レポート

全日本実業団選手権 男子準決勝・女子決勝の展望

 2月5日から始まった高松宮記念杯第42回全日本実業団バスケットボール選手権大会も8日に最終日を迎える。残すは男子準決勝、決勝と女子決勝の4試合。
 男子の準決勝。ベスト4には昨年と同じ3チーム(横河電機九州電力JR東日本秋田)と2年ぶりのベスト4入りを果たした三井住友銀行となった。
 女子の決勝は23年ぶりのベスト4入りを果たした丸紅を下し決勝に進んだ山形銀行と、5年連続ベスト4入りの三井住友銀行に勝利した鶴屋百貨店となり、昨年と同じ顔合わせとなった。

日本実業団バスケットボール連盟
スポーツのミカタ:全日本実業団選手権 最終日の予定
スポーツのミカタ:全日本実業団選手権2010(42nd)

<男子準決勝の展望>
横河電機 vs JR東日本秋田
 今シーズンは9月に行われた全日本実業団競技大会決勝で対戦、中盤まで競った展開となるも最後は横河電機が引き離し勝利している。その時に比べると両チームともに状況が変わり、横河電機はPG神崎が、JR東日本秋田は同じくPG佐藤正司がプレーできない状況の中で改めてチームを作ってきている。同じ正PGを欠くチーム作りとしてはJR東日本秋田の方が2か月程度長い準備期間があった分、チームとしての形はできてきているか。横河電機は準々決勝、同じ関東実業団の曙ブレーキ工業に苦戦、最後まで主力メンバーで戦わなくてはいけなかった。ここまである程度格下と言えるチームとの対戦ばかりだった横河電機に対し、JR東日本秋田はブロック予選でタツタ電線、準々決勝で新生紙パルう商事と強豪チームとの対戦を経験している。このことが試合結果にどう影響が出るか。

三井住友銀行 vs 九州電力
 前回大会の準々決勝と同じカードとなった。その時は九州電力が13点差で勝利している。経験からいえば過去4回出場のうち優勝1回、準優勝2回を果たしている九州電力が有利だが、三井住友銀行も若いメンバーながら関東のトップチームとの対戦などで経験を積み、チームとしての形ができてきている。両チームともに準々決勝では一度はリードを奪われながらも逆転し、さらに最後は振り切っての勝利だった。チーム状況としては九州電力は昨シーズン秋に怪我をした山口が復帰。本調子ではないというものの、準々決勝では勝負を決めた第4Pで得点、存在感を見せている。対する三井住友銀行はブロック予選最終戦で負傷した木村も準々決勝ではプレーできており、その他にも大きな問題はない様子。両チームともに状況次第で変わる不安定な面もあり、結果は予想が難しい。

<女子決勝の展望>
山形銀行 vs 鶴屋百貨店

 今シーズン3大大会(全日本実業団競技大会、全日本社会人選手権、全日本実業団選手権)全てが同じカードとなった。全日本実業団競技大会では鶴屋百貨店が、全日本社会人選手権では山形銀行がそれぞれ勝利し、現在1勝1敗となっている。ともにオールジャパンに出場したが、3回戦まで進みWJBLのチームに肉薄した山形銀行に対し、鶴屋百貨店は1回戦で大学チームに延長の末敗れている。過去の状況的には山形銀行の方が優勢な様子だが、今大会の様子を見ると、鶴屋百貨店の方が勢いがあるように思える。力が拮抗しているだけに、少しのミスやシュート確率、リバウンドといった基本的なところで勝敗は分かれそう。山形銀行が勝利すれば2年連続2回目、鶴屋百貨店が勝利すれば6年ぶり3回目の優勝となる。

取材・リサーチ・文 渡辺美香

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全日本実業団選手権 男子準々決勝の展望

 高松宮記念杯 第42回全日本実業団バスケットボール選手権大会も2日目を終え、男子はベスト8が決定した。今大会は結果として波乱はなく、各ブロックのトップチームが全て勝ちあがった。
 準々決勝は2月7日(日)、長崎県立総合体育館で13時20分(予定)から、4試合が4コートで一斉に行われる。

日本実業団バスケットボール連盟
スポーツのミカタ:3日目の予定
スポーツのミカタ:全日本実業団選手権2010(42nd)

<男子準々決勝の展望>

横河電機(A1位) vs 曙ブレーキ工業(H1位)
 関東実業団のチーム同士の対戦。今シーズン2冠を取っている横河電機が優勢と言える。両チームともに正PGを欠くことになりそうだが、昨年末から予想できていた横河電機に比べ、前日の試合での負傷により急遽控え選手を使わざるを得なくなった曙ブレーキ工業では差は大きいか。曙ブレーキ工業はこの災難ともいうべき事態を逆に選手たちの士気や集中力の高まりにつなげたい。

新生紙パルプ商事(E1位) vs JR東日本秋田(D1位)
 今シーズンの成績からみると新生紙パルプ商事の方が優勢か。JR東日本秋田は正PGを欠いてのゲームとなるが、昨年秋から準備はしてきている。チームとしてのバランスは少し変わっており、それがいい方向に行くか、逆になるかは予想が難しい。新生紙パルプ商事はブロック予選を接戦もなく勝ちあがっており、接戦になるとどちらに試合が傾くかわからない。

日本無線(C1位) vs 三井住友銀行(F1位)
 関東実業団のチーム同士の対戦。両チームとも前回大会ベスト8で終わっており、ここは勝ちたいところ。特に日本無線はここ4年ベスト8止まりが続いており、この1勝にかける思いは強いだろう。力的には大きな差はなく、勢いに乗ること、ゲームをコントロールできることなどが重要になってくる。

ホシザキ(G1位) vs 九州電力(B1位)
 過去3年連続決勝に進んでいる九州電力に昨年初のベスト8入りを果たしたホシザキが挑む形になるか。挑戦を受ける形になる九州電力だがブロック予選最後の富士通戦を苦戦したことで危機感は高まっているだろう。ホシザキもブロック予選最終戦(東京日産戦)を前半接戦に持ち込まれたが、後半はしっかりと点差をつけて勝利した。過去に対戦経験がなく両チームともに対応が難しいところがある。試合前はもちろん試合中にも相手チームや試合の流れに対応していく力が強い方が勝利を得るだろう。

取材・文 渡辺美香

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全日本実業団選手権 大会&ブロック予選の展望

 2月5日から4日間、長崎県長崎市で行われる高松宮記念杯 第42回全日本実業団バスケットボール選手権大会まであと3日となった。
 今大会は男子32チーム、女子16チームが出場。ブロック予選は男子は8ブロック、女子は4ブロックに分かれ、ブロック内総当たりで行われる。各ブロック1位のみが決勝トーナメントに進むことができる。

高松宮記念杯 第42回全日本実業団バスケットボール選手権大会
会期:2010年2月5~8日
会場:長崎県立総合体育館(5~8日)、三菱重工体育館(5・6日)

日本バスケットボール連盟

<大会展望>
男子
現在2連覇中の横河電機が最有力。今シーズンも現在2冠(全日本実業団競技大会と全日本社会人選手権)を取っており、横河電機を止めることのできるチームが現れるかが一つの注目点となる。社会人選手権2位でオールジャパンにも出場した新生紙パルプ商事九州電力JR東日本秋田などが対抗と思われる。オールジャパン初出場し1回戦を突破したタツタ電線はJR東日本秋田と同じブロック。また、社会人選手権で横河電機と対戦し終盤までもつれるゲームをしたホシザキもチャンスはあるだろう。

女子
大会2連覇中の山形銀行が優勝候補の筆頭。全日本実業団競技大会では怪我人も多く決勝で敗れたものの、その後は全日本社会人選手権優勝、オールジャパン3回戦進出と結果と残している。続くのは今シーズンの2大会で山形銀行と決勝戦で戦い、全日本実業団競技大会では6年ぶりの優勝を果たした鶴屋百貨店だが、予選ブロックを勝ち上がれば三井住友銀行にも十分チャンスはあるだろう。

<ブロック予選展望>
男子
Aブロック:横河電機(関東1位、前回大会優勝)、東京電力(関東9位)、日立笠戸(中国1位)、昭和四日市石油(東海6位)
横河電機(関東1位)と他の3チームとの力の差は大きい。他の3チームがトップチームに対しどこまでやれるか。特に来シーズンの関東実業団リーグ戦で1部に復帰する東京電力(関東9位)は今の力で通用する部分を見つけていきたいところ。また、この3チーム間の対戦も白熱が予想できる。

Bブロック:九州電力(九州1位、前回大会準優勝)、富士通(関東8位)、丸紅(近畿6位)、イカイマリンズ(東海5位)
優勝、準優勝と初出場の時以外は全て決勝に進んでいる九州電力(九州1位)。他の3チームは出場経験はあるが予選ブロックの勝利もあまりなく、ここも九州電力と他3チームの力の差は大きいと思われる。九州電力はこの大会のブロック予選では調子が出ないことが多いが、今大会はどうなるか。

Cブロック:日本無線(関東2位、前回大会ベスト8)、札幌市役所(北海道)、イカイレッドチンプス(東海3位)、浪速酸素(近畿7位)
 関東で常に上位3位以上に入る日本無線が有力。イカイレッドチンプスは石谷が怪我から復帰状況が鍵になるか。札幌市役所も力のあるチーム。日本無線は昨年の大会で予選ブロックを接戦に持ち込まれることが多く、そこから立て直せず準々決勝敗退となったこともあり、今大会では予選からしっかりと力を出していきたいところ。

Dブロック:JR東日本秋田(東北1位、前回大会3位)、四国電力(四国)、タツタ電線(近畿1位)、プレス工業(関東10位)
JR東日本秋田とタツタ電線の一騎打ちになるか。四国電力も力のあるチームだが、先の2チームとの対戦を考えると厳しいか。プレス工業は初めての出場で関東以外の地区の強豪と対戦できるチャンスを今後につなげたい。
注目カード:タツタ電線vsJR東日本秋田(6日県立総合体育館Bコート第3試合・13:20~)

Eブロック:新生紙パルプ商事(関東3位、前回大会3位)、山形市役所(東北2位)、黒田電気(近畿2位)、東邦ガス(東海4位)
今シーズンは社会人選手権で準優勝の新生紙パルプ商事が頭一つ抜けているか。黒田電気は昨年までJBL2・黒田電気に所属していた村岸が復帰(元々大阪の黒田電気に所属していた)。チーム状況は変わっているか。

Fブロック:三井住友銀行(関東4位、前回大会ベスト8)、葵企業(関東7位)、三菱電機三田(近畿3位)、NECSKY(九州2位)
2大会連続ベスト8入りの三井住友銀行に2年続けて惜しい試合を落としベスト8入りを逃してきた葵企業が挑戦する形となるか。新人が加入し戦力アップした三菱電機三田も侮れない存在だろう。
注目カード:三井住友銀行vs葵企業(6日県立総合体育館Aコート第4試合・15:00~)

Gブロック:ホシザキ(東海1位、前回大会ベスト8)、東京日産(関東6位、前回大会ベスト8)、日新シール工業(近畿4位、初出場)、北陸電力石川(北陸)
 昨年のベスト8入りしたチームが2チーム入っているブロック。高さも速さもあり、中も外も得点ができるホシザキが有力か。東京日産はここにきて選手の離脱もあり苦しいチーム状況だが、この大会との相性がいいところもあり期待できる。初出場の日新シール工業はどんなチームなのかわからないが、得点力があるチームのようで勢いに乗ると怖い存在となるかもしれない。
注目カード:ホシザキvs東京日産(6日県立総合体育館Aコート第1試合・10:00~)

Hブロック:曙ブレーキ工業(関東5位)、APEX(東海2位)、NTT西日本大阪(近畿5位)、ナカシマプロペラ(中国2位)
 Gブロックとは逆に昨年のベスト8入りしたチームがいないブロック。この中では一昨年、昨年と惜しいところでベスト8入りを逃していた曙ブレーキ工業が有力。東海2位のAPEXも力のあるチームだけに最後までもつれるか。

女子
Wブロック:山形銀行(東北1位、前回大会優勝)、滋賀銀行(近畿2位)、TOTO(関東4位)、大阪ガス(近畿3位)
 山形銀行が頭一つ以上抜けている。

Xブロック:鶴屋百貨店(九州、前回大会準優勝)メディセオ(旧クラヤ三星堂、関東3位)、日立笠戸(中国)、特別区(関東6位)
 鶴屋百貨店が最有力だが、メディセオは関東1部で厳しい試合を戦ってきており底力がある。

Yブロック:三井住友銀行(関東1位、前回大会ベスト4)、OTCくきや(近畿1位)、今治オレンジブロッサム(四国)、東芝府中(関東5位)
 三井住友銀行にOTCくきやがどこまで迫れるか。

Zブロック:秋田銀行(東北2位、前回大会ベスト4)、丸紅(関東2位)、イカイ(東海)、北國銀行(北陸)
 秋田銀行と丸紅の一騎打ちとなる様相。チーム立て直し中の秋田銀行がどこまでチーム力を挙げているか。丸紅にも十分勝機はあるだろう。

リサーチ・文 渡辺美香

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オールジャパン2010 レポート(1)横河電機

横河電機~実業団常勝チームの挑戦~

2年連続2回目の出場 前回2回戦敗退
今シーズンの成績:関東実業団リーグ戦優勝(6年連続6回目) 全日本実業団競技大会優勝(3年連続3回目) 全日本社会人選手権優勝(2年連続3回目) 関東実業団選手権優勝(3年連続3回目)
 

『一番の目標』
 2年連続社会人1位としての出場となった横河電機。昨年は2回戦で学生1位の慶應義塾大に敗れており、今大会の目標は2回戦突破に置いていた。社会人、とくに実業団の世界ではここ数年ほとんど負け知らずの強さを持つこのチームにとって、今の一番の目標はオールジャパンでのJBLとの対戦だった。

 1回戦の対戦相手は福岡第一高。高校生とはいえセネガル人選手を擁し、高さは社会人に勝る。昨年の大会でも社会人2位で出場したJR東日本秋田が高校選手権優勝の延岡学園高に敗れている前例もある。「高校生だからと言って甘くは見られない。外国人選手がいることで条件は全く変わってくる」と大会前のインタビューで小納真良コーチは語っていた。2回戦でもセネガル人選手のいる天理大との対戦になることもあり対セネガル人選手の対策はしっかりと練っていた。さらに昨年の慶應義塾大との対戦で学生の速さに対抗できなかったこともあり、速さへの対策もおこなってきた。※大会前ヘッドコーチとキャプテンインタビューはこちら
 
 そんな横河電機に大会直前思わぬアクシデントがおきた。今シーズン要としてチームを作ってきたPG#19神崎が故障で試合に出られなくなったのだ。そのため今シーズンは神崎の控えとして10分程度プレータイムを持っていた小納コーチの双子の兄弟である#8小納真樹をスタートPGとして、大会までの短い時間の中で調整を行い大会に臨まなければならなかった。

『1回戦・福岡第一高戦』
横河電機 93 ( 21-8  25-12  24-11  23-12 ) 43 福岡第一高

 1回戦の福岡第一高は主力のセネガル人選手が直前に行われたウィンターカップで負傷しこの試合も欠場したことや、ウィンターカップ決勝からあまり日がたっていないこともあるのか万全の状態とは言えず、横河電機は圧勝で終えた。主力のプレータイムも抑え翌日の天理大との対戦に備えることができた。

 しかしその中でも課題は見えた。これまで要所で確実に3ポイントシュートを決め勝利を引き寄せていたシューター陣の不調だった。

「調子が悪かったですね。この会場の影響もないとは言えませんが、そんなことも言ってられないので。明日はなんとか決めていきたいです」(#17高木)
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『2回戦・天理大戦』
横河電機 62 ( 23-18  16-12  9-28  14-10 ) 68 天理大

 迎えた2回戦、学生5位の天理大との対戦。前半は経験で勝る横河電機が試合の流れをつかむ。

第1P:開始早々横河電機#20田ヶ谷がローポストから積極的に攻めファールをもらうと、フリースローをきっちりと決め先取点を取る。すかさず天理大も#5清水のミドルシュートで応酬。ここから両チームともに中外を織り交ぜての攻撃で一歩も引かない。残り6分20秒に天理大#1根来が2個目のファールでベンチに下がる。インサイドが手薄になった天理大に対し、横河電機#20田ヶ谷と#5笹が立て続けにゴール下に攻め込み連続得点で残り3分には17‐11と横河電機が6点のリードとなる。天理大も#10サンバのゴール下、#25平尾の3ポイントシュートで追い付くも、残り1分半にはパスミスが出てターンオーバーとなり、リズムに乗れない。インサイドが好調な横河電機は#20田ヶ谷、#5笹がさらに得点を加え点差を開く。天理大は#10サンバのミドルシュートがブザーと同時に決まり、第2Pにつなげる。
第2P:スタートから天理大は#2大谷、#25平尾のアウトサイド、横河電機は#5笹、#20田ヶ谷のインサイドで得点。残り8分、横河電機が得意のトランジションの速い展開で#5笹がバスケットカウントを決めると、流れは横河電機に。続けて速攻を繰り出し、残り6分を切って横河電機のリードは12点となる。粘る天理大は#5清水が果敢にドライブで横河電機のディフェンスを崩していくと、横河電機#5笹が3個目のファールでベンチに下がる。ここから流れは天理大に傾き、天理大#10サンバのゴール下などで6点差まで追い上げる。終了間際の残り10秒、横河電機#17高木が3ポイントシュートを決め、横河電機の9点リードで前半を終える。

 大会前「先手を取りたい」(小納コーチ)というプラン通り前半は勢いにのったが、インサイド陣のファールトラブルとPGが#8小納以外を使うことが難しい中、後半は厳しい展開となる。

第3P:ハーフタイムを挟み、第3Pは序盤から天理大が勢いに乗る。#1根来、#25平尾、#2大谷と立て続けに得点すると、さらに残り8分あまりには天理大#10サンバのダンクシュートが決まり、開始から3分足らずで同点となる。天理大のゾーンディフェンスになかなかリズムに乗れない横河電機は前半からコートに立ち続けている#8小納をベンチに下げるが、さらに流れが悪くなる。パスミスによるターンオーバーなどでオフェンスがつながらず、残り5分にはインサイドの核である#5笹が4個目のファールでベンチに下がる。すかさず天理大#10サンバがゴール下を攻めバスケットカウントを決めると、横河電機はタイムアウトを取る。ここから横河電機は合わせのプレーで得点を重ねるが、天理大のアウトサイドを止められず、徐々に点差が開く。横河電機10点のビハインドで第4Pへ。
第4P:両チームともにディフェンスを厳しくしたことと、インサイドのファールが嵩んだことで中を攻めることができない。ともに得点が伸びない第4P中盤、追う横河電機はタイムアウトを取りオフェンスを修正。すぐにセカンドチャンスから#14梶原が3ポイントシュートを決める。そのまま厳しいディフェンスで天理大のターンオーバーを誘い、速攻に走る#14梶原がファールを受け、そのフリースローを決めると 残り5分足らずで6点差に詰める。そこからシュートがなかなか決まらない横河電機は得点が止まり、残り2分に再びタイムアウトを取る。しかしシュートチャンスは何度もあるもシュートが決まらず追い上げられない。残り5秒に#14梶原が3ポイントシュートを決め4点差に詰めるも、時間がなく、終了間際に天理大にフリースローを決められ、6点差で天理大に敗れた。

 本来の得点源の一つである3ポイントシュートがわずかに4本(14.3%)しか決められず最後まで追いつくことができなかった。

「前半は考えていた通りにすすめられていたのですが、後半は相手のゾーンディフェンスを攻めあぐねたところもあって。それにシュートがあそこまで入らないと厳しいですね。ノーマークで打ってはいるのですが、それが入らない。入らないときにどういう形で決めていくのかが重要なのですが、上手く対応ができなかったです」(小納コーチ)
 神崎が試合に出られないとなってからの練習期間が少なく、練習そのものも十分なものにはならなかった。
「練習不足だったことはかなりあります。年末がほとんど練習ができなくて、できても人数が集まらず4対4くらいまでしかできていませんでした。チームとしては少し時間が足りなかったなと思います」(小納コーチ)
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『常勝チームに見えた課題』
「#19神崎がいれば結果は変わっていた」かもしれない。小納コーチも「今シーズンは(#19神崎)健を中心にチームをつくてきたので、健がプレーできる状態だったら勝ててた試合だったかもしれないです。(#8小納)真樹も試合には出てはいましたが、これほど長い時間出ることはなかったので」と言う。「仕方がないと言えば仕方がないことですね。まあ、負けです。完敗です」(小納コーチ)

 ここ2年あまり、このチームが“体力”“高さ”“走り”“リバウンド”などで負けていた試合はほとんどない。違うカテゴリーのチームとの対戦で改めてチームの課題が具体的に見えてきた。
「どの試合でもその試合その試合で対応していかないとこれからは厳しいと思うんです。やはり学生だと体力もありますし、ましてや外国人選手とかは普段の試合でやったことがないですから。そこはどんなチームにでも対応できるチームを作らないといけないと思っています」(小納コーチ)

 そんな中でも昨年に比べ伸びた部分も見られた。昨年の慶應義塾大戦(2回戦)ではほとんと太刀打ちできなかったインサイド陣だったが、この試合では前半互角以上にやれた実感はある。
「今日は前半はやれていたのですが、後半体力的に厳しくなって足が動かなくなりました。しかし去年の慶應大戦に比べると少しずつ学生ともやれるようになっている感触はあります。次は絶対勝てるように頑張ります」(#20田ヶ谷)

 横河電機のバスケットはシステムが難しく、新人が能力だけでプレータイムを得られるようなものではない。試合後奥山監督は「ああいう展開ではまだ(#13・新人)梅田は怖くて使えないからね」とつぶやいた。当の梅田は誰よりもそれを分かっていたのかもしれない。
「早く自分が健さんの控えになれるように、さらには健さんを超えてやるくらいの気持ちでやっていかないといけないです」(#13梅田、1回戦終了後)

 昨年の2回戦での慶應義塾大との敗戦から1年。目標としていた2回戦突破だったが、今年もまた“学生”の壁を超えることができなかった。
「同じバスケットなのですが、学生のバスケットと社会人のバスケットは全く違うものでもあります。学生はしっかりとトレーニングなどもしていますが、社会人は自分でいかにやっていくかが重要になります。今回少しチームも崩れてしまったところもあるので、また一からチームを作り直します」(小納コーチ)

取材・文・写真 渡辺美香

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オールジャパン2010 男子2回戦の展望

 オールジャパン2010が1月1日にスタートした。1回戦を突破した8チームは2日の2回戦でJBL2の上位2チームと大学の上位6チームとそれぞれ対戦する。

第85回天皇杯・第76回皇后杯 全日本総合バスケットボール選手権大会
会期:2010年1月1日(金)~5日(火)、9日(土)~11日(月・祝)
会場:東京体育館(1~3日)、代々木第1体育館(4・5日、9~11日)
公式サイト

<2回戦>
1月2日(土) 会場:東京体育館
男子
12:00
C 新潟教員(北信越) vs 東海大(大学4位)
 2回戦進出を果たした新潟教員は学生4位の東海大と対戦。190㎝を超える高さの選手が複数いる東海大にどこまでやれるか。
D 慶應義塾大(大学2位) vs タツタ電線(近畿)
 初出場にして2回戦に駒をすすめたタツタ電線は大学2位の慶應義塾大と対戦となる。慶應義塾大は身長205㎝の岩下がいるが、タツタ電線は近畿総合で205㎝のサンバがいる天理大と対戦している。天理大、鹿屋体育大と大学チームとの対戦経験があることが影響するか。
13:40
C 天理大(大学5位) vs 横河電機(社会人1位)
 社会人1位の横河電機と学生5位の天理大の対戦。横河電機は普段なかなか205㎝という高さのある選手がいるチームとの対戦経験ができず、昨年も慶應義塾大の岩下の高さに戸惑いは大きかった。1年経って横河電機のインサイドがどこまで成長しているかが興味深い。また、天理大の4番ポジションの根来もリバウンドに強い。実業団ではリバウンドで試合の流れを持っていく横河電機が高さと上手さのある天理大のリバウンドにどう対応していくかも気になるところ。
D 愛媛教員クラブ(四国) vs 青山学院大(大学3位)
 ここも初出場ながら初戦突破した愛媛教員クラブは学生3位の青山学院大と対戦。青山学院大の速さにどこまで対応できるか。
15:20
C 石川ブルースパークス(JBL2・3位) vs 葛飾バックボーン(関東)
 現在JBL2のリーグ戦で2位に位置する石川は初出場の葛飾バックボーンと対戦。葛飾バックボーンは初出場とはいえ元JBL・東芝の野間、篠原、中元を擁している。勝負どころではこの3選手が同時にコートに立つこともあり、試合の流れを上手くコントロールしている。シュート力のある葛飾バックボーンに対してどこまでタイトなディフェンスができるかも重要だろう。
D アイシン・エイ・ダブリュアレイオンズ安城(JBL2・2位) vs 拓殖大(大学6位)
 現在リーグ戦3敗で3位のアイシン・エイ・ダブリュは1回戦を突破してきた拓殖大と対戦する。拓殖大の怖さは決まり始めると止まらない外角のシュートとトランジションの速さだろう。JBL2屈指のディフェンス力をもつアイシン・エイ・ダブリュがその勢いを止めることができるかが鍵となるか。 
17:00
C 豊田通商ファイティングイーグルス(JBL2・1位) vs 日立電線ブルドッグス(JBL2・4位)
 この1・2回戦で唯一同じカテゴリーの対戦となる。豊田通商は現在リーグ戦11戦全勝で1位、対する日立電線は現在5勝6敗で4位と結果を見れば明らかに豊田通商が有利と言える。豊田通商に気持ちの緩みが出れば試合は接戦に持ち込まれる可能性も十分ある。日立電線はミスをなるべく少なくし、好機を逃さないことが重要だろう。豊田通商は目標であるJBL(東芝)との対戦に向けて気持ちを引き締めてかかることが大前提となるだろう。
D 新生紙パルプ商事(社会人2位) vs 日本大(大学1位)
 2回目の出場でオールジャパン初勝利を挙げた新生紙パルプ商事は大学王者の日本大と対戦する。日本大のどこからでも得点できるオフェンスをディフェンスのいい新生紙パルプ商事がどこまで止めて行けるか。昨年国士舘大の快進撃で注目されたPG立花(新生紙パルプ商事)とインカレで一回り成長した姿を見せた日本大PG篠山の対決も楽しみなところ。

女子(予定のみ)
12:00
A 中村学園女子高(九州) vs 愛知学泉大(大学2位)
B トヨタ紡織サンシャインラビッツ(WJBL11位) vs 山形大(大学8位)
13:40
A エバラヴィッキーズ(WJBL10位) vs 松陰大(大学5位)
B 大阪人間科学大(近畿) vs 日立ハイテククーガーズ(WJBL9位)
15:20
A 山梨クィーンビーズ(WJBL12位) vs 拓殖大(大学3位)
B 筑波大(大学1位) vs 関西外国語大(大学6位)
17:00
A 山形銀行(社会人1位) vs 桜花学園高(高校選手権)
B 大阪体育大(大学4位) vs 環太平洋大(中国)

文 渡辺美香

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オールジャパン2010 男子1回戦の展望

 オールジャパンまであと1日となった。1回戦に出場する地方のチームのほとんどが本日中に東京入りする予定。大晦日が迫る30日の夜も練習に励むチームもあった。
 いよいよ始まる2010年最初の大会。トーナメントであり3回戦まではあっという間に進み、3回戦終了時には32チームが8チームに絞られる。1・2回戦はJBLチームとの対戦権をかけての戦いとも言える。まずは1回戦の男子8試合を展望。
※資料でしかわからないチームもあり内容に偏りがあります。また、女子は資料も少ないので、ゲーム予定のみ掲載します。

第85回天皇杯第76回皇后杯 全日本総合バスケットボール選手権大会
会期:2010年1月1日(金)~5日(火)、9日(土)~11日(月・祝)
会場:東京体育館(1~3日)、代々木第1体育館(4・5日、9~11日)
公式サイト

1月1日(金) 会場:東京体育館
男子
14:00
C Beans(中国) vs 新潟教員(北信越)
 今年度の国体で準優勝した新潟国体のメンバーも多く在籍する新潟教員は3年連続13回目の出場となる。前回大会では1回戦で社会人1位の横河電機と対戦し敗れている。今大会こそ1回戦突破を狙いたい。Beansは初出場で、元埼玉ブロンコス(旧日本リーグ時代)の河相や元新潟アルビレックスBBの廣本が所属している。全国での経験があまりないため評価は難しいが、得点力は高いか。
D 鹿屋体育大(大学7位) vs タツタ電線(近畿)
 インカレで関東の法政大、中央大を破っている鹿屋体育大。粘り強くディフェンスをして、シュート確率よく得点を挙げていく。タツタ電線は実業団でもなかなか上位(全国大会バスト8以上)には入れないが、今シーズンは野々口が加入。近畿総合ではインカレ5位の天理大に敗れはしたものの大きく引き離されることはなかった。
15:40
C 横河電機(社会人1位) vs 福岡第一高(高校選手権)
 社会人王者vs高校生王者の対戦。横河電機は現在、速さ、高さ、シュート力、リバウンドなどほぼすべての面で実業団のトップと言ってもいいだろう。福岡第一高はウィンターカップで選手の怪我があったが、間隔があまり空いていないこともあり影響はありそうだ。力的には横河電機が優勢と思われるが、横河電機が対戦したことのないカテゴリーだけに何が起きるかわからない面もある。
D 東北学院大(東北) vs 愛媛教員クラブ(四国)
 インカレにも出場した東北学院大と力を伸ばしてきている様子の愛媛教員クラブの対戦。
17:20
C 石川ブルースパークス(JBL2・3位) vs 中央大(大学8位)
 JBL2で現在2位と健闘中の石川がインカレ8位の中央大と対戦する。石川は前回大会1回戦で鹿屋体育大(九州)に惜敗しており、今回は同じ大学チーム相手ということもあり、絶対負けられない思いは強い。今シーズンは接戦に強く、また逆転勝利もあるなど勝負強さを見せている。中央大は小野が中心のチームだが、他にも点を取れる選手もいてうまく機能すれば怖いチーム。どちらもシュートに関しては波があり、早くリズムを作れた方が有利か。
D 長崎教員クラブ(九州) vs 拓殖大(大学6位)
 大学6位の拓殖大に繰り上げ出場で抽選ギリギリに出場が決まった長崎教員クラブの対戦。力的には拓殖大が有利か。
19:00
C 日立電線ブルドッグス(JBL2・4位) vs 宮田自動車(北海道)
 オールジャパン出場のための順位を決める1回戦最終戦で出場を決めた日立電線。オールジャパンは4年ぶり18回目の出場となる宮田自動車。力的には日立電線が有利かと思われるが、日立電線は調子に波が大きいことが不安要素。宮田自動車は粘り強いプレーで勝機が見出せるか。
D 浜松大(東海) vs 新生紙パルプ商事(社会人2位)
 インカレでは2回戦で敗退となった浜松大はインカレでもプレータイムが少なかったママドゥの調子が気になるところ。新生紙パルプ商事はディフェンスが機能すれば十分勝機はあるだろう。浜松大の高さにどう対応していくか、リバウンドが鍵になりそうだ。

女子
14:00
A 中村学園女子高(九州) vs 北翔大(北海道)
B 鶴屋百貨店(社会人2位) vs 山形大(大学8位)
15:40
A BLUE☆STARS(関東) vs 松陰大(大学5位)
B 大阪人間科学大(近畿) vs 信州大(北信越)
17:20
A 仙台大(東北) vs 山梨クィーンビーズ(WJBL12位)
B 関西外国語大(大学6位) vs 岐阜女子高(東海)
19:00
A 早稲田大(大学7位) vs 桜花学園高(高校選手権)
B 大阪体育大(大学4位) vs JOIN(四国)

文 渡辺美香

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全日本社会人選手権 準決勝の展望

 第5回全日本社会人バスケットボール選手権大会(兼 全日本総合バスケットボール選手権大会予選)は10月25日(日)最終日となる。

第5回全日本社会人バスケットボール選手権大会

 第1試合で男女準決勝を行うが、この大会からのオールジャパン出場枠が2チームであり、準決勝がオールジャパン出場チーム決定戦となる。準決勝に進んだ男女8チームのほとんどがオールジャパン地区予選大会(各地方の総合選手権)に進んでいるが、関東実業団の横河電機と新生紙パルプ商事は東京都予選に出場しないためこの大会でのみ出場権を得ることができる。また、千葉女子教員は千葉県総合選手権が来週でありまだ関東総合選手権への出場は決まっていない(昨年は関東総合選手権で優勝しオールジャパン出場を決めている)。この大会のみの横河電機と新生紙パルプ商事はもちろん、地区予選大会に出場する他の他のチームにとっても先にこの大会でオールジャパン出場権を獲得しておきたい気持ちは強いだろう。

準決勝の展望
10:00試合開始 会場:群馬県総合スポーツセンター(ぐんまアリーナ)
 男子準決勝 横河電機 vs SWOOPS
 過去2回(第2回大会、第4回大会)の優勝があり、今大会では男子初の2連覇に挑む横河電機とクラブチームとしては2回目となる決勝進出をかけるSWOOPSの対戦。力的には横河電機が優勢か。横河電機は2回戦(準々決勝)で怪我人が出た影響が心配だが、オールジャパン進出がかかる準決勝ではそれを埋めるだけのポテンシャルが十分にあるだろう。2回戦を逆転で準決勝進出したSWOOPSもオールジャパンを目指すチーム。一歩も引かない気持ちで臨んでくるだろう。
 男子準決勝 新生紙パルプ商事 vs 九州電力
 今シーズン2回目の対戦となる。前回は9月の全日本実業団競技大会2回戦で対戦し、新生紙パルプ商事が対九州電力戦初勝利を挙げている。しかしその敗戦から九州電力はさらに厳しいチーム強化を行い福岡総合優勝、そしてこの大会1・2回戦でも圧倒的な強さを見せている。対する新生紙パルプ商事は2回戦のガリバークラブ戦を終始追う展開で終盤になり相手の足が止まってきたときにようやく逆転とギリギリの勝利だった。この2試合を見る限りには九州電力の方が優勢か。新生紙パルプ商事はチームとして不安定さがあるが、ゲームの入り方次第では競った展開も期待できる。終盤まで競ればどちらが勝利を手にするかわからなくなる。
 女子準決勝 山形銀行 vs 秋田銀行
 東北の2強の対戦。故障者も多く万全とは言い難い山形銀行と、今シーズンからメンバーもコーチも一新された秋田銀行。現在のチーム状態からみれば山形銀行の方が優勢か。
 女子準決勝 千葉女子教員 vs 鶴屋百貨店
 教員1位で3年連続ベスト4に入った千葉女子教員が初の決勝進出をかけて実業団1位の鶴屋百貨店に挑む。両チームともに昨年度のオールジャパンにも出場しており、力のあるチーム同士となる。千葉女子教員はエース格の政木(#7)が1日目不在だったことが気になるところ。力的には実業団1位の鶴屋百貨店が優勢か。

取材・文 渡辺美香

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全日本社会人選手権 大会&1回戦の展望

 第5回全日本社会人バスケットボール選手権大会が10月24・25日の2日間、群馬県前橋市で開催される。
 第3回大会から全日本総合バスケットボール選手権(オールジャパン)の予選を兼ねるようになり、大会の重みが増した。過去2回のこの大会からのオールジャパン出場は4チームすべて実業団となっている。

第5回 全日本社会人バスケットボール選手権大会

第5回全日本実業団バスケットボール選手権大会 兼第85回天皇杯・第76回皇后杯 全日本総合バスケットボール選手権大会予選
会期:10月24日(土)・25日(日)
会場:群馬県総合スポーツセンター ぐんまアリーナ(群馬県前橋市)

男子
 第2回大会でガリバークラブが準優勝した以外は全てのベスト4を実業団チームが占めている。大会スタート時は単発の大会だったこともあり出場チームのモチベーションがあまり上がらなかったこともある。しかし第3回大会から上位2チームにオールジャパン出場権が与えられることとなり、この大会の意味が大きくなった。昨年(第4回大会)の日本無線vsO55戦や、第3回大会のJR東日本秋田vs葛飾バックボーン戦、横浜ギガスピリッツvs九州電力戦などの激戦も見られるようになった。
 今大会2連覇でのオールジャパン出場を目指す横河電機を軸に、全日本実業団競技大会準優勝のJR東日本秋田、新生紙パルプ商事の実業団勢と、クラブ上位のSWOOPSや八戸クラブ、昨年度のオールジャパンで3回戦にまで進んだ横浜ギガスピリッツ、さらに教員1位の千葉教員と社会人日本一を決めるにふさわしいチームの対戦が見られるだろう。16チームが出場の男子は1日目に2回戦(準々決勝)まで、2日目に準決勝、決勝と2日間で4試合のハードスケジュールとなる。

10月24日(土)1回戦の組み合わせ&展望
10:30
 横河電機(実1・関東) vs ALSOK GUNMA CLUB(ク8・群馬)
 第1回大会の1回戦での対戦以来となる。横河電機は5回全て出場し、2回優勝している。ALSOK GUNMA CLUBは第2回大会以外過去3回出場し全て1回戦敗退となっているが、その全てが実業団で昨年の九州電力戦以外は1点差(第3回大会、vsホシザキ)や3点差(第1回大会、vs横河電機)と接戦を落としている。今シーズンは拓殖大出身の山田、岩田が加入。国体関東予選でも山田の活躍は目立っていた。力的には横河電機が上回っているとも思われるが、初戦の入りがあまり良くない傾向があり、接戦も可能性がある。
 八戸クラブ(ク2・青森) vs ホシザキ(実6・東海)
 この大会初出場の八戸クラブと2回目の出場で前回(第3回大会)は4位に入ったホシザキの対戦。青森県内で鶴田クラブ(過去2回本大会出場)と競い合う八戸クラブはオールジャパン青森県予選でも優勝している。力の比較は難しいが、経験などからホシザキが優勢か。
 SWOOPS(ク1・岐阜) vs 福島教員A(教2・福島)
 クラブチームの強豪SWOOPSがこの大会初登場となる。対する福島教員Aは過去3回出場し、1回戦を勝ち上がりベスト8入りも果たしている。福島教員Aは今シーズン日本大の香野が加入し、強気のゲームコントロールでオフェンスを展開していく。この2チームも力の比較は難しい。
 HEDGEHOG(ク5・新潟) vs 日本無線(実4・関東)
 HEDGEHOGはこの大会過去2回出場している。2回とも教員チームに敗れ1回戦敗退となったが、過去にはオールジャパン出場も果たしている強豪チーム。対する日本無線は過去4回すべて出場しベスト4入りも果たしているが、第3回大会では横浜ギガスピリッツに1回戦で敗退している。今シーズンチーム力は確実にアップしているが、不安定さも否めない。力的には日本無線が優勢か。
12:10
 新生紙パルプ商事(実3・関東) vs O・C・S(ク6・大分)
 第1回大会を除く4年連続出場となる新生紙パルプ商事は過去3回全てベスト8以上に入っており、第3回大会では準優勝しオールジャパン出場も果たしている。O・C・Sは初出場。bjリーグ大分でプレーした末松も在籍している。新生紙パルプ商事は今年の新人である立花も力を出し始め、バランスが良くなってきている。力的には新生紙パルプ商事が優勢か。
 ガリバークラブ(ク4・埼玉) vs 千葉教員(教1・千葉)
 ガリバークラブは過去2回出場しているが、ここまでの4回の大会で実業団以外に唯一ベスト4に入ったチームでもある(第2回大会・準優勝)。個々に力のある選手が多いが、そこに今シーズンは元JBL・日立の小野と、bjリーグや葵企業に在籍した石田が加入。千葉教員は元JBL2・豊田通商の黒田がインサイドを支配。この2チームのインサイド対決は興味深い。関東ミニ国体決勝で千葉県と埼玉県として両チーム内の何選手かは対戦していることもあり、白熱した試合が期待できる。
 九州電力(実5・九州) vs 横浜ギガスピリッツ(ク3・神奈川)
 第3回大会で初出場ながら優勝を果たしている九州電力は昨年(第4回)も3位と好成績を残している。その九州電力が優勝した第3回大会の2回戦で九州電力を最後まで苦しめわずかに3点差で敗れたのが横浜ギガスピリッツだった。昨年のこの大会(第4回)は出場していないが、オールジャパンでの快進撃は記憶に新しいところ。その時の主力は残っている。九州電力は9月に行われた全日本実業団競技大会ではベスト4入りを逃したが、先週末行われたオールジャパン福岡県予選では福岡第一高を破り初優勝を果たし、現在チームは上向きの様子。ここも激戦が予想される。
 郡山クラブ(ク7・福島)vs JR東日本秋田(実2・東北)
 3年ぶり3回目の出場となる郡山クラブ。第1回大会で今回対戦するJR東日本秋田と対戦し敗れている。第2回大会でも優勝した横河電機と1回戦で対戦と組み合わせ的に恵まれていない部分もある。JR東日本秋田は9月の全日本実業団競技大会で決勝までの全ての試合を接戦で勝ち上がり、決勝戦では王者・横河電機に肉薄する力を見せている。ここも力的にはJR東日本秋田が優勢か。

女子
 第2回大会でブルー・ガディスが3位に入った以外は3位以上を全て実業団が占めている。第3回、第4回とベスト4入りした千葉女子教員だったが、2回とも4位に終わった。今大会でも実業団の牙城を崩す可能性のある千葉女子教員はともに準決勝に進んだとすると全日本実業団競技大会優勝の鶴屋百貨店と対戦となる。

10月24日(土)1回戦の組み合わせ
13:50
 鶴屋百貨店(実1・九州) vs スバルクラブ(ク3・群馬)
 Waioli(実2・静岡) vs 千葉女子教員(教1・千葉)
 秋田銀行(実3・東北) vs Freeクラブ(ク1・静岡)
 東京女子教員GOOD JOB(教2・東京) vs 山形銀行(実2・東北)

リサーチ・文 渡辺美香

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関東実業団リーグ戦 男子1部2次リーグの展望(下位)

 7月12日から始まる2次リーグは上位リーグ以上に熾烈な戦いとなる下位リーグ。5位は9月の全日本実業団競技大会の出場権が得られる予定だが、7位は入替戦、8位にいたっては自動降格という厳しい設定となっている。1つの勝敗が最終順位に大きく影響する2次リーグはどの試合も目が離せないものとなるだろう。

上位リーグの展望は こちら

関東実業団バスケットボール連盟
スポーツのミカタ内
関東実業団リーグ戦 結果
関東実業団リーグ戦 関連記事(更新のお知らせ)
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<1次リーグの結果>
5位:三井住友銀行
6位:葵企業
7位:東京日産
8位:富士通

三井住友銀行 3勝4敗 対下位リーグチームとの対戦3勝0敗
葵企業 2勝5敗 対下位リーグチームとの対戦2勝(東京日産、富士通)1敗(三井住友銀行)
東京日産 1勝6敗 対下位リーグチームとの対戦1勝(富士通)2敗(三井住友銀行、葵企業)
富士通 0勝7敗 対下位リーグチームとの対戦0勝3敗

<全体の展望>
 1次リーグの成績だけ見ると三井住友銀行が優位だが、葵企業もチーム状態が上がってきている。東京日産は波のあるチームだけに読みづらいが、この3チームが混戦になれば全日本実業団競技大会出場のかかる5位の座は全く分からない。富士通はまずは8位回避を狙いたいところ。1勝をあげることができるか。

<チームごとの展望>
三井住友銀行
 序盤戦は好調なオフェンスを展開していたが、第4戦で曙ブレーキ工業との接戦を落として以降、上位との対戦ではチームとしてのまとまりに欠く時間が多くなってしまった。1次リーグの最終戦ではチームプレーの度合いは強まったが、決定力に欠き勢いに乗ることができなかった。平日は選手同士が顔を合わせることがほとんどなくリーグ戦中は練習もままならない中、チームのコミュニケーション不足も感じられたが、1次リーグ最終戦の試合後選手だけで話し合い時間を持ったという。
 2次リーグでの不安要素も気持ちの面だろう。1次リーグで下位の他3チームに全て勝っていることもあり、気持ちのゆるみが出てくる可能性もある。初戦が1次リーグで接戦となった富士通戦となるが、ここできっちりと勝利できれば勢いに乗ることも予想される。
個人賞(ランキング) 1次リーグ終了時点での10位以内の選手
得点:#31佐藤(6位)、#92小松(9位)
3ポイント:#16鈴木(9位)
リバウンド:#92小松(5位)、#34木村(7位)
アシスト:#81清水(9位)、#92小松(10位)

葵企業
 昨シーズン同様連敗スタートとなったがチームの雰囲気は悪くない状態が維持できていた。第3戦以降チームの中心である#15永田が怪我で出場できない試合が続いたが、その中で永田に頼らないプレーが個々の選手にもチームにも培われてきた。本調子とは言い切れないだろうが永田が復帰し、さらに他のメンバーもこれまでのように力を出せれば5位に入ることも十分可能だろう。
 永田が中心なのは変わらないが、得点力のある#21篠原と、つなぎに徹しながらも要所で得点も取っていく#6柳沢と#14松岡の存在は大きい。特に松岡は永田との合わせも最もいいだけにこの3試合での松岡のプレーは重要になってくるだろう。6年目の#5桐越のプレーも安定し#4山口と2人でゲームをコントロールできるのは強みだろう。
 これまでリーグ戦ではなかなか力を出し切れてこなかったが、全日本実業団競技大会の出場権を獲得するためチームの士気は高まっている。
個人賞(ランキング) 1次リーグ終了時点での10位以内の選手
得点:#21篠原(3位)
3ポイント:#21篠原(4位)
リバウンド:#13上原(11位)※チーム最上位
アシスト:#6柳沢(10位)

東京日産
 チームとしてのまとまりがなかなか見えてこない今リーグ戦。チームキャプテンであった#4嶋津がチーム事情からコーチとしてベンチに入り、チームキャプテンは#14三原が引き継いだ。リーグ初戦で#13神崎が怪我をしその後出場していない。試合に出るメンバーは昨シーズンより増えているもののチームの核となる部分が作れていない感がある。新人の#9高木も徐々に力を出してきておりチームとしてまとまれば怖い存在になるだろう。昨年全日本実業団競技大会出場から全日本社会人選手権4位の成績につなげた経験を生かしていきたいところ。
個人賞(ランキング) 1次リーグ終了時点での10位以内の選手
得点:#14三原(12位)※チーム最上位
3ポイント:#14三原(21位)※チーム最上位
リバウンド:#15眞部(8位)
アシスト:#10上原(14位)

富士通
 今シーズンが初の1部となる富士通だが、ここまで全敗と厳しいリーグ戦となっている。1部の各チームが富士通のことをよく分からないまま戦う前半戦が1つのポイントとなっていたが、上位との対戦でもあり勝利に結びつけることができなかった。その後の下位との対戦はチームの情報も相手チームに入り、なかなかオフェンスを組み立てられなくなり、さらに連戦となるリーグを戦い続ける体力が保てていない様子が随所に見られ、プレーが淡白になる時間が増えてきている。1次リーグの成績は2次リーグには持ち越さないことを上手く活かし、切り替えて臨みたいところ。
個人賞(ランキング) 1次リーグ終了時点での10位以内の選手
得点:#18阿部(10位)
3ポイント:#18阿部(6位)
リバウンド:#10成田(16位)※チーム最上位
アシスト:#5岩永(5位)、#4知念(7位)

取材・文 渡辺美香

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関東実業団リーグ戦 男子1部2次リーグの展望(上位)

 7月4日(土)で1次リーグが終了し、7月12日(日)から2次リーグに入る。今リーグ戦から1次リーグの成績は持ち越さず、最終順位は2次リーグの結果のみで決定していくこととなった。これにより優勝決定は最終日になり、最終日の最終戦が重要な試合となっくる。
 各チームの1次リーグの状況から2次リーグを展望していく。

下位リーグの展望は こちら

関東実業団バスケットボール連盟
スポーツのミカタ内
関東実業団リーグ戦 結果
関東実業団リーグ戦 関連記事(更新のお知らせ)
スポーツのミカタ ウィークリー2009(更新のお知らせ)

<1次リーグの結果>
1位:横河電機
2位:日本無線
3位:新生紙パルプ商事
4位:曙ブレーキ工業

横河電機 7勝0敗 対上位リーグチームとの対戦3勝0敗
日本無線 6勝1敗 対上位リーグチームとの対戦2勝(新生紙パルプ商事、曙ブレーキ工業)1敗(横河電機)
新生紙パルプ商事 5勝2敗 対上位リーグチームとの対戦1勝(曙ブレーキ工業)2敗(横河電機、日本無線)
曙ブレーキ工業 4勝3敗 対上位リーグチームとの対戦0勝3敗

<全体の展望>
 上位リーグの中での1次リーグの結果も総合順位と同じ。この結果をみるとやはり横河電機がかなり優位に見える。対抗は日本無線。新生紙パルプ商事も力的には十分可能性がある。上位3チーム全てに1次リーグで敗れている曙ブレーキ工業は厳しい戦いとなりそう。

<チームごと展望>
横河電機
 序盤は少し不安定さを見せたものの、中盤から攻守に強さ発揮。「勝てる気がしない」と他のチームの選手たちからも言われている。「リーグが始まる前は不安がありましたが今は大丈夫です」と#19神崎がいう通りメンバーを入替えても多くきく崩れることはない。6連覇がかかっているが、勝ち続けることに対しても「自分たちはあまりそういうことを考えてはいないです」と言う。
 インサイドの強さは健在。ここに中盤から力を見せ始めた新人の#28能登が上手く絡んでいっている。アウトサイドが#17高木の不調が見られるが、その分#19神崎が好調で#16浦中も序盤の不調から立ち直り調子を上げている。#14梶原は1次リーグ通して安定している。PGは#19神崎と#8小納真樹がプレータイムをシェアーしながら、ゲーム展開によっては新人の#13梅田をコートに出し経験を積ませることができている。
 今リーグ戦では最後まで競る経験をほとんどしていない。2次リーグの試合で最後まで競る展開になった時、チームがどう対応していくかをみることができるか。
個人賞(ランキング) 1次リーグ終了時点での10位以内の選手
得点:#5笹(1位)、#20田ヶ谷(4位)
3ポイント:#17高木(3位)
リバウンド:#5笹(1位)、#20田ヶ谷(2位)
アシスト:#17高木(3位)、#19神崎(6位)

日本無線
 尻上がりにチーム状態が向上してきた。高さがないところを個々とチームでのディフェンス力で上手くカバーし相手の得点を抑えるというチームカラーは変わらない。ここに得点力もアップし、攻守にバランスの取れたチームとなっている。初戦では「まだまだです」と厳しいコメントだったキャプテン#15尾崎も1次リーグ終了時には「大分よくなってきています」と語った。
 横河電機に勝利するにはインサイドをいかに止めていけるかと、リバウンドが厳しい分シュート確率を挙げるオフェンスを展開していく必要があるだろう。#4福田侑、#13福田大の得点力は大きいが波もあり、チームとしてより確実なオフェンスを作っていくという意味で#6鈴木のゲームコントロールと#10樋渡の牽引力が重要となってくる。
 昨年のリーグ戦では1次リーグ2位ながら2次リーグで全敗し4位で終わった。「今年こそ」の気持ちは強いだろう。
個人賞(ランキング) 1次リーグ終了時点での10位以内の選手
得点:#4福田侑(7位)
3ポイント:#4福田侑(1位)、#13福田大(9位)
リバウンド:#15尾崎(9位)、#13福田大(10位)
アシスト:#6鈴木(2位)、#13福田大(4位)

新生紙パルプ商事
 シーズンイン直前にPG#16山本が怪我で離脱し、新人PG#7立花がゲームをコントロールしている。立花の能力は申し分ないが、まだ彼自身も他のメンバーもお互いに十分プレーを分かり合える状態にはなっておらず消化不良の感じがある。オフェンスの良い時と悪い時の差が激しく、それがディフェンスにも影響している部分もある。個々のポテンシャルもあり、チームとしての能力も十分有しているこのチームの本来の姿が見られるのは山本が完全復帰してからになるのだろうか。
 ディフェンス面では昨シーズンよく見られた走られる(速攻を出される)ケースは減っており、しっかりと走れるディフェンスができているといえるだろう。しかしオフェンスでは逆にスピードのある展開になかなか持ち込めていない現状がある。立花の速さとパス能力を生かすオフェンスがもっとできるようになれば、十分優勝も狙えるだろう。1次リーグ最終戦の横河電機戦は差がつく展開となったが、ハーフタイムに選手同士が積極的にプレーについて話をしていた。課題がある程度見えていることもあり、2次リーグではそれらを修正したゲーム展開を期待したい。
個人賞(ランキング) 1次リーグ終了時点での10位以内の選手
得点:#12高崎(5位)、#4近森(8位)
3ポイント:#4近森(4位)、#12高崎(6位)、#7立花(6位)
リバウンド:#11坂口(3位)、#15遠藤(4位)
アシスト:#7立花(1位)

曙ブレーキ工業
 今リーグ戦は昨年よりかなりいい状態で入ることができていたが、チームとしての体力面に厳しいところがありゲーム中盤から崩れる様子が見られていた。しかし第4戦の三井住友銀行戦でその崩れる状態を修正し、最後まで競る展開に盛り込んでの勝利からチームは勢いに乗った。
 オフェンスは#11チャールトンを中心に展開するが、「チャールだけになってしまうと相手がやりやすくなるからダメです。もっとチームで攻めないといけない」とチーム全体の意識はしっかりしている。高さはあまりないが身体を張ってゴール下を守る#21白川と#5石井のインサイドがチームを支え、献身的なフォワード陣がボールをつなぐスタイルが確立されてきている。
 上位3チームには1次リーグでは勝てていないが、その後のチームの勢いを上手く持っていければ結果は変わってくる可能性は十分あるだろう。最後まで個々もチームも集中と体力が切れないことが必要になる。
個人賞(ランキング) 1次リーグ終了時点での10以内の選手
得点:#11チャールトン(2位)
3ポイント:#11チャールトン(2位)
リバウンド:#21白川(6位)
アシスト:#4藤原(14位)※チーム最上位

取材・文 渡辺美香

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