コラム

『3.11』

日立電線・野田ヘッドコーチからのコメント

 まずはこうして皆さんに応援してもらえるような環境でバスケットができることに本当に感謝しなくてはいけないと思います。あの時は人生で初めてバスケットのことを全く考えられない状況でしたから、1年経ってこの日を無事に迎えられることは本当にありがたいことです。しかし人はそういうことも少しずつ忘れていってしまうものですから、改めて確認する意味で次の試合までに1度チームのみんなで話をしたいと思います。最近また頻繁に大きな地震が来るようになってやはりあの時の怖さとかを思い出すこともありますが、今はとにかくしっかりと前に向かって進みたいです。3月11日は兵庫県でのアウェイのゲームなので、どうしてこの日に別な場所で試合なんだと言われる方もいます。しかし我々は遠く離れた地にいてもこの地のことを思いプレーをします。仮にその時間が試合の最中で時計が流れていたとしても、自分たちができることはバスケットだけなのだから、プレーすることで少しでも力になれると信じて頑張ろうと思います。
(2012年3月3日・茨城県日立市日立電線日高体育館にて)

 

 シーズン中だったJBL2。震災の日が金曜日だったことから、翌日、翌々日に試合を控えていましたが、その週の試合はすぐに中止もしくは延期と言う形で発表されました。そしてあの日から数日間、状況の行方を見守るしかできなかった中、リーグの終了が決定。それは仕方がないことと誰もが受け入れました。今はバスケットどころではないのだと。それと同時にこれからどうなるのだろうかという不安の中、時は流れ、少しずつ日常に戻っていきました。

 あれから1年が経とうとしています。

 1年を迎えるその日、JBL2では前日の10日に1試合、当日の11日に4試合が予定されています。そのうち当日の3試合は現在のところ試合の最中にその時間を迎えることとなります。その時、その場に集まる人々の中に何が浮かぶのでしょうか。思いはそれぞれ一人ひとりの中にあればいいのだと思います。

 記憶は時の経過とともに薄らいでいくものです。だからこそこの日だけでもその時に感じた思いを未来につなげるための時間を持ちたいと切に願います。



文 渡辺美香

スポーツのミカタ ウィークリー vol.2

目次
★全実への道・1~東京都実業団選手権~
★関東大学リーグ戦
★コラム:おおいた国体・成年男子

☆全実への道・1~東京都実業団選手権 準々決勝の結果と今後の予定は こちら
 毎年2月に行われる全日本実業団バスケットボール選手権大会は実業団のシーズンラストを飾る、最も出場チームの多い全国大会となる。競技大会がわずかに16チームしか出場できないのに比べ、選手権は2倍の32チームが出場する。現在は各地で予選大会が行われているが(すでに終了している地区もある)、もっとも出場チームの多い関東は東京都予選で1ヶ月、関東予選(関東実業団選手権)で1ヶ月の長丁場の予選大会となっている。
 東京都選手権のシードは関東実業団リーグの1部7チーム(曙ブレーキ工業は埼玉県)と、2部の最も上位のチームが第8シードとなる。今年は2部の1・2位が神奈川県だったので、2部3位のチームが第8シードに入った。シードチームはベスト16からスタートするので、東京都から22チームが進める関東実業団選手権の出場は決まっている。9月27・28日に行われた5回戦でベスト8が決まったが、全てシードチームが勝ちあがった。
 10月5日(日)、準々決勝で第6シードの葵企業が第3シードの三井住友銀行をやぶるアップセットがあった。葵企業はこの大会からインサイドに石田(中央大、bjリーグでプレー)が加入。夏前から練習には参加していたが、「試合感覚が戻ってないです」と本人が言うように、初戦のクラヤ三星堂戦は思うように動けないほろ苦い関実デビューとなった。しかし第2戦となる準々決勝では三井住友銀行の小松と真っ向から対決。永田や柳沢との合わせのプレーからゴール下で次々と決めると、終了間際には速攻のパスを受け取りそのままダンクに行く余裕も見せた。松岡を怪我で欠く葵企業だが、インサイドが強化されたことでオフェンスが膨らみ、ゲーム展開に無理がなくなってきた。対する三井住友銀行は全日本実業団競技大会でのイカイ戦同様、競った試合の中で流れを引き寄せることができないまま終わってしまった。関東実業団選手権での奮起に期待したい。
 インサイドの選手が2人不在の東京電力だったが、逆にそれで集中できたのか、中盤まで新生紙パルプ商事に一歩もひかない試合を見せた。新人の中牟田が使えるようになり、涌井だけだったゲームコントロールをひろげることができている。ベテラン川上が粘り強いリバウンドでつなげ、簡単には新生紙パルプ商事に流れを持っていかせない。後半に入り力の差を見せた新生紙パルプ商事だったが、スタートの5人中4人が国体出場ということもあり調整不足は否めない様子。準決勝は上り調子の葵企業との対戦となる。
 日本無線と東京日産戦は第1Pでついたリードを日本無線が終始キープする展開。東京日産も眞部が粘り強いリバウンドを見せるなど好プレーもあったが、オフェンスが個人技中心となり、試合巧者の日本無線に太刀打ちできなかった。東京日産の次の大会は11月2・3日の日本社会人選手権となるだろう。あと1ヶ月でどこまで調整できるか。日本無線は次週の準決勝で横河電機と対戦する。全日本実業団競技大会で大敗した悔しさをバネに好ゲームを期待したい。
 昨シーズン、社会人選手権以外の全ての大会に優勝した横河電機にとってはこの大会は「できるだけたくさんの選手を使っていきたい」(横河電機・藤本コーチ)大会となっている。今回「国体出場選手は使わない」方針だった横河電機の予定を狂わせたのが、リーグ戦2部3位の三井住友海上だった。「今日は奇策で行きます。上手く行けばスタートで大きくリードできるけど、下手をすると逆に0ー20とかになってしまうかもしれない」と試合前、三井住友海上#13数馬は語った。全国でもトップの横河電機に普通にやって勝てるわけがない…三井住友海上は一か八かの勝負に出た。
 奇策は変則のゾーンディフェンスだった。ボールマンに対して徹底的にガード、インサイドにはWチーム。全員が声を掛け合い、常に動き続けるディフェンス。最初こそは動きが硬くボールを回されて得点されたが、次第にディフェンスのプレッシャーが横河電機のリズムを崩していった。リズムに乗れずリードを奪われた横河電機はまず国体でのプレータイムがそれほど多くはなかった梶原を出した。しかし勢いに乗った三井住友海上の新人の長谷川(法政大)と鈴木(明治大)のシュートを止められず追いつけない。三井住友海上が10点リードで前半を終える。
 ハーフタイム、横河電機のコートでは国体優勝チームの主力だった高木が熱のこもったシュート練習をしていた。後半、“勝ちに来た”横河電機はいよいよ高木をコートに入れる。速いパス回しで三井住友海上のディフェンスを崩すと、笹のインサイドと高木、梶原のアウトサイドで好調に得点を重ねる。攻守にリズムを崩した三井住友海上はメンバーを入れかえて流れを変えようとするが、横河電機の勢いは止まらない。第3Pで一気に逆転した横河電機がそのまま逃げ切った。この試合で三井住友海上は新人が伸び伸びとしたプレーを見せた。10チームという全実出場権の関東枠に入るためにも、この経験を生かしたい。今シーズン神﨑の成長もあり、小納真良が出なくても強さが出せるようになってきた横河電機。リーグ戦は浦中がチームを支えていたが、今回は浦中もいない。この大会の次が昨年唯一取れなかった社会人選手権ということもあり、残り2試合でプレーの内容をより高めていきたいところ。
※最終日となる10月13日(月・祝)は代々木第2体育館で、有料入場となります(500円、高校生以下無料)。男女の3位決定戦と決勝戦の他、元日本代表の薮内夏美さん(現・富士通レッドウェーブアシスタントコーチ)のミニバスクリニックも行われます。

☆関東大学リーグ戦 第5週の結果と第6週の予定は こちら
 後半戦に突入した関東大学リーグ戦は早速勝敗に動きが出た。
 1部ではここまで全勝だった東海大が日本大に1敗、専修大が同じく全勝の青山学院大に2連敗し、全勝は青山学院大のみとなった。今週末の第6週には全勝の青山学院大と1敗の東海大が直接対決。東海大はこの2連戦で最低1つは必ず取らなくてはいけない。ここで東海大が2連敗すると、最終週を待たず青山学院大の優勝が決まる可能性も出てくる(専修大が日本大に1つでも落とすと青山学院大以外の全てのチームが3敗以上となり、優勝が決まる)。下位では大東文化大相手に格の違いを見せつけた法政大が2連勝し2部との入替戦の可能性をかなり少なくする結果となった。ベンチに入ったもののプレータイムはなかった神津、前週の試合で胸部を強打し欠場の信平という中、第1戦の序盤はペースに乗れないところも見せたが、第2戦では大東文化大を圧倒。「入替戦回避もそうだけど、インカレにむけてという気持ちはあるね」と今井監督。このリーグ戦中に神津をスタートにまで戻したいという気持ちがある。実戦的な練習を始めてまだ10日あまりという神津が今週末、リーグ戦初プレーをみせることができるだろうか。その他、日本体育大が接戦をものにし初勝利、中央大とは1勝1敗と星を分けた。大東文化大はまだ勝ち星を挙げていない。
 2部は前半戦唯一全勝できていた慶應義塾大が前週に国士舘大に2連敗した明治大との対戦を2戦とも落とす。明治大は前週の連敗から立ち直り、さらに第2戦はチームを牽引する司令塔の伊與田を怪我で欠くこととなったが、それでも勝ち切れたことはチームに勢いを与えたことだろう。慶應の連敗で1位に躍り出た筑波大だが、早稲田大相手に圧勝とは言い切れない2連戦だった。早稲田大が2連敗、国士舘大が1敗したことにより、1部との入替戦キップとなる1・2位は1敗の筑波大、2敗の慶應義塾大と明治大の3チームに絞られてきた。国士舘大がここにくいこむには残り4戦を全勝もしくは3勝1敗でいって可能性が出てくるというところ。現在4勝の早稲田大は残り4戦を全勝しても8勝止まりで、1つでも負けるか、慶應大と明治大が残り1つでも勝てば入替戦(1・2位)の可能性は消える。下位も拓殖大が国士舘大をやぶり、順天堂大が初勝利を挙げるなど混沌とした様子。国士舘大は上のチームに向かっていった時と同じような気持ちで試合に臨んでいくことが必要だろう。ようやく1勝の順天堂大だが、これからの4試合の結果次第では入替戦回避が見えてくる。まずは次の拓殖大戦を1つは必ず取りたい。

☆おおいた国体・成年男子 おおいた国体関連記事は こちら
 全県出場のおおいた国体バスケットボール競技成年男子は千葉県の2連覇で幕を閉じた。今年はJBL2単独チームでの出場、bjリーグの選手の参加とこれまでとはひと味違う大会となった。
 3チームが単独チームとして出場したJBL2は総勢64名の選手が参加した(全出場選手は517名)。しかしその結果ははっきりと明暗を分ける形となった。単独チームの内、愛知県(アイシンAW)と茨城県(日立電線)と、わずかに2名ほど他のメンバーが混じっただけの鹿児島県(レノヴァ鹿児島)が1回戦で敗れた。11人中7人がそろった石川県(石川ブルースパークス)も2回戦で敗れ、姿を消した。そして唯一残った東京都(黒田電気)はそのほとんどが成年男子の国体では初出場の選手ばかりの中、決勝まで進んだ。
 実業団の選手の参加も年々増えている。ベスト8のチームの中では、千葉県に横河電機の高木、梶原、秋田県に横河電機の小納真良とJR東日本秋田の佐藤哲朗、若月、村山、一戸、山形県に山形市役所の中村と小野と岡崎、田苗の4選手と東北電力宮城の五十嵐、神奈川県に新生紙パルプ商事の遠藤と坂口、静岡県にイカイの一杉と石谷と8チーム中5チームに参加している。
「初めて参加する年が全県出場って言うのはラッキーでした。すごく楽しかったです」と初の国体参加の坂口(神奈川県、新生紙パルプ商事)は声を弾ませて言った。同じチームで元東芝の折腹という上のレベルでやっていた選手とともにできた経験も大きい。
「1回戦を勝てただけでもよかったです。県内の選手たちにはいい経験になったことと思います」地元のクラブチームの選手が多い山口県は3年前準優勝したチームだ。実業団のチームで全国でもトップクラスの九州電力でプレーしている中川は2回戦敗退の今国体をそう振り返った。山口県はふるさと選手制度ができた年から中川と近森(新生紙パルプ商事)をチームに招くと、さらに今年は2011年の山口国体に向けての強化も含め県外の大学に行っている現役大学生選手を加えた。
 決勝戦は千葉県の圧勝に終わった。千葉県には昨年までJBL2・千葉ピアスアローバジャーズでプレーしていた岡村がいることが大きい。千葉ピアスアローバジャーズを作ってきたのも岡村だが、この千葉国体チームを作ってきたのも岡村だった。さらに黒田電気とは対戦経験もあり、チームや各選手の情報もきっちり入っていたことだろう。逆に黒田電気は国体初出場の選手もおり、さらに今シーズンからコーチが新たになった。藤本・新コーチにとっては初の公式戦のベンチワークとなったが、JBL2リーグ戦開幕に向けて決勝戦まで進めたことは大きな経験になったことだろう。
 現在改革が進められている国民体育大会。競技人口の減少や国際的な競技でないなどの理由で廃止となる競技も出てきている。バスケットボール競技は今後JBLの選手も出場するような大会になっていくのだろうか。地域格差が大きくなるようだと競技としての面白さは少なくなる。みんなが楽しめる大会、いろいろな人が参加できる大会、見たいと思わせる内容のゲームができる大会、目標とされる大会…これから国体はどういう大会になっていくのだろうか。

(取材・編集・作成 渡辺美香)

スポーツのミカタ ウィークリー vol.1

目次
★関東大学リーグ戦
★おおいた国体・成年男子
★JBL開幕
★特別コラム

☆関東大学リーグ戦 先週末の結果と予定は こちら
 折り返しの4週目、1部は大きな変化はなく、2部は最終順位に影響するだろう試合があった。

<1部>
 前半戦を終えて全勝が3チームと上位が安定している感のある1部。しかし試合内容で安定感を感じるのは青山学院大のみ。けが人の出ていた東海大は苦しい試合もありながらここまで全勝できている。まだ本調子ではないとはいえ古川が復活したことは優勝を争う後半戦に明るい材料となっている。接戦を競り勝ち勝ち星を続ける専修大は試合を重ねるごとに選手の動きはよくなっている。このリーグから復帰した能登の存在も大きい。現在4位の日本大は中央大と法政大にそれぞれ1敗。ここも栗原を怪我で欠く中での戦い。第4週の法政大との2戦目を逆転で勝利したことは今後につながるだろう。
 エースの神津がないとはいえ、ここまで惜しい試合を落としてきた法政大。3週目にはチームを牽引する佐々木も怪我で欠場し、昨年と同じく6連敗となった。その佐々木が戻った第4週の日本大戦は好調なオフェンスで流れを引き寄せ初勝利。連勝を狙った第2戦だったが、「昨日ほどリバウンドが取れなかったのが痛かった」と佐々木が言うように終盤インサイドを支配され逆転で敗れた。この日リーグ戦始まってはじめて会場に姿を見せた神津が来週からベンチ入りすると言う。「すぐにはそんなに動けないとは思いますが、ディフェンス面でポイント的に出せるようだといいと思っています」と佐々木。入替戦回避はもちろんのこと、さらにはインカレも見すえての後半戦がはじまる。
 法政大と同じくエースの欠場でなかなか勝ち星を挙げられない中央大。第4週は専修大と2試合とも接戦となり落としている。「どんなにいい試合をしてもやはり勝てないとだめです」試合後、中島コーチは語る。エース不在に戸惑いを隠せなかったトーナメントに比べると個々の選手もチームとしても動きはよくなっているが、競ってくると焦りからかボールの回りが悪くなる。「みんな良くはなっています。これからは接戦を勝ちきれるようになっていかないといけないです」と中島コーチ。来シーズンも1部で戦うため、後輩たちのためにも4年生のこれまで以上の奮起が期待される。
 
<2部>
 1部からの降格で2部1位となっている早稲田大と、3部からの昇格で2部7位となっている国士舘大がここにきて明暗を分けている。
 春のトーナメントは初戦で駒澤大に敗れた国士舘大は「あれがあったからこのリーグにかける思いは強くなった」(国士舘大・立花)というように初戦から慶應義塾大とオーバータイムとなる接戦を見せる。2週目に早稲田大に連勝、3週目に筑波大から1勝をもぎ取った。そして第4週は、ここまで全勝の明治大と対戦。第1戦は序盤のビハインドをひっくり返し逆転するも、終盤に追いつかれ残り10秒をきって同点にされる。ここから明治大のプレスディフェンスを立花がドライブで抜けると、フリーになってボールを待っていた寺嶋に最後のシュートを託す。ブザーぎりぎりに寺嶋が放ったシュートはブザーと同時にリングに入り、1ゴール差での勝利を決めた。第2戦はシーソーゲームだった様子。最後はWオーバータイムを戦い抜き、これまたわずかに1ゴール差で国士舘大が勝利し、明治大に2連勝。現在5勝3敗で4位に入っている。後半戦は下位チームだが、入替戦回避という目標もあり、どのチームも必死に挑んでくる。気の緩みは禁物だ。
 1週目こそ好調な様子を見せた早稲田大だが、2週目に国士舘大に連敗、3週目にはここまで勝ち星のなかった拓殖大に1敗と国士舘大と並ぶ。そして第4週、やはりここまで勝ち星のなかった白鴎大に接戦の末引き離されて敗れ、2連勝の国士舘大に順位を上回られてしまう。
 これで全勝は慶應義塾大のみとなる。「このリーグ戦は100点取れるオフェンスをする」(慶應義塾大・佐々木ヘッドコーチ)という言葉通り、ここまでの8試合中白鴎大との2試合以外の6試合が100得点を超えている(白鴎大戦も98、93と90点以上獲得)。好調の国士舘大と第1週でやれたことも大きかっただろう。
 3週目に国士舘大に1敗した筑波大だが、4週目を見た限りそれほどのダメージはなさそうな様子。
 3週目まで好調に見えた明治大だが、「(金丸)晃輔が全得点の半分を超える点を取るようではだめ。3割程度であとは他のメンバーが取るようにならないといけない」(明治大・塚本ヘッドコーチ)と絶対的エースの独り舞台を良しとはしていなかった。第2戦から3週目の第1戦までの4試合は金丸(晃)の得点は30点台に収まっていたが、大量リードとなった第3週第2戦は124点中54点を金丸(晃)が取っている。
 前半の上位との対戦でなんとか1勝をあげた拓殖大と白鴎大と、ここまで勝ち星のない順天堂大。順天堂大はチームの柱の綿貫が初戦の怪我でほとんどコートに立てていないことも大きい。春のトーナメントの結果が良かっただけにここまで勝てない結果は予想していなかったに違いない。拓殖大は寒竹が第3週に怪我をしたが、これに奮起したのか筑波大から勝利をもぎ取った。やはりリーグ戦に入ってからの怪我で得点源の藤江を欠く白鴎大もここにきて早稲田大から1勝。下位チームの入替戦回避とインカレ出場圏内の5位を狙っての後半戦がはじまる。

☆おおいた国体 ここまでの成年男子の結果はこちら(1回戦2回戦3回戦・準々決勝
 バスケットボール競技は今年から選手の出場制限がなくなった。国体自体の廃止論も出ている今、競技性を重視し、国内最高の大会へと高めるため、トップ選手が出場する大会にしていく取り組みの一つである。
 JBLやbjリーグなどの選手も出場可能となった成年男子は今年全県出場。制度の変更に伴いJBL2単独チームでの出場も3チーム(1都2県)あった。そのうち2チームが1回戦で姿を消す結果となった。
 昨年優勝の千葉県は2回戦から準々決勝まで危なげなく勝利、今年も強さを見せている。昨年準優勝の岐阜県は初戦となる2回戦で山形県に敗れ、早くも姿を消した。また、昨年3位の石川県も3回戦で東京都に敗れた。ベスト4に進んだ4チームのうち東京都は第33回大会(S53年)以来のベスト4入り。
 関東はベスト8に千葉県を含め4チームが入る好成績を残している。準々決勝で秋田県に敗れた神奈川県は昨年までJBL・東芝でプレーした折腹の加入が大きい。「昨年までに比べるとやりやすいです」と遠藤(新生紙パルプ商事)が語るとおり、粘り強く、一体感のあるチームとなっていた。
 ベスト4は関東の2チーム(千葉県、東京都)と東北の2チーム(秋田県、山形県)となった。それぞれ準決勝では千葉県が秋田県と、東京都が山形県と対戦。同ブロックチーム同士の決勝戦がみられるのかも見所の一つ。高久(JBL・リンク栃木ブレックス)の抜けた秋田県には一戸(JR東日本秋田)が加入。「小納さんのような1番プレーヤーになりたい」と言っていた一戸にとって同じチームでプレーできることはこれからにつながる経験となるだろう。
 10月1日(水)が準決勝、そして10月2日(木)が最終日となる。

☆JBL開幕 結果やスケジュールは JBL-日本バスケットボールリーグ
 OSGが脱退し、JBL2の栃木がリンク栃木ブレックスとして参入した今シーズン。シーズンイン直前の話題は鳴り物入りで加入した日本人初のNBA選手である田臥の独り占め状態となったが、第1週は1年目の栃木、2年目の北海道と若いチームの連敗で始まった。また、今シーズンアシスタントコーチからヘッドコーチに就任した東芝とトヨタ自動車の2人のコーチも明暗を分けた。

☆特別コラム「思い出の市民球場~広島市民球場移転に寄せて」
 物心ついたときから野球好きの父親に連れられて行った市民球場。広島市内の真ん中にありアクセスは最高ながら、交通機関の最終が早いため、ちょっと試合時間が延びると帰りのバスがなくなった。まだ小学校に上がる前、父の友人と3人で観戦に行き、バスのなくなった帰りは父と2人歩いて帰ったことがある。なんども「おぶってやろう」という父の言葉に「だいじょうぶ」と言い張って歩きとおした。大人の足でも1時間はかかる道のり。いったいどのくらいかかって歩いたのだろう。
 小学生くらいまでは野球には興味がなかった。うどんやカレー、カキ氷といった食べ物目当てで行っていた。時には近くに座ったお姉さんたちから食べ物をもらったりもしていた。退屈している子どもがかわいそうだったのかもしれない。
 球場で野球をちゃんと見るようになったのは中学生くらいだろうか。自分が運動部での活動を始めたことも影響があったのかもしれない。当時は部活もあってあまり足を運べなかったが、それでも1シーズンに1~2試合は必ず行っていた。
 急な雨で入場開始直前に中止が決まったということがあった。折角ここまできたのだからとすでに球場入りしていた選手たちが帰っていくのを見るために球場入り口にファンが集まっていた。面白そうだったので輪に混じる。有名選手は自分の車で来ているので正面からは出なかったが、それでもポツポツと選手が現れた。元来シャイな広島人はそのほとんどを遠巻きで見ていた。一人だけ、ファンのそれも若い女性たちが「キャー」と声を上げて集まった選手がいた。タクシーに乗り込む前に照れたような笑顔で集まったファンに手を振ったのは当時カープの若き守護神と言われていた故・津田恒美投手だった。周りの人の動きにつられるように一緒に駆け寄った私の目に、今でもその人の笑顔は鮮やかに焼きついている。
 大人になるとビール片手の観戦。ビール用の紙カップは飲んだ後底を破ってメガホンにし、外野席から守備に入った相手チームの外野選手に野次を飛ばす。「外野の選手って気の毒だなあ」と思いながらも、これも楽しみとビールが後押し。フェンスの低い、外野の狭い市民球場は、外野を守る選手がすぐ近くに見えるのだった。見慣れてくると打った球がホームランになるかどうかが大体分かるようになる。カープの選手のホームランにまだボールがはるかに遠くにあるうちに立ち上がり、ボールがフェンスを越えるのを間近に見て、両手を挙げて喜んだ。応援団のリードの太鼓が良く聞こえるように、しかしうるさすぎないように、微妙な距離感で席を取っていた。
 それほど足しげく通ったわけでもない私でも、こうして次から次へと思い出が浮かぶ。「市民球場」はスポーツを見ることの原点だった。

(取材・編集・作成 渡辺美香)

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