙ブレーキ工業にはあまりいなかったタイプの選手かもしれない。
 昨シーズンチームの中心でやってきた藤原を欠くリーグ戦は厳しいものになることが予想される。「(藤原が)いるのが当たり前のような感じだったから」と高橋(昭)。それでもリーグ戦は今のメンバーで戦わなければならない。「ゲームの中心は高橋(利)と柴田でやっていく予定です」と角田コーチ。ゲームキャプテン不在を様々なポジションができる2人の選手の経験でつなぐ。
 厳しいリーグ戦も予想されるが、それだけに伸び代も大きい曙ブレーキ工業。リーグ戦初戦は葵企業との対戦となる。
※リーグ戦の日程などは 関東実業団バスケットボール連盟
Dsc_00232 Dsc_0047 Dsc_0052 Dsc_0623 Dsc_0660 Dsc_0749
※この日は藤原も参加し、タイマーなど練習のアシストを行っていた。
※取材・撮影 2010年4月10日(土)

取材・写真・編集・作成 渡辺美香

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