スポーツのミカタ ウィークリー2010 vol.21
今号では2部がスタートした関東実業団リーグ戦とトピックス2件、そして実業団チームレポートは第8弾(東京日産)を掲載。。
☆関東実業団リーグ戦
5月23日から男子2部がスタートした関東実業団バスケットボールリーグ戦。
2部Aブロック:初戦から2部の優勝候補筆頭である富士通と3部からの昇格チームながら補強でチームが一変し上位候補に挙げられる大塚商会の対戦となった。試合は序盤富士通が好調なシュートで攻守にリズムを作る。しかし徐々に大塚商会#32長谷川がインサイドを支配し始めるとアウトシュートも決まるようになり、大塚商会が追い付いて前半を折り返す。後半に入ってチームを立て直した大塚商会は富士通の流れを断ち、一気に点差を開くと、最後まで粘りを見せる富士通に追い上げを許さず。中盤から勢いに乗った大塚商会が2部での初戦を勝利で飾った。今シーズンから大塚商会の指揮を取る岡村ヘッドコーチは「関東実業団は初めてなので、どのくらいのレベルなのかもよくわからないでいました。ただ、富士通は多分2部で一番強いチームらしいという話を聞いていたので、今日は勝ててよかったです」と関実での初勝利にほっとした表情を浮かべた。敗れた富士通は昨シーズンからかなり若い選手中心のチームとなっていたが、吉田の引退でさらにチームが若くなった。今シーズンからキャプテンとなった#1阿部は「自分もまだ3年目でそういう意味ではキャプテンとしてチームをまとめていくのは大変なところもあります。今日は後半の入りが悪くてだめでした」と振り返る。
昨シーズンブロック2位に入り1-4位決定戦に進んだ警視庁はエース金子がチームを離れていることで序盤決定力に欠ける試合展開となった。富士通ゼネラルの勢いもあり前半は富士通ゼネラルのリードで折り返すが、後半に入って#14今井や新人の#20播本の得点で富士通ゼネラルを引き離し、初戦を勝利した。「今日は全てがだめでした。最悪の状態でしたね」と三木ヘッドコーチは語る。
昨年リーグ戦は5位に終わったが、関東実業団選手権では10位に入り念願の全日本実業団選手権出場を果たしたプレス工業。しかし初戦は硬さが見られ、チームの要である#14瀬戸のファールトラブルもあり序盤NTTデータにリードされる。後半に入ってようやくかみ合い始めたプレス工業は#20吉田のアウトサイド、#15玉置、#6清水のインサイドで得点を重ね、NTTデータを突き放した。田村監督(兼選手)は「昨シーズンのリーグ戦でNTTデータに大差で勝っているので、少し気持ちの緩みがあった部分もあります。戦力的には昨シーズンより良くなっているので残りの試合はしっかりとやっていきたいです」と語り、第3戦の大塚商会戦が鍵になってくるだろうと言う。
3部から昇格の大塚商会がその強さを見せつけた結果となったAブロック初戦。昨シーズンから各ブロック2位以上が1-4位決定戦に進むこととなり、1部昇格に向けてのまずは2位以上の争いが激しくなるだろう。2部Aブロックの第2戦は5月30日(日)に行われる。
3部:Bブロックは東芝青梅が3連勝でトップ、三菱東京UFJ銀行と富士ソフトが2勝1敗で追っている。
4部:Aブロックは本田技術研究所とみずほ銀行が3連勝、東京いすゞが2勝1敗。Eブロックは東芝府中が3連勝でトップ、三菱ふそうとNEC府中が2勝1敗で追っている。
5部:Bブロックは沖電気東京が3連勝、経済産業省が2戦2勝となっている。CブロックはJR東海東京と日本ユニシス、東京国税庁の3チームが2戦2勝で並んでいる。Fブロックも三菱化学とIH武蔵の2チームが3戦3勝で並んでいる。残り1戦となったGブロックは日立情報とオリックスとティップネスが3勝1敗で並んでおり、1位(4部昇格)決定は最終戦に持ち込まれた。日立情報とオリックスの対戦でオリックスが勝利した場合、ティップネスの勝敗にかかわらずオリックスの1位が決まる。日立情報が勝利した場合、ティップネスが学研ホールディングスに勝利すればティップネスが、ティップネスが敗れた場合は日立情報が1位となる。
関東実業団バスケットボール連盟
☆トピックス
関東大学新人戦
例年より1ヶ月近く早い開催となった関東大学バスケットボール新人戦。大学1・2年生のみのチーム構成で行われるこの大会は、1年先、2年先をうらなう意味でも興味深い大会となっている。
5月27日の試合終了でベスト8が出そろった。青山学院大(昨年優勝)、日本大(昨年準優勝)、拓殖大(昨年3位)、筑波大(昨年4位)、白鴎大(昨年6位)、国士舘大(昨年7位)6チームに昨年5位の大東文化大に勝利した中央大と昨年8位の慶應義塾大に勝利した東海大がベスト8に入った。
5月28日(金)が準々決勝の4試合、29日(土)に準決勝と5-8位決定戦、最終日となる30日(日)が決勝、3位・5位・7位決定戦の4試合が行われる。第1試合は13時スタート。最終日のみ11時スタートとなる。
関東大学バスケットボール連盟
全日本実業団競技大会予選
4月に行われた中国地区予選に続き、5月22・23日に東北地区で予選大会が行われた。今大会ではこれまで東北2位で全国大会に出場していた山形市役所がエントリーせず、JR東日本秋田(秋田県)が全試合大差で勝利し、13連覇を果たした。準優勝は北芝電機(福島県)が入り、全日本実業団競技大会出場を決めた。
出場チーム(現在予定であり、変更の可能性もあり)
東北(2):JR東日本秋田、北芝電機
東海(3):ホシザキ、APEX、イカイレッドチンプス
近畿(1):タツタ電線
中国(1):ナカシマプロペラ
☆実業団チームレポート
第8弾:東京日産(東京都)
過去にリーグ戦3回優勝、昭和60年にはリーグ戦2連覇とリーグ戦と選手権の2冠を取った経歴を持つ東京日産。名門チームの一つであるこのチームが現在非常に厳しい状況にある。営業職が多く、土日も仕事、全員が同じ休みの日がそれほど多くない実情からここ数年メンバーが集まっての練習がなかなかできていない。そのため短期決戦の大会などでは強さを見せることもあるが、長期間の大会はチームとしてのまとまりがつきにくい。さらに社内移動などで東京日産自体の社員が減り、会社からの援助も削減、新人も取りにくい状態で、登録メンバーが徐々に減ってきた。昨シーズン終盤にも離脱する選手が現れ、全日本実業団選手権は予選敗退となった。
今シーズンに入ってもなかなかメンバーが集まらない日々が続いたが、リーグ戦まで2週間余りとなった5月中旬の大学チームとの練習試合で意識が変わったという。
この日も開始の19時半の時点ではわずかに2人。しかし徐々に集まり始め、20時を過ぎるころには8人を超えた。仕事が忙しくあまり練習に参加できない神崎も残り30分あまりからでも練習に参加。公立学校の体育館を借りているため時間厳守であり、まさに時間を惜しむように集中した練習が行われた。
「確かに人数は少なくなりましたが、意識の高いメンバーが残ってくれているので」とキャプテンの三原。「自分はバスケットのことはあまりよく知らないから教えてもらってばっかりです」と苦笑い。練習中はAコーチの嶋津(コーチ兼選手)と上原が中心になり、さらに動きの確認では神崎などが積極的に声をかけている。
昨シーズンから主にチームの指揮を取るようになった嶋津Aコーチは「ここが正念場だと思っています。ここが越えられればいいチームになると思うんですよね」とチームのこれからを語る。「気持ちの部分も大きいとは思います。週2回の練習も人数が半分に満たない時はチーム練習は中止(個人練習に切り替え)している状況です。でも選手たちはあきらめてないし、気持ちもそれほど落ちてはいない。後は勝つことが大事だと思います」(嶋津Aコーチ)。
苦境にあるからこそ見えてくるバスケットボールへの思い。厳しい戦いが予想されるリーグ戦の初戦は日本無線との対戦となる。
※取材・撮影 2010年5月24日(月)
取材・リサーチ・写真・編集・作成 渡辺美香
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