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関東実業団リーグ戦2016 男子1部展望

 関東実業団バスケットボールリーグ戦は4月7日から始まっているが、5月28日にはいよいよ男女1部がスタートする。

 実業団はプロではない社会人カテゴリーの中の一つで、高校や大学を卒業後就職した会社などの部活動としてチームが成り立っている場合がほとんどだ。部活動のため、仕事や業務は基本的に一般の社員と同様に行なっている(大会参加などは考慮される場合が多い)。プロや学生に比べれば圧倒的にバスケットにかけられる時間は少なくなるが、その分練習にせよ、試合にせよ、集中した取り組みが必要となる。また、学生との大きな違いとしては選手の年齢層が広いことが挙げられる。学生では2~4歳程度の差しかないが、実業団では一回り(12歳)以上も離れていることもある。年齢が違えば、やってきたバスケットも違ってきて、学生から入った選手たちが最も戸惑うことの一つである。しかし、そういう多様なバスケットが融合して学生にはない面白いバスケットができてくるのも実業団の醍醐味の一つだろう。

 実業団はトップに日本実業団連盟が主催する全国大会が年2回あり、その関東予選として春(5~7月)のリーグ戦と10・11月の選手権(トーナメント)が行なわれる。

 このリーグ戦は毎年9月に行なわれる全日本実業団競技大会の関東予選となる。全日本実業団競技大会は11月に行なわれる全日本社会人選手権大会(日本協会主催、兼全日本選手権予選)の実業団予選となるため、このリーグ戦が全国大会の予選であり、さらに毎年1月に行なわれる全日本選手権(オールジャパン)にもつながってくることとなる。
 トーナメントと違い大会期間が長く、試合数も多いこと、さらにシーズンが始まってまもなく、どのチームもチームとして安定した状態にはなっていないこともあり、波乱が多いことが特徴でもある。昨年のリーグ戦では1次リーグで大きく調子を崩し上位入りも危ぶまれた黒田電気が優勝し、リーグ戦だけでも過去8回の優勝を誇る横河電機が7位に終わり2部降格というリーグ戦前には誰も想像もしなかった結果となった。

<リーグ戦展望>
 昨年優勝し連覇を狙う黒田電気を筆頭に、新生紙パルプ商事、日本無線の3チームは大崩れしない限り優勝争いに入ってくるだろう。しかし、チームの力としては他のチームもそれほど大きな差はなく、チームとしての能力が高い三井住友銀行や日立金属にもチャンスはある。また、展開次第では葵企業も上位争いに入ってくる可能性も十分にあるだろう。曙ブレーキ工業と富士通は昨年までの状況や今年度のメンバーの変化などを見るとなかなか厳しいリーグ戦となると思われるが、まずは早い時期にチームを安定させたいところ。

<各チームの状態予想と新人紹介>
黒田電気(昨年度優勝)
 実業団への復帰2年目でリーグ戦優勝(初)を果たし、全日本実業団競技大会、全日本社会人選手権で準優勝などシーズン中盤までは好調だったが、怪我人等の影響もあり全日本実業団選手権ではブロック予選敗退でシーズンを終了した。今年度は新人は1名だが、大学卒業後はクラブチームなどで活躍していた#12小山(大東大)が加入し2名増。主力の年齢層が高いこともあり、体力的にも厳しいところはあると思われるが、チームとして個人としてやるべきことが明確なチームだけに大崩れはしないと期待したい。今リーグ戦の目標は当然連覇にあると思われるが、まずは1次リーグでチームをいい状態に持っていって、確実に上位入りを狙いたい。
新人
#35 荒谷 優斗   同志社大   188cm

新生紙パルプ商事(昨年度2位)
 昨年度も即戦力の新人が加入しチーム力は上がってきている様子も見られるが、今一つ安定感のないチーム状態が続いている印象。安定感の物足りなさはディフェンス面の不安定さからくるか。今年度は高さのある新人が2名加入し、チームとしてのバスケットも変化がありそう。それだけにチームバランスとしては不安もあるが、ディフェンス面でチームとして機能すればクリアできるだろう。ガード陣のチームとしてのゲームコントロールにも期待したい。
新人
#16 沼田凌   法政大   191cm
#45 頓宮裕人   東海大   198cm

曙ブレーキ工業(昨年度3位)
 昨年度は関東実業団選手権で優勝。大会を通してチーム力を維持することが難しかった印象がある。チームの要であった田中、好守で流れを呼びこんできた根元、得点源の一人であった田村の3名がチームを離れた。これだけの主力が抜けたデメリットは大きい。しかしベテラン選手も多く、バスケットを良く分かっているだけに、リーグ戦を通してなるべく早い時期に新たなチームを作っていくことができれば上位も狙えるだろう。
新人
#14 吉本健人   明治大   186cm

日本無線(昨年度4位)
 昨年度は久しぶりに全国大会での優勝がなかった(東京都実業団選手権優勝)。チームとしてのリズムが上手く合わない試合もかなり見られたシーズンだった。今年度新人が2名加入した他は選手には変更はないが、指揮を取るコーチが尾崎氏から昨年までAコーチだった林田氏に変わった。Aコーチからの昇格であることから、チームとして大きく変わることはないだろうが、影響はあるか。チームとして息があった時の強さは格別なチームだけに期待も大きい。
新人
#5 山岸玲太   法政大   179cm
#18 深江龍翼   鹿屋体育大   186cm

三井住友銀行(昨年度5位)
 若い選手が多く、ともすればバラバラになりがちなチームだったが、昨年度は大きく崩れることが少なかった印象。家治と坂東がチームを離れたが、まだまだ伸び代が大きいチームだけに今リーグ戦も期待できる。使える選手が多く、選手のモチベーションも含めベンチワークも重要になってくるだろう。チームとして選手たちをどうまとめていくか。そして、4年ぶりの上位(4位以上)入りが果たせるか。
新人
#32 鈴木瑠二   学習院大   178cm

日立金属(昨年度6位)
 昨年度も人数が少ない中怪我人もあり厳しい戦いとなったが、シーズン最後の大会である全日本実業団選手権での勝負強さは大きな感動を呼んだ。今年度は新人が2名加入し戦力はアップしたが、高さの部分のミスマッチや主力メンバーの年齢が上がってきていることなどもあり、やはり厳しい試合が多くなるだろう。しかし、勝利への気持ちと1試合を通してやるべきことをやりぬく力はどのチームよりも強い。新人を含め若手選手がベテラン陣と上手く同調できれば結果もついてくるだろう。
新人
#11 藤沢宏隆   国士舘大   186cm
#29 岩田大輝   拓殖大   179cm

富士通(昨年度8位)
 昨年度はリーグ戦では入替戦で勝利し1部残留を果たしたものの、関東実業団選手権で勝ちきることができず、全日本実業団選手権に出場することができなかった。シーズン途中でコーチ交代がありOBの岩永氏が指揮を取るようになったが、大きな大会としては1つ(関東実業団選手権)で終わってしまった。新人は3名。ここ数年、即戦力の新人が加入しているが、チーム力が上がっているとは言い難いところが残念。選手時代はガードとしてチームをコントロールした岩永コーチが、コーチとしてどうチームをコントロールし、どんなチームを作っていくのか期待したい。
新人
#3 渡部舜   大東大   190cm
#41 高倉健   東海大   172cm
#99 赤石遼介   拓殖大   188cm

葵企業(昨年度2部Bブロック2位)
 2部自動降格から3年ぶりの1部復帰。2部降格後に加入した選手も多いが、1部を経験しているベテラン陣が若手をいい形で引っ張っていくことで昨年度は1部復帰、全日本実業団選手権ベスト8入りと結果を残すことができた。新人は1名だが、若い選手が多いこともあり能力は全体的に高い。初戦の入りが上手くいけば波に乗ることも予想される。
新人
#88 万飛   日体大   203cm

文 渡辺美香

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