2月4日から愛媛県松山市で行われる『「東日本大震災」被災地復興支援 高松宮記念杯 第44回全日本実業団バスケットボール選手権大会』。実業団のシーズンを締めくくるこの大会は各地方ブロックの予選を勝ち抜いた男子32(今回は出場辞退のチームがあるため31)チーム、女子16チームが集う実業団の全国大会としてはもっとも規模の大きい大会となる。
大会は男女ともに4チームを1ブロックとして総当たり戦を行うブロック予選と各ブロックの1位のみが進むことのできる決勝トーナメントに分けられる。男子は8ブロックに分かれ、決勝トーナメントは準々決勝からとなっている。女子は4ブロックに分かれ、決勝トーナメントは準決勝と決勝のみとなる。日程としては男子は1・2日目がブロック予選、3日目は準々決勝のみ、最終日の4日目に準決勝と決勝を行う。女子は1~3日目までブロック予選となり、3日目はブロック予選最終戦の後に準決勝を行うと、最終日に決勝となっている。
日本実業団バスケットボール連盟
<男子>
実業団界の新たな時代の幕開けを予感させるものとなった昨シーズン。全日本実業団競技大会こそ横河電機の4連覇となったが、全日本社会人選手権は九州電力が3年ぶりに優勝、日本無線が初の決勝進出で準優勝しオールジャパン出場を果たした。そしてシーズン最後の大会である全日本実業団選手権ではまたも九州電力が横河電機を破り4連覇を阻止、4年ぶり2回目の優勝を果たした。2冠を取った九州電力の時代がくるかと思われた今シーズンだったが、全日本実業団競技大会では1回戦で九州電力を破った日本無線が10年ぶりの優勝を果たすと、全日本社会人選手権でも初の優勝と2冠を達成。また、優勝こそないものの全日本社会人選手権を含む3大会で決勝に進んだ三井住友銀行、全国では全日本実業団競技大会の準優勝のみに終わっているが、関東ではリーグ戦と選手権の2冠を取っている新生紙パルプ商事と関東3チームがトップを独占してきた。起死回生を誓う九州電力と横河電機、そして東北の雄・JR東日本秋田がシーズン最後の大会でどういう戦いを見せるか。地方では、初めて全日本実業団競技大会ベスト8と東海実業団優勝を果たしたAPEX、東海実業団選手権の5連覇は逃したがオールジャパン出場を果たしたホシザキ、久しぶりに全日本実業団競技大会でベスト8入りしたナカシマプロペラ、オールジャパンで1回戦を突破した宮田自動車ら実力のあるチームが虎視眈々と決勝トーナメント進出を狙っている。
ブロック予選
Aブロック
九州電力(九州1位)、タツタ電線(近畿1位)、三井住友海上(関東10位)、東レ愛媛(四国2位)
このブロックは力的には九州電力が抜けていると思われるが、近畿1位のタツタ電線がどこまで迫れるか。今シーズン、チーム力にムラがある様子の九州電力だが、この大会では当然連覇を狙ってくるはずで、そのためにも大会の入りが重要となってくるだろう。
Bブロック
新生紙パルプ商事(関東1位)、APEX(東海1位)、黒田電気(近畿2位)、西野製作所(北陸)
今シーズン結果を残してる新生紙パルプ商事と全日本実業団競技大会で初のベスト8入りし全日本社会人選手権に初出場したAPEXのトップ争いとなるか。黒田電気がその争いに加わりたいところ。新生紙パルプ商事は全日本社会人選手権で負傷した選手も復帰、初の全国制覇に向けて万全の体制となっている。
Cブロック
JR東日本秋田(東北1位)、富士通(関東9位)、NTT西日本東海(東海3位)、信和建設(近畿7位)
JR東日本秋田と富士通は2年連続同じブロックとなった。富士通がどこまで迫れるか。JR東日本秋田は練習不足が気になるところ。富士通も今シーズンは途中で指揮官が変わるなどチームが安定していない。
Dブロック
三井住友銀行(関東2位)、日立笠戸(中国2位)、浪速酸素(近畿3位)、昭和四日市石油(東海5位)
三井住友銀行が抜き出ている。他の3チームがどれだけ三井住友銀行を苦しめることができるか。三井住友銀行はシーズン最後の大会で念願のタイトル奪取に向けて、いい状態でブロック予選を勝ちあがりたいところ。
Eブロック
葵企業(関東3位)、ナカシマプロペラ(中国1位)、丸紅(近畿6位)※東北2位が出場辞退のため3チームのみ
昨年のこの大会で初のベスト8入りを果たした葵企業と、今シーズンの全日本実業団競技大会で久しぶりにベスト8入りしたナカシマプロペラの争いになりだろう。葵企業の機動力にナカシマプロペラのディフェンスがどう対抗するか。また、ナカシマプロペラの高さを生かしたオフェンスにも期待したい。
Fブロック
横河電機(関東4位)、プレス工業(関東8位)、宮田自動車(北海道)、三菱重工長崎(九州2位)
昨年準優勝に終わった横河電機は今シーズンまだ全国大会では決勝まで進んでいないだけにシーズン最後の大会にかける思いは強い。即戦力の新人が入りオールジャパンで2回戦に進んだ宮田自動車が横河電機を相手にどう挑むのか興味深い。プレス工業は関東実業団選手権の準々決勝で横河電機と対戦し敗れているが、どこまで修正してくるか。7年ぶりの出場となる三菱重工長崎は1勝を狙いたい。
Gブロック
曙ブレーキ工業(関東5位)、ホシザキ(東海2位)、四国電力(四国1位)、三菱電機三田(近畿5位)
秋の大会以降、チーム状況が変化しているという曙ブレーキ工業と、初のオールジャパン出場で1回戦を突破したホシザキの1位争いか。2年連続でベスト8入りしている曙ブレーキ工業に対し、昨年はベスト8入りを逃したホシザキだが、チームの力は拮抗していると思われる。また、四国電力もこの争いに加わりたいところ。
Hブロック
日本無線(関東6位)、大塚商会(関東7位)、豊田自動織機(東海4位)、日新シール工業(近畿4位)
全日本実業団競技大会と全日本社会人選手権の2冠を取っている日本無線だが、関東実業団選手権は準々決勝で敗れ6位に終わった。そして大塚商会とは東京都実業団選手権の準々決勝で対戦し敗れている。日本無線としてはきっちりと勝って決勝トーナメントに進みたいところ。昨年のこの大会は優勝した九州電力と同じブロックとなり予選敗退となった大塚商会の予選突破への思いは強い。チーム力としては日本無線の方が上とも思われるが、選手としてはこの大会が最後と決めている大塚商会#33岡村を中心に大塚商会がどこまで力を出し切れるか。
※決勝トーナメントの展望はブロック予選が終わってから作成しますので、3日目(6日)の朝までに掲載します。
<女子>
現在3連覇中の山形銀行は今シーズン全日本社会人選手権で秋田銀行に敗れ2位に終わった。しかし、東北実業団選手権では山形銀行が勝っており、東北1位となっている。新規参入のチームや戦力アップのチームなどが出てきているが、トップ3を脅かす存在となるチームは現れるか。
ブロック予選
Wブロック
山形銀行(東北1位)、日立笠戸(中国)、紀陽ホイールディングス(近畿2位)、東芝府中(関東6位)
山形銀行が力の差を見せるか。今シーズンから実業団に加入し1年目で近畿2位となった紀陽ホールディングスにも注目したい。
Xブロック
鶴屋百貨店(九州)、メディセオ(関東3位)、今治オレンジブロッサム(四国)、OTCくきや(近畿4位)
力のあるチームが揃っているが、鶴屋百貨店がやはり強いと思われる。
Yブロック
三井住友銀行(関東1位)、滋賀銀行(近畿1位)、イカイ(東海)、特別区(関東5位)
関東・近畿・東海のトップチームが集まったブロック。3チームともに力のあるチームだけにどこがあがってくるか予想しにくい。
Zブロック
秋田銀行(東北2位)、TOTO(関東2位)、丸紅(関東4位)、第一生命(近畿3位)
秋田銀行にTOTO、丸紅が挑む形となるか。丸紅は2年前のこの大会で秋田銀行に勝利しベスト4入りを果たしているが、その再現はなるか。
※女子はブロック予選最終戦と決勝トーナメント1回戦(準決勝)が同日のため、決勝トーナメントの展望は掲載致しません。男子とともに最終日(決勝戦)の展望を掲載する可能性はあります。
文 渡辺美香