スポーツのミカタ ウィークリー2010 vol.40
今号では東京都実業団選手権のレポートと、今週末開幕のJBL2の各チーム展望をメインにトピックとしてJBL、関東大学リーグ戦の戦況を紹介。
☆東京都実業団選手権
東京都実業団選手権は10月3日にベスト8のうちの4チームを決める4試合を行い、ベスト8が出そろった。今回はトップ4チーム(横河電機、三井住友銀行、日本無線、新生紙パルプ商事)がスーパーシードとなっており、この4チームは準々決勝からの登場となる。
リーグ戦1部6位の葵企業にリーグ戦2部8位のNTTデータが挑んだ第1試合は葵企業が力の差を見せつけた結果となった。1部7位の東京日産に2部7位のNTT東日本東京が肉薄した第2試合は、東京日産が#61高橋健の粘り強いプレーでリードを守り勝利した。敗れたNTT東日本東京だが、PG#15橋本が積極的に攻めるゲームコントロールを見せ、ここ最近にはない強いチームの姿を見せた。1部8位の東京電力と2部4位のメディセオの対戦は、メディセオが終始勢いのあるプレーを見せ、東京電力に追い上げを許さず勝利した。東京電力は点差を10点差以内にとどめた状態で粘りを見せたが、チーム練習が十分にできていないということで攻守にチームがまとまらず追い上げるには至らなかった。この日の最終戦はリーグ戦2部の1-4位決定戦1回戦で対戦した三井住友海上と大塚商会の対戦となった。1-4位決定戦ではチームとしてのまとまりが不十分だった大塚商会に対し、尻上がりにチーム状態がよくなっていった三井住友海上が勝利した。1部昇格を阻まれた大塚商会はこの試合にリベンジをかけて臨むこととなったが、その意識が強かったこともあり序盤から集中したプレーで勢いに乗る。三井住友海上は大塚商会の勢いを止められず、自分たちのリズムが作れない。終始大塚商会が三井住友海上を圧倒し勝利、ベスト8入りを果たした。
10月9日に行われる準々決勝は3日と同じく東京都武蔵野市の横河電機体育館で行われる。第1試合が新生紙パルプ商事vs葵企業戦で、これはリーグ戦最終戦のJIC出場がかかる5位決定戦となった激戦の再戦ともなる。第2試合は日本無線vs東京日産、第3試合は三井住友銀行vsメディセオ、そして第4試合が横河電機vs大塚商会となる。ここで注目したいのが、ここ数年この大会で主力の出場を控えている横河電機が今大会ではどうするのかという点だろう。昨年は準決勝で敗れ、結果4位に終わっているが、今回準々決勝で力のある大塚商会と対戦することもあり、ベンチメンバーだけでは厳しいところがあるかもしれない。横河電機がどういう布陣で臨むのかが気になるところ。
大会は10月9日から3連戦となり、最終日の11日(月・祝)は代々木第2体育館で有料(500円)となる。
※9・10日の横河電機体育館(体育館奥隅)と11日の代々木第2体育館(入口カウンター)で『スポーツのミカタ増刊号』を会場販売致します。
東京都実業団バスケットボール連盟
☆JBL2 2010-2011シーズン開幕
JBL2(日本バスケットボールリーグ2部機構)は今週末から2010-2011シーズンをスタートする。開幕戦となるのは10月9日に鹿児島県で行われるレノヴァvsビッグブルー戦となる。JBLと同様、新ルール、新コートで行われる。
JBL2は今シーズンからJBL・リンク栃木ブレックスの下部チームであるTGI・Dライズが参戦し、9チームでレギュラーシーズンは3回戦制のリーグ戦となっている。奇数と言うこともあり、今シーズンはかなり試合日程が変則的になっているのが特徴。さらにはプロチームが増えたこともあり、有料試合が増えている印象がある。
昨シーズン優勝の豊田通商ファイティングイーグルスは昨シーズン怪我で離脱した#24ライアン・ウィリアムスが復帰。高い身体能力を持つ選手の復帰に期待が高まっている。今シーズンからキャプテンが#44阿部から#1宮崎に変わった。これまでプレー面ではチームを牽引していた#1宮崎だが、今シーズンはキャプテンとしてプレー面以外でもチームを支えていかなくてはいけない。新人は#7前村(東海大)と#11神津(法政大)で二人とも能力のある選手であり、即戦力として期待されている。ガード陣に関しては前村が加入したものの、昨シーズンまで活躍した松藤が引退したことで力的には上がったとは言い難い。外国人選手に#0飯田、#10岩田のいるインサイドは#11神津の加入でさらに強まったと言える。神津は他の選手にない速さも持っており幅広く活躍できるだろう。
昨シーズン2位の石川ブルースパークスはネイサン・ストゥープスの引退で全体的なバランスが大きく変わることが予想される。高さがあり、さらになんでもできたストゥープスがチームの要となっていたこともあり、メンバー構成に悩まされそうだ。新人は3名で、#2綿貫(神奈川大)、#13八坂(日本体育大)らの加入で得点力のアップを図りたい。チームを勢いづける存在でもある#6山田が不調の様子なのも気になるところ。9月に行われたプレシーズンマッチの時点で新コートでの練習を全く行っていないという石川。その後国体もあったことで、新コートへの移行が遅れている。シーズン序盤は厳しい状況になるかもしれない。
昨シーズン3位のアイシン・エイ・ダブリュアレイオンズ安城は新人で#4中村(日本大)が加入し、インサイドを強化した。プレシーズンマッチや国体を見ると#6伊與田、#13吉田のガード陣の得点力が突出したようすで、チームとしてのバランスはまだ十分とは言えない様子が伺えた。フォワード陣では国体では愛知に入らなかった#9足立がポイントとなるか。昨シーズン、人生初のキャプテンを務めた#21鈴木が今シーズンも引き続きキャプテンとなった。昨シーズンとの差はそれほど感じないという鈴木だが、プレー中の様子には自然にチームをまとめる姿が見られており、昨シーズンとは違うキャプテンを見せてくれるだろう。
昨シーズン4位に入った日立電線ブルドッグスは新人に#3宇佐美が加入したが、昨シーズンまでオフェンス面で中心となっていた高村がチームを離脱、高さの面で厳しいシーズンになりそうだ。関東ミニ国体を単独チームで臨んだ日立電線は埼玉や東京といった高さのあるチームにその対策としてのチームディフェンスを見せていたが、40分間やり続けることはかなり負担がかかりそうな様子。しかし、厳しい状況の中でも選手たちのモチベーションは高く、チームとしてまとまりは高まっている様子もうかがえる。野田HCも2年目となり、さらなるチームの強化を進めている。
昨シーズン惜しくもプレーオフ進出を逃し5位に終わった黒田電気ブリットスピリッツは選手の入れ替わりがなく、昨シーズンと同じメンバーで戦うこととなる。昨シーズン新人ながらチームを牽引した#13富田、#15綿貫の2年目に期待がかかるが、何よりもメンバーが変わらず2年目を迎えるということで、チームとしての熟成に期待したい。
昨シーズン6位に入ったレノヴァ鹿児島は新規参入のDライズを除く8チームの中で最もチーム構成が変わるチームでもある。昨シーズンの主力選手が何人かチームを離れ、#1種市(日本大)、#13近(日本大)、#3並里(中部学院大)らが新規加入した。プロチームとは言え、選手たちの中には他の仕事をしながらプレーヤーを続けている選手もいて、実業団チームに比べると練習量が少ないことが懸念される。メンバー的にみれば今シーズン台風の目になるかもしれないチームでもある。
昨シーズン7位の豊田合成スコーピオンズは昨シーズン怪我でアシスタントコーチとして登録されていた#1加藤が選手として登録された他は新人はなく、大きくメンバーが変わってはいない。#11大原が攻守に要となるチームだが、上位に入るためにはその他の選手が積極的に得点に絡んでいくことが重要になってくるだろう。プレシーズンマッチで好プレーを見せた#7長野や千葉国体で3位に入った兵庫の主力で活躍した#22阪下らの活躍に期待したい。
昨シーズン8位のビッグブルー東京は新人としてクラブチームなどでプレーを続けてい
た#3喜多川(日本大)が加入した。鹿田の引退により高さの面では厳しくなった。3年目でこれまでプレー面でチームを牽引してきた#13深尾が今シーズンキャプテンになりチームをまとめていくこととなる。2年目の#3坂上はJBL2初のシーズンが厳しい結果となったが、昨シーズン終了時には次のシーズンへの意気込みを語っていた。2年目のプレーに期待したい。
今シーズンからJBL2に参入するTGI・DライズはJBL・リンク栃木ブレックスの下部チームであり、シーズン中でも選手のコールアップ(トップチームであるリンク栃木ブレックスへの昇格)を可能にする日本では初のシステムを導入する。落合HCは昨シーズンのクラブチーム登録時からヘッドコーチに就任している。他のチームに比べチームの目標やコンセプトが異なることもあり、チームを作っていく難しさはあるかもしれない。育成の意味合いが強いこともあり、最年長がキャプテンであり大塚商会やリンク栃木ブレックスなどでの経験を持つ#3荒井で28歳、それ以外の選手の多くが22・23歳、さらにはHCも28歳と全ての面でどこよりも若いチームとなっている。得点力は十分にありそうだが、インサイドが#45劉のみとなり、厳しい面もあるか。新規参入チームながらすでに応援の基盤を持つこともあり、ファンの期待に添うゲームを見せることが要求されるだろう。
10月9日に開幕するJBL2は3月20日までレギュラーシーズンを行い、上位4チームが出場するプレーオフを3月26・27日の2日間、愛知県小牧市で開催する。トップリーグ構想などもあり、今後、『JBL2とは』、『JBL2として』といったところを問われるようになってくることもあるだろう。まずはプレーで、ゲームで、どこまで他のカテゴリーとの違いを見せてくれるかに期待したい。
JBL2-日本バスケットボールリーグ2部機構
☆トピックス
JBL
JBL(日本バスケットボールリーグ)は3週を終え、第3週で初の黒星となった東芝ブレイブサンダースが5勝1敗でトップ、トヨタ自動車アルバルク、アイシンシーホース、リンク栃木ブレックスの3チームが4勝2敗で並んでいる。2週を終えて勝ち星のなかったレラカムイ北海道と三菱電機ダイヤモンドドルフィンズは第3週に直接対決を行い、レラカムイ北海道が連勝した。
第4週は現在トップの東芝ブレイブサンダースと星一つ差のアイシンシーホース、星が並ぶトヨタ自動車アルバルクとリンク栃木ブレックスと上位同士の対戦となる。
JBL‐日本バスケットボールリーグ
関東大学リーグ戦
1部・2部ともに5週目を終え、日程の半分を消化した関東大学リーグ戦。1部は青山学院大が10戦全勝、日本大が8勝2敗と他のチームに頭一つ抜けている。慶應義塾大が4敗、東海大と拓殖大が5敗と続き、法政大は10戦でまだ勝ち星がない。2部は早稲田大が9勝1敗、白鴎大が8勝2敗、大東文化大が7勝3敗、関東学院大と神奈川大が6勝4敗となっており、國學院大はまだ勝ち星がない。
関東大学バスケットボール連盟
取材・文・編集 渡辺美香




