全日本実業団競技大会2008

スポーツのミカタ ウィークリー vol.6

目次
★全日本社会人選手権
★オールジャパン予選
★JBL2
★全実への道・5

☆全日本社会人選手権 1日目の結果はこちら 最終結果はこちら 関連記事はこちら
 クラブ、教員、実業団とそれぞれのカテゴリーから集まった16チームが優勝を、そして何よりもオールジャパン出場を目指して戦った2日間。この大会が昨年度唯一優勝を逃した大会だった横河電機が2週間前の東京都実業団選手権決勝での敗戦を乗り越えて優勝し、念願のオールジャパン出場権を獲得した。あらゆる大会で優勝経験があり、最近では優勝にも淡々とした様子を見せていた横河電機も試合後監督を胴上げするなど今までにない喜びの表情を見せた。2位のJR東日本秋田は決勝こそ差がついて敗れたものの、大会を通して手ごたえのある試合をして見せた。すぐ翌週にある東北総合はオールジャパン出場権が関係なくなったが、「次につなげるためにもしっかりと勝って終わりたいです」と佐藤正司キャプテンは語った。3位決定戦は九州電力が2年前の姿を彷彿させるアグレッシブなディフェンスと走りまくるオフェンスで東京日産を退けた。東京日産はこの大会自分たちも予想していなかった結果ながら、最後まで集中を切らすことなくプレーを続け、このチームが持つ本来の強さを見ている人たちに十分に感じさせる大会となった。
 昨年準優勝しオールジャパンに初出場を果たした新生紙パルプ商事は2回戦で東京日産に敗れた。ここ数年の対戦を考えると予想外の敗戦となり大会は1日で終わってしまったが、翌日の朝の準決勝を多くの選手が見にきていた。2回戦で九州電力に敗れた日本無線だったが、クラブ強豪のO55との対戦を接戦の末勝利する強さを見せた。教員1位であり昨年度のオールジャパンに北信越代表として出場していた新潟教員は1回戦が同じ新潟県のHEDGE HOGに勝利。2回戦はそのHEDGE HOGが観客席で応援する中、JR東日本秋田に対して序盤リードを奪う展開。後半走られて点差をつけられてしまったが、北信越ブロック予選に向けて手応えのある試合となった。クラブでベスト8に入ったのは1回戦が同県同士の対戦となったMODERN CLUB。愛知教員Aにリズムを作らせず勝利したが、2回戦は優勝した横河電機との対戦となり、善戦しながらも力の差を見せられる結果となった。
 クラブ1位で出場の三種体協琴丘は昨年度は国体強化選手としてメンバーに入っていた高久(現・栃木ブレックス)がゴール下を支配し絶対的な強さを見せていたが、秋田国体が終了した昨年度末チームを離れた。さらにこの日はセンターがいなかったこともありインサイドが機能せず1回戦で東京日産に敗れた。クラブ2位のO55は日本無線に一度は大きくリードしながらも終盤に逆転され、そのまま逃げ切られてしまった。同じく1回戦で実業団相手に粘り強い試合を見せたALSOK GUNMA CLUBとZULUS SHINWAだったが、最後は引き離されて終わった。愛知教員Aはオフェンスがリズムに乗れず1回戦敗退となった。昨年全国に出ていない大西クラブとSESSIONSは実業団1位と2位に大差で敗れた。
 大会全体を通して、1回戦から接戦が多く、3カテゴリーともに粘り強いプレーを見せるチームが多かった。ここまでの4回、結果としては実業団の強さが際立っているが、試合そのものは互角な展開が多く、最後は走り負けだったり、当りの強いディフェンスといった部分の差が結果につながっている。組織的な活動をしているクラブチームも増えており、今後はその差が埋まってくるかもしれない。そしてそれが大会としての面白さや盛り上がりのために重要となってくるのだろう。高校や大学で活躍した選手たちが社会人になってもプレーを続けている姿を見ることができるのはバスケットボールファンにとってはうれしいこと。これから大会自体が盛り上がり、多くの人に見てもらえるものになっていくことが必要だ。
第4回全日本社会人バスケットボール選手権

☆オールジャパン予選
 地方ブロックでは11月1・2日に中国ブロック予選(中国総合選手権)が行われ、山口県のツースリーが優勝した。ツースリーは23年に行われる山口国体に向けて今年新たに作られたクラブチームで、メンバーやスタッフは国体チームと兼ねている。ここ数年、山口国体に向けての強化が現れた結果となった。全日本社会人選手権からは横河電機とJR東日本秋田が出場権を獲得。横河電機は初出場となるが、まさに実業団トップの力があるだけに今からその戦いぶりに期待が募る。
 今週末の11月8・9日には東北、北信越、九州の3ブロックで予選大会が行われる。東北は秋田以外の5県は2チームずつ、秋田県のみ3位までの4チームが出場。さらにそこに昨年度のオールジャパンに出場した三種体協琴丘(東北ブロック)と能代工業高(高校総合)が推薦枠となり、全16チームが出場し、2日間で4試合のハードスケジュール。高校が2チーム(宮城:明成高)、大学が6チーム、実業団が2チーム、教員が1チーム、クラブが5チームと幅広いカテゴリーのチームが集まる。優勝候補の1つであるJR東日本秋田が全日本社会人選手権の出場枠を確保したことは大きいだろう。北信越は各県から1チームのみ。昨年度は新潟教員、その前は新潟のHEDGE  HOGと2年連続で新潟県の代表チームが出場権を得ている。新潟教員は全日本社会人選手権2回戦でJR東日本秋田に敗れているが、チームに今年から加入した岩下(大東文化大卒)は「手ごたえはありました。ブロック予選に絶対勝ってオールジャパンに行きます」と意気込みを語った。九州は8県から2チームずつ出場するため全16チームとなり、決勝までは2日間で4試合を戦わなくてはいけない。スケジュール的には人数も多く、体力的にも強い大学(東海大九州、鹿屋体育大)や高校(福岡第一高)が有利か。高校総合で出場権を得ている延岡学園高が出場しないこと、昨年度ブロック代表となった鹿児島レッドシャークスがJBL2に参入(現・レノヴァ鹿児島)したことでチャンスは広がった。全日本社会人選手権での出場権を逃した九州電力の選手たちは九州ブロック予選は厳しいだろうといいながらも「頑張るしかない」と思いを新たにした。
現在決定している出場チーム(JBLを除く)
延岡学園高(高校総合)
横河電機(社会人選手権1位)
JR東日本秋田(社会人選手権2位)
洛南高(近畿ブロック)
ツースリー(中国ブロック)

☆JBL2 第3週の結果と第4週の予定はこちら
 3週目も3試合のみ。3戦連続の試合を行ったのは豊田合成と日立電線。両チームともにここまでの2戦は勝利したが、この第3戦は初黒星となった。豊田合成に黒星をつけたアイシン・エイ・ダブリュは1週空けての2連勝。日立電線に勝利した石川はホーム開幕戦で初勝利をあげた。代々木第2体育館で行われたビッグブルー東京vsレノヴァ鹿児島。新人の深尾と3年目の押野の2ガードで臨んだ東京だったが、接戦の末鹿児島に敗れ初勝利はならなかった。レノヴァ鹿児島は2戦目にしてJBL2での初勝利を挙げた。
 次週はJBLとの同日開催が2試合行われる。ここまで2戦してまだ勝ち星のない黒田電気はレノヴァ鹿児島と対戦。その鹿児島はホーム2戦目となる。初戦をホームで落としているだけにここは取りたいところだろう。豊田通商vs豊田合成戦はこの2年間豊田通商が連勝している。第3週で初黒星の豊田合成としては連敗は阻止したい。第3週で初勝利を挙げた石川はビッグブルー東京とホームで対戦。第3戦で接戦を落とした東京はここで初勝利を上げて勢いをつけたいところ。石川はホームでの連勝なるか。
JBL2

☆ 全実への道・5~関東実業団選手権ベスト16
 来年2月に兵庫県神戸市で行われる全日本実業団バスケットボール選手権大会に向けて関東では予選大会が行われている。シード8チームのうちの4チームが全日本社会人選手権に出場していた11月3日、関東ではベスト16入りをかけた熱い戦いが行われていた。
 16入りが予想された5チーム(三井住友海上、警視庁、プレス工業、クラヤ三星堂、富士通)は順当勝ち。1回戦で東京トヨペットが横浜リテラに敗れたが、2回戦はディフェンスのいいNTTデータが横浜リテラを50点に抑え勝利した。リーグ戦に参戦していない大陽ステンレススプリングは1回戦でJR東日本新潟に勝利すると、2回戦ではリーグ2部の伊藤忠商事を100点ゲームでやぶり3回戦に進んだ。接戦が予想された大塚商会東京とNTT東日本東京の対戦は、第4P一気に逆転した大塚商会東京が勝利した。
3回戦はベスト8を決める対戦でシード8チームが登場する。ここで勝敗の行方が分からないのは三井住友海上vs東京電力の対戦。リーグ戦ではプレス工業に不覚を取り入替戦を逃した三井住友海上だが個々のメンバー的にもチーム的にも力は十分あり、東京都実業団選手権では横河電機に対して好ゲームを見せた。対する東京電力はリーグ戦では入替戦で富士通に敗れ2部降格が決まっているが、勢いに乗れば怖いチーム。両チームともに勝機はある。東京16位ながら3回戦に進んだ大塚商会東京は曙ブレーキ工業と対戦する。ここまで2戦戦い勢いに乗る大塚商会東京と、初戦となる曙ブレーキ工業。スタートが重要となりそうだ。東京都1位の新生紙パルプ商事と対戦する大陽ステンレススプリングは2年前にもクラヤ三星堂をやぶり3回戦に進んだが、3回戦からTOの入り方が変わることを把握していなかったため担当のTOに入らなかったことで没収試合となったことがある。能力のある選手も多く、爆発的な得点力があるチーム。全国でも上位の新生紙パルプ商事にどう挑むか。
3回戦で勝利すればその時点で全実出場は決定する。3回戦で敗れた8チームは順位決定戦にまわり、その中で2チームが全実の出場権を得ることができる。
関東実業団バスケットボール連盟

(取材・リサーチ・編集・作成 渡辺美香)

|

全日本実業団競技大会 更新のお知らせ

 全日本実業団バスケットボール競技大会3位決定戦レポートを掲載しました。大変遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。

全日本実業団競技大会 3位決定戦レポート 11月1日更新
H20全日本実業団競技大会決勝戦 フォトアルバム 10月8日更新(2009年2月28日で終了)
H20全日本実業団競技大会3位決定戦 フォトアルバム 10月8日更新(2009年2月28日で終了)
H20全日本実業団競技大会準決勝 フォトアルバム 10月4日更新(2009年2月28日で終了)
H20全日本実業団競技大会2回戦 フォトアルバム 10月2日更新(2009年2月28日で終了)
H20全日本実業団競技大会1回戦 フォトアルバム 9月30日更新(2009年2月28日で終了)
全日本実業団競技大会 男子決勝戦レポート 9月19日更新
全日本実業団競技大会 男子決勝戦に向けて 9月14日更新
全日本実業団競技大会 展望 9月10日更新

|

全日本実業団競技大会 3位決定戦レポート

九州電力 77 ( 22-22  14-17  25-14  16-17 ) 70 新生紙パルプ商事
スターティングメンバー
九州電力:#5中川、#6柚木、#21伊藤、#27長澤、#45根岸
新生紙パルプ商事:#4近森、#11坂口、#12高崎、#15遠藤、#16山本
 第1Pは点の取り合いで始まる。九州電力は速い展開から中外を絡めて、新生紙パルプ商事は合わせのプレーから点を取り合い、どちらも一歩も引かない。残り1分で九州電力は#3樋口と#31児島を、新生紙パルプ商事は#5有田と#10奥をコートに入れる。同点で始まった第2P、九州電力は#11山口をコートに。新生紙パルプ商事#10奥との中央大先輩後輩のマッチアップは互いに取られたら取り返す白熱したものになった。ここで新生紙パルプ商事が連続得点しリードを広げる。九州電力は焦ることなく、この日好調の#45根岸がトランジションから速攻を決めると、残り5分半には九州電力#5中川がドライブインを決め、新生紙パルプ商事はタイムアウトを取る。しかし九州電力の追い上げは続き、#11山口が積極的に1on1を仕掛けると、さらに#27長澤の速攻で1点差にする。ここでどちらも攻めきれない時間が続くが、終了間際ようやく新生紙パルプ商事#5有田が決め、新生紙パルプ商事がわずかに3点リードで折り返す。
 第3Pも序盤は点の取り合いとなる。しかし残り5分から九州電力が徐々に流れを引き寄せ始まると、#5中川のドリブルワークとトランジションで新生紙パルプ商事を一気に引き離しにかかる。残り2分51秒、タイムアウトで修正しようとした新生紙パルプ商事だったが、九州電力の#5中川と#31児島の2ガードにリズムを崩され防戦一方となる。それでもオフェンス力のある新生紙パルプ商事#12高崎がドライブインで取り返し、6点差に詰めるが、残り10秒に九州電力#5中川に速攻を決められる。新生紙パルプ商事の最後のシュートもはずれ、九州電力が8点リードして最終Pに入る。何とか追いつきたい新生紙パルプ商事は#4近森が1on1から得点すると、#15遠藤、#12高崎の強気の展開からの得点につなげ、残り1分40秒には3点差まで詰める。しかし、ここで得点が止まってしまった新生紙パルプ商事はファールゲームを仕掛ける。残り30秒、九州電力#1平山がフリースローを2本とも決め点差を広げる。新生紙パルプ商事も#15遠藤、#4近森が意地を見せるがここまで。残り1.6秒の九州電力#45根岸のフリースローも2本とも決まり、九州電力が逃げ切り3位に入った。

九州電力
Kyuden27 #4長澤諭史
前日の試合で肋骨にひびが入り「息をしても痛いんですよ」と試合前顔をゆがめながらそう話した。しかし、他のメンバーの怪我もありスタートでの出場。手が挙がらないといいながらも「決めなくてはいけない3ポイントシュートが決められなかった」と悔しがった。
「がんばったんですよ、みんな。チームとして今シーズンやろうとしていることもみんな意識してやれました。ただまだ精度が上がってないということと、去年のプレーの名残がちょっとずつ出てしまって足が止まってしまったかなという感じです。もっと精度を上げていくしかないのですが、なかなか練習が…というジレンマはありますね。新人がまだ十分フィットしてはいないところもあります」
 チームとして新たな形に取り組みだしてからはじめての全国大会。結果以上に見えてきたものがあった。
「悔しいですけど、気持ちは落ちていないです。2月に比べると確実に変わってきていると思います。ただけが人が多くて…みんな頑張りすぎるんですよ。うちのバスケットは抜かないから。でも抜いてプレーしようとは思わないです。バスケットを変えたくはないですから。常に全力でプレーすること、それがうちのバスケットですし、その方が見てる人が楽しいと思いますから。あとうちにほしいのが元気なんです。もっと声を出すこと。声を出せば自然に体も動くと思いますしね。今日は新人の児嶋を中川と2ガードで使いました。児嶋も試合出てもプレータイム少ないし、自分のプレーができないし、周りからはああしろこうしろって言われるしで、いろいろストレス溜めてしまっている部分はありました。せっかく今2ガードのポジションから始めようと言う流れになってきているので、もっと使っていかないといけないですよね。僕自身のプレーも今年はモーションのオフェンスをやっているので去年までに比べてシュートも打ちやすくなりました。肋骨の方はすごい痛いです。絶対決めないといけないコーナーからのシュートが決められなかった。その前のあのランニングシュートが限界でしたね。(山口)健太郎さんも膝が良くなくて、それでもあれだけやってくれています。健太郎さんはこれまでの経験を全部教えてくれますから、加入は本当に大きいですね」
 個々の能力と勝利への強い気持ちで全国トップクラスのチームになった。しかし、それだけではこれからは勝っていけないことも分かってきた。
「今まで試合のビデオを見て反省したり、対策を立てたりということを一切したことがなかったんですよ。昨日のJR東日本秋田に敗れたあとみんなでこれではダメだという話をしました。これからはプレーだけではない部分もしっかりと取り組んでいきたいです」

#5中川直之
「実業団でバスケットをやっている人たちはみんな、仕事しながらでもバスケがしたいんですよ。すごく大変な分、思いは強いし、熱いんですよね」
 JIC最終戦となった3位決定戦後、中川は静かにそういった。大学を卒業して4年目。わずかに2年目で実業団の頂点に達した(2006年度全実優勝)が、常勝チームとは行かない現実。能力だけでは勝てないことを昨シーズン身をもって感じた。
「今年はチームとしてのオフェンスを考えています。まだまだ試合を通してやれてはいないですが、確実に変わってきていると思いますね。課題は多いですが、その分伸び代がまだまだあるということだと思っています。もっと強くなれるし、もっと強くならないといけない。今シーズンもオールジャパンに出場したいですからね。もっともっと頑張りますよ」

#11山口健太郎
「やはり面白いですね」膝の痛みを抱えながらもコートに立つその姿は、苦しさではなくバスケットができる楽しさばかりが伝わってきた。
「アイシンをやめて地元に戻ることになってそこでバスケットを続けていければと思っていたのですが、ちょうど良く声をかけてもらって九州電力に入りました。地元の福岡でアイシンで習った知識を伝えたいという思いがあります。JBLは各選手がチームの中で何をするべきかということをよくわかってやっています。九電はまだ個人でやっている監事が強いので、チームでやれるようになったらもっと強くなると思いますね。実業団では練習もなかなかできなくて環境的には厳しいでが、その限られた時間の中でいかに集中してやっていけるかですよね。これからもチームに貢献できるように頑張ります」

新生紙パルプ商事
#4近森洋介
「勝てなかったですね。悔しいです。第3Pで向こうに走られてしまったのが痛かったですね」
-向こうは社会人選手権のシードのことも考えて絶対3位に入りたいといっていましたが
「そういう気持ちがうちはまだ弱いです。そこまで強く勝ちたいと思い切れていないのだと思います。それが結局結果に出てしまう。まだまだです」
-大学の後輩でもある山口選手がいい働きをしてましたよね
「あの人はパワーは半端じゃないですよ。よく知ってます。今日は坂口も苦労してましたね。まあ、いい経験になると思います」
-この後東京都実業団をはさんで社会人選手権ですが、昨年のようにオールジャパンを取るためには横河電機に勝たないといけなくなりましたね。
「もう頑張るだけですね。勝てない相手というわけではないと思うんです。もうちょっと修正して、練習を頑張ってやっていきたいです」

#12高崎陽平
「大分落ち着いてやれるようになりました」
これからのチームを牽引していくべき存在となってきた2年目の高崎。「近森さんのような息の長いプレーヤーになりたい」と入社当時から語っていた。今ではチームの誰よりも厳しい練習に打ち込んでいる。
「審判の笛にもアジャストできるようになってきて、あまり熱くならなくなりました。シュートが不調な時もそれ以外の部分で貢献できるようにしています。今回は悔しい結果ですが、次は勝てるようにがんばります」

取材・文 渡辺美香(写真提供:中村斗音氏)

|

全日本実業団競技大会 男子決勝戦レポート

横河電機 74 ( 21-19  13-14  14-12  26-13 ) 58 JR東日本秋田

スターティングメンバー
横河電機:#5笹、#14梶原、#17高木、#19神﨑、#20田ヶ谷
JR東日本秋田:#5若月、#7畠山、#13佐藤哲、#15村山、#17一戸
Yokogawa202  スタートから好調な横河電機は中外絡めて得点を重ねる。JR東日本秋田はリズムを作れず、#17一戸の個人技でなんとか得点につなげるが、開始5分で15-4と横河電機がリードする。ここでJR東日本秋田は#4佐藤正司をコートに。残り3分からJR東日本秋田が追い上げ、21-19と横河電機のリードが2点となって第1Pを終える。第2P、横河電機は#15小納真良をPGに。しかし、パスがかみ合わずなかなか得点につながらない。JR東日本秋田もシュートが決まらず、開始から4分あまりはロースコアで展開する。残り5分からJR東日本秋田が速さを生かしたオフェンスで連続得点し、一度は逆転する。しかし横河電機も#15小納真良が速い展開でコントロールし、終了間際に再逆転し、34-33と横河電機がわずかに1点リードして前半を折り返す。
 第3P、リズムに乗れない横河電機に対し、速い展開から中外と得点を重ねるJR東日本秋田が再びリードする。しかし残り6分に横河電機が#15小納真良をコートに戻し、さらに残り5分にJR東日本秋田#5若月が3個目のファールでベンチに下がると流れは横河電機に傾く。横河電機#15小納真良は積極的に点を取りにいくと、JR東日本秋田のディフェンスを崩していく。終了間際に横河電機#15小納真良がミドルシュートを決め、48-45と横河電機がリードを3点にして最終Pへ。第4P開始から横河電機#15小納真良のゲームコントロールが冴え、自身の1on1を絡めた得点で一気にリードを9点にひろげる。粘りたいJR東日本秋田だったが、ディフェンスを崩され、ゲーム全体のリズムができない。残り6分半にJR東日本秋田#5若月が4個目のファールでベンチに下がると、直後にJR東日本秋田#18石橋が5個目のファールを取られてしまう。インサイドが厳しくなったJR東日本秋田に横河電機がたたみ掛け、#5笹、#20田ヶ谷と連続得点。残り時間が5分をきったところで横河電機#15小納真良にフリースローを与えると、JR東日本秋田はタイムアウトを取る。しかしその後横河電機が#15小納真良から#19神崎に変えても流れは変わらない。そのまま横河電機がリードを守り、74-58で横河電機が勝利、この大会の2連覇を決めた。

横河電機
Yokogawa1522  初戦こそ競ったものの、その後は強さを見せつけた横河電機。目指すは日本社会人選手権でのオールジャパン出場権の獲得。この大会の優勝はその布石となるか。
藤本憲治コーチ
JR東日本秋田には点を取る選手(JR東日本秋田#17一戸)が入ったのでどうなるかと思ったのですが、勝てて良かったです。
スタッツ見ても向こうの得点はインサイドが重点的で、こちらは中外まんべんなく取れています。
今回、笹にせよよく走ったので最終的にそこが効いたのかなと。そしてあそこにしっかりとパスを通せるのは真良かなということで彼を長めに使う結果になりました。今日は入りがイマイチでしたけど、合わせるのにそんなに時間のかかる選手ではないので心配はしていませんでしたね。
-#15小納選手はこれまではあまり見せていなかったドライブインなど積極的なプレーが多く出ていましたが
必死だったんじゃないでしょうかね、今日は。本人がいろいろ調整しながらやっているので任せています。相手が秋田県というのはちょっと意識するところがあるんじゃないでしょうか。(能代工業高時代の)同級生の柿崎がコーチしていますから、そこも絶対負けたくないという気持ちがあの兄弟は両方ともあったでしょうしね。
-今シーズンチームを引っ張っている#16浦中選手が不出場でしたが
浦中はモモカンですね。昨日だしてみたのですが、やはりダメだと言うことで今日は出しませんでした。今のチームにとって重要な選手ですから不安はありましたが、梶原が良かったので助かりました。
-次の全国は昨年唯一取れなかった社会人選手権ですね
そうですね。今回は絶対取りたいと思っています。ある意味、あれが今年はメインの大会と言う意識があります。
-#15小納選手のプレーはそこにつながる調整の意味も大きかったのでは
リーグ戦では彼らは出ていないですし、東京都も多分ほとんど出さないでいることになると思います。そういう意味でもこの大会のプレータイムやプレー内容はちょうど良かったのだと思いますね。
-すぐにはじまる東京都実業団選手権はどう戦いますか
この大会は久々に1試合目*で主力を引っ張ってしまいました。今回は主力ばかりのガチガチの選手でやってもらったんで、東京都ではもっといろいろな選手を出していきたいですね。東京都でチームの雰囲気を盛り上げて、いい形で社会人につなげたいです。

*初戦の四国電力戦は残り1分をきっても試合が決まらない展開で、最後まで主力をコートに出していた。

JR東日本秋田
Jrakita52  昨年の決勝では圧倒的な点差をつけられ敗れた。今回、司令塔の#4佐藤正司がまだまだ本来の調子ではないとはいえ、今後につながる新たなチームの姿を見せることが出来た。
柿崎智弥コーチ
 今シーズンから指揮をとる。王者復活に向け新たなチーム作りに取り組んでいる。
今日は特に集中力が切れたと言うわけではないのですが、ディフェンスの部分で強調してきたところ、がんばって走るという部分が途中切れてしまいました。でも、負けて得るものも大きいですし、まだまだこれから社会人大会もありますし、もう一回仕切り直していきたいです。これから新人も溶け込んでくると思いますし、まだまだ一戸も石橋も良くなってくると思います。
-やはりインサイドが厳しかったですか
#5笹くんのところにダブルチームで行く場面がちょっと遅かったのかなと言う感じがあります。#6佐藤靖浩がマッチアップの時は抑えられていたのですが、その他はサイズがないですから。そこでダブルチームに行くのがちょっと遅かったように思います。横河電機は確かにアウトサイドシュートもありますが、全てを止めることは難しいですし、どこかでリスクを負わないといけないので、横河さんはやはりインサイドが起点になっていますから、そこをしっかりと止めていかないといけなかったです。
-流れが悪くなる時間がありましたね
タイムアウトを取って選手には言ったのですが、センター陣がリバウンドを取ってからの走りがちょっとなくなった時間帯がありました。そこは準決勝まではできていて、それでリードするという場面もあったのですが、今日はそれができていなかったかなと思います。横河さんのディフェンスの戻りも速いですし。しかしある程度、去年よりは対応できている部分はあるのかなというのも感じましたね。
-横河電機に対してはかなりの善戦とも言えるのでは
そうですね。しかしこれからもっとどんどん良くなっていかないとうちもダメだと思います。#4佐藤正司が復帰してくれたのですが、まだまだ5割程度の状態ですしね。今日はもう少し休ませたかったのですが、小納のところが難しかったのでひっぱってしまいましたが、本当によく頑張ってくれたと思います。うちのチームはまだまだこれからだと思っていますから、この敗戦で下を向かないでがんばっていきたいです。

Jrakita422 #4佐藤正司
 チームキャプテンでチームには欠かせない司令塔でもある。昨年末、練習試合中に左足を骨折。この大会が復帰戦となった。
今はまだ本当にだましだましやっていて、ようやく5割くらいきているかどうかという感じですね。とりあえずこの大会にはただ間に合ったというだけ、試合に出れたというだけで、自分は何もしていないという気持ちが強いですね。
-いつごろから復帰されたのですか
先週くらいからこういう試合形式の練習を始めたばかりです。最初は足を引きずりながらやっていたのですが、日に日にちょっとずつ慣れてきていて、この大会通しても少しずつ慣れていかなければという思いでやっていました。
-左足首がほとんど動かない状態と言うことですが、動きの制限が大きいですか
動きの反応と1歩目がでなかったです。ディフェンスもそうですが、いつもなら強引に抜くところも、その筋力も反応もできなくて。本当にごまかしながらやっていた、ただ出れたというだけですね。
-昨年の社会人選手権の1回戦*でも感じられたのですが、佐藤選手のコントロールがチームには必要な部分が多いですね
同じメンバーでやっている時間が長かったので、ちょっと別の動きになった時に対応できる選手が限られてしまっているというのが今のチームの現状です。そこを見れるとか、その動きができるという選手がまだなかなかいなかったので、それで監督なども『出てほしい』ということだったので、自分でも間に合えばという気持ちでやってきました。とりあえず出ることができたら、今の自分のできることをがんばろうと思ってやっていました。
-佐藤選手がPGで入ることで#17一戸選手が点を取りにいきやすくなっていましたね
一戸も4月から入社していますが、実際にチームに合流したのは6月くらいからで、その時はまだ自分が復帰していなくてずっと1番をやっていました。とりあえずまず自由にやってと話していたのですが、あいつも結構バスケットではまじめなタイプなので、いろいろ気を使っていた部分もあるみたいです。今回は決勝とかも大分自分のペースでできるようになっていました。自分が入ることで少しでも負担がなくなるなら、今の状態でも出たほうがいいかなと思いました。
-昨年あたりから#5若月選手を中心にしたチームに変わってきていますね
その前年はまだまだ怖がりながらやってるという感じでしたが、去年辺りから自分を出していってもいいんだなと言う感じでやれるようになってきました。今年完璧に変わっていこうと言うことで、若手もしっかりと意識を持ってやってきています。そういう意味では使える選手も増えてきて、若い選手も個人個人が自分の持ち味を出すという意識をしっかりもってやってくれているので、いい方向に向かっていると思いますね。
-今回プレータイムが長くなって佐藤選手の足の具合が心配ですが
自分では出来る範囲でやったつもりなので、多分そんなに悪化してるということはないと思いますし、その悪化するほど動けないというジレンマもあったくらいなので。この後ちょっと休んで様子を見たいと思います。
-次の全国は社会人選手権ですね
去年取れなかったオールジャパンを取りたいので、社会人まではもうちょっと良くしないといけないです。ちょっと集中力がない部分があるので、そこは修正したいですね。関東のチームは試合慣れしている部分があるんですけど、うちはそういう部分が少ないので上手く調整していきたいです。

*1回戦の葛飾バックボーン戦で、佐藤選手はユニフォームがなかったため第1Pは出場できなかった。その間に大きくリードされたが、ユニフォームが届いて佐藤選手がコートに入ると追いつき、接戦をものにした。

#17一戸裕也(敢闘賞・新人賞)Jrakita1732
「いや~、いいのかな」敢闘賞と新人賞のW受賞に笑顔でそう言った。攻撃的なプレースタイルとは裏腹なコートの上でもしばしば見られるその笑顔は一戸のトレードマークでもあった。
「大学時代も一番最後のインカレの時に1番をやったのですがあんまり上手くいかなかったという感じでした。しかし自分の身長では1番ポジションだと思うので、横河電機の小納さんのようになりたいですね。確かに1番ポジションだとなかなかシュートチャンスがないのですが、うちには点を取る人は他にもいっぱいいるんで、それを上手く活かせるようなプレーができるようになりたいです。今日はみんなシュートが入ってないのでちょっと攻めなきゃあと思っていきました。いい感じで入ってよかったです。
うちは週4で練習をやってるんですけど、自分は勤務の関係で週1回(休みの日)しか練習に出れなくて。量が少なくなった分、決められた時間で集中してやっていくようになれないとダメだなと思っています。自主練習も環境的には難しいのですが、できるだけやっていかないといけないですね。大学に比べれば環境は良くないですが、それはもうしょうがない部分もあるので、頑張るしかないかなと。バスケができることが楽しいですしね。このチームは今年からコーチも変わって新しくなってきてるので、社会人選手権や東北のオールジャパン予選を頑張って、オールジャパンには絶対に出たいと思っています」

※写真は中村斗音氏より寄贈

取材・文 渡辺美香   写真 中村斗音

|

全日本実業団競技大会 最終日の結果

 9月13日から千葉県の船橋市総合体育館で行われていた全日本実業団バスケットボール競技大会(兼第4回日本社会人バスケットボール選手権予選)が、9月15日(月・祝)に最終日を迎えた。

男子優勝:横河電機
横河電機 74 ( 21-19  13-14  14-12  26-13 ) 58 JR東日本秋田
 横河電機とJR東日本秋田という昨年と同じ顔合わせとなった男子決勝は、第3Pまで競った展開となったが、最終Pに横河電機が引き離し勝利、2連覇を決めた。

男子3位決定戦
新生紙パルプ商事 70 ( 22-22  17-14  14-25  17-16 ) 77 九州電力
 一度はリードした新生紙パルプ商事だったが、九州電力の速い展開にリズムを崩されてしまう。後半に強い九州電力が第3Pで新生紙パルプ商事を引き離すと、リードを守りきり勝利した。

最終順位
優勝:横河電機(関東1)2年連続2回目
準優勝:JR東日本秋田(東北1)
3位:九州電力(九州)
4位:新生紙パルプ商事(関東2)

男子個人賞
最優秀選手賞 小納真良(横河電機#15)初
敢闘賞    一戸裕也(JR東日本秋田#17)初
新人賞    一戸裕也(JR東日本秋田#17)

 この大会、昨年度が初優勝だった横河電機。MVPはベテランの小納真良が獲得。JR東日本秋田の新人・#17一戸裕也は敢闘賞と新人賞のW受賞。W受賞は2004年の横河電機#20田ヶ谷治以来2人目。

女子優勝:山形銀行
山形銀行 60 ( 23-10  13-16  7-22  17-9 ) 57 鶴屋百貨店
 どちらもリードを守りきれないまま残り1分をきって鶴屋百貨店が1点リード。しかしここで鶴屋百貨店のシュートは決まらず、山形銀行にフリースローを与えてしまう。山形銀行#7小泉が落ち着いてこれを決め決勝点に。最後まで攻め続けた鶴屋百貨店だったが、わずかに及ばなかった。

女子3位決定戦
日立笠戸 58 ( 12-29  11-19  13-22  22-20 ) 90 秋田銀行
 3チームのみが出場できる日本社会人選手権に出場権を賭けた対戦は、終始秋田銀行がリードを保ち勝利した。

最終順位
優勝:山形銀行(東北1)初
準優勝:鶴屋百貨店(九州)
3位:秋田銀行(東北2)
4位:日立笠戸(中国)

女子個人賞
最優秀選手賞 渡邊千尋(山形銀行#14)初
敢闘賞    中島雪枝(鶴屋百貨店#10)初
新人賞    奥田つかさ(日立笠戸#10)

|

全日本実業団競技大会 男子決勝戦にむけて

 9月13日~15日までの3日間、千葉県の船橋市総合体育館で開催される全日本実業団バスケットボール競技大会。2年連続同じカードとなる決勝戦に臨む両チームからのコメント。

横河電機
1回戦:横河電機 76 ( 31-17  10-18  22-19 13-18 ) 72 四国電力
2回戦:横河電機 76 ( 23-18  13-6  23-17  17-10 ) 51 日本無線
準決勝:横河電機 102 ( 22-17  20-10  30-19  30-16 ) 62 新生紙パルプ商事
 ギリギリで勝った初戦からしっかりと調子を戻し、2回戦(準々決勝)、準決勝と快勝した横河電機。このまま連覇に向けて突き進むのか。
#4瀧川隆司(チームキャプテン)
初戦はびっくりしましたが、、まあいつも通りだったんでしょうね。四国電力さんとの試合は第1Pが非常に良くて、それでちょっと気持ちが緩んだという部分はあります。しかし四国電力さんも今とてもよくなっていますからね。競って当然だったのかなと言う感じもあります。得てして1回戦で大勝すると次で気が緩むので。今はどんどん良くなっていますから、このままいきたいですね。
-明日対戦するJR東日本秋田もしり上がりに調子を上げてきていますが
そうですね。明日はうちと同じようなチームとの対戦ですから、どちらが我慢強くバスケットをするかで勝敗は決まると思うので、とにかく頑張ろうと思っています。
-個々の選手の調子は決して良くはないように見えますが
誰が調子が悪くても、必ず出た選手が補っているので、チームとしては非常にいい、理想のチームだなと思っていますね。
-#15小納真良選手はこの大会が今シーズン初となりますが、チームとして合わせの部分はいかがですか
(#15小納)真良さん、(#8小納)真樹さんは1流なのできっちりと合わせ方もわかっていますから大丈夫ですね。たしかに2人ともリーグ戦もあまり出ていなかったし、練習でもスタメンと一緒のチームではあまりやっていなかったので、その辺りで合わない部分も少しありましたが。調子自体は決していいというわけではないと思いますけど、あと1試合なのでやってくれると思います。
-次の社会人選手権などこれからにつながる試合にしたいと思いますが
これから社会人と2月の全実がありますから、今回の対戦である程度差をつけて勝っておきたいですね。

JR東日本秋田
1回戦:JR東日本秋田 86 ( 26-11  16-9  22-21  22-15 ) 56 北陸電力石川
2回戦:JR東日本秋田 86 ( 26-18  13-13  24-14  23-25 ) 70 東京日産
準決勝:JR東日本秋田 78 ( 17-11  22-20  24-23  15-15 ) 69 九州電力
 #4佐藤正司が怪我から復帰、得点力のある新人#17一戸の加入と昨年以上に強さを感じさせるJR東日本秋田。昨年の決勝戦で敗れた相手である横河電機とどう戦うのか。
柿崎智弥コーチ
チームのコンセプトとしては、とにかく走ってブレイクを出して、出なかったらハーフコートでしっかりスクリーンを使って、セットオフェンスを展開してという形を取り入れています。まずは5人が走ろうという形を取っています。
-この大会はここまであまり外のシュートが多くなく、この試合では多くなっていたように見えましたが、そこになにか違いはあるのですか
特別変わったことはないのですが、今年入った新人の(#17)一戸を本来のポジションとは違うところでやっているのですが、この試合は(#4)佐藤正司が頑張ってくれて、正規の2番ポジションでやれたので。一戸がシュートに対しての集中力と言うか、攻めにいける状況が作れました。
-怪我から復帰したばかりの#4佐藤選手のプレータイムが多くなっていますね
やはり使わざるを得ないと言うか、チームが落ち着くんですよね。しかしまだまだ本来の動きではないので、一戸に1番をやってもらうことになるのですが、佐藤選手が控えとして頑張ってくれているのでありがたいです。一戸はシュートが魅力の選手ですから、その辺を上手く引き出してあげたいなという気持ちはあります。チームに入ってまだ数ヶ月なので本人が戸惑っている部分があるのですが、もっともっとやれる選手なので頑張ってもらいたいですね。まだまだこれから良くなる選手だと思います。
-これからの大会も見越しての決勝戦になると思うのですが
うちのチームとしてはこの大会と社会人、それと天皇杯。天皇杯に関しては2回チャンス(*)があるのですが、できれば先に決めたいなと言う気持ちがあります。今年はこの3つを取っていきたいと思っています。この大会ではしり上がりに良くなっていますし、一人ひとりが最大限にいいプレーが出来れば勝利に近づくと思いますので、頑張りたいと思います。
(*)天皇杯(オールジャパン)予選は地区出場予選の東北大会と、社会人選手権(兼天皇杯予選)の2回チャンスがある

取材・文 渡辺美香

|

全日本実業団競技大会 2日目の結果

 千葉県船橋市で行われている全日本実業団バスケットボール競技大会は2日目を向かえ、男子2回戦と男女準決勝、男女交流戦を行った。

 明日の決勝は男子が横河電機とJR東日本秋田という昨年と同じカードに。女子はここまで3連覇中の秋田銀行が鶴屋百貨店に敗れ、山形銀行と鶴屋百貨店で決勝が行われる。

 11月に行われる日本社会人選手権の推薦枠決めの順位は1or2位:横河電機・JR東日本秋田、3or4位:新生紙パルプ商事・九州電力、5位:日本無線、6位:東京日産、7位:イカイ、8位:宮田自動車となった。

<男子>
2回戦(準々決勝)の結果
JR東日本秋田 86 ( 26-18  13-13  24-14  23-25 ) 70 東京日産
イカイ 66 ( 24-21  18-12  8-35  16-15 ) 83 九州電力
宮田自動車 57 ( 18-21  15-23  13-17  11-13 ) 74 新生紙パルプ商事
横河電機 76 ( 23-18  13-6  23-17  17-10 ) 51 日本無線

準決勝の結果
新生紙パルプ商事 62 ( 17-22  10-20  19-30  16-30 ) 102 横河電機
JR東日本秋田 78 ( 17-11  22-20  24-23  15-15 ) 69 九州電力

<女子>
準決勝の結果
山形銀行 75 ( 20-9  19-10  13-17  23-19 ) 55 日立笠戸
秋田銀行 74 ( 13-31  22-15  19-18  20-18 ) 82 鶴屋百貨店

<交流戦>
男子
三菱自動車 62 ( 16-19  19-21  8-26  19-22 ) 88 ナカシマプロペラ
四国電力 77 ( 11-12  25-8  17-15  24-9 ) 44 山形市役所
三井住友銀行 69 ( 17-14  25-14  10-20  17-16 ) 64 タツタ電線
北陸電力石川 52 ( 12-21  11-26  13-19  16-30 ) 96 ホシザキ
女子
特別区 42 ( 12-24  9-32  11-22  10-31 ) 109 三井住友銀行
丸紅 67 ( 11-21  27-13  16-17  13-19 ) 70 クラヤ三星堂

明日9月15日(月・祝)の予定
10:30 3位決定戦
B 男子 新生紙パルプ商事 vs 九州電力
C 女子 日立笠戸 vs 秋田銀行

12:30 女子決勝
山形銀行 vs 鶴屋百貨店

14:20 男子決勝
横河電機 vs JR東日本秋田

表彰式

|

全日本実業団競技大会 1日目の結果

 全日本実業団バスケットボール競技大会が千葉県の船橋市総合体育館で始まった。
 初日の9月13日(土)は女子1回戦、男子1回戦、女子2回戦の合わせて14試合が行われた。

<男子>
 昨年優勝の横河電機が四国電力に苦戦を強いられ、わずかに4点差で勝利。JR東日本秋田、九州電力、日本無線は勝利。2月の全日本実業団選手権でベスト4に入った三井住友銀行がイカイに敗れる波乱があった。
 これで横河電機と九州電力の全日本社会人選手権の出場推薦枠が確定した。

男子1回戦の結果
横河電機 76 ( 31-17  10-18  22-19 13-18 ) 72 四国電力
山形市役所 74 ( 16-31  23-19  14-24  21-29 ) 103 日本無線
宮田自動車 69 ( 17-8  18-11  15-23  19-20 ) 62 ナカシマプロペラ
三菱自動車 56 ( 10-22  16-30  14-25  16-14 ) 91 新生紙パルプ商事
北陸電力石川 56 ( 11-26  9-16  21-22  15-22 ) 86 JR東日本秋田
ホシザキ 91 ( 28-16  17-28  15-26  31-36 ) 106 東京日産
イカイ 75 ( 25-22  15-17  10-21  25-9 ) 69 三井住友銀行
九州電力 83 ( 19-20  21-12  22-14  21-25 ) 71 タツタ電線

<女子>
 3強の秋田銀行、山形銀行、鶴屋百貨店が準決勝に進んだ。残る一つは日立笠戸が関東1位の三井住友銀行に勝利し、初のベスト4入りを果たした。

女子1回戦の結果
今治オレンジブロッサム 81 ( 15-14  16-14  24-17  26-20 ) 65 特別区
クラヤ三星堂 64 ( 14-11  17-21  13-12  20-23 ) 67 北國銀行

女子2回戦の結果
山形銀行 109 ( 28-16  32-14  23-5  26-15 ) 50 今治オレンジブロッサム
日立笠戸 66 ( 16-18  16-13  17-21  17-8 ) 60 三井住友銀行
秋田銀行 64 ( 18-14  22-10  18-4  6-15 ) 43 丸紅
北國銀行 66 ( 17-25  11-28  12-24  26-25 ) 102 鶴屋百貨店

明日9月14日(日)の予定

 男子2回戦は準々決勝となる。初のベスト8入りを果たした東京日産は昨年準優勝のJR東日本秋田に挑む。イカイと九州電力、宮田自動車と新生紙パルプ商事は初顔合わせ。関東同士の対戦となる横河電機と日本無線は1回戦対照的なチーム状態を見せた。両チームともに昨年度のこの大会でベスト4(横河電機:優勝、日本無線:4位)に入ったが、今大会はどちらか1チームのみとなる。

 女子の準決勝は主力数名が抜けている秋田銀行に対して鶴屋百貨店が久しぶりの勝利を挙げることができるか。

11:00 男子2回戦(準々決勝)
A JR東日本秋田 vs 東京日産
B イカイ vs 九州電力
C 宮田自動車 vs 新生紙パルプ商事
D 横河電機 vs 日本無線

12:40 男子交流戦
A 三菱自動車 vs ナカシマプロペラ
B 山形市役所 vs 四国電力
C 三井住友銀行 vs タツタ電線
D 北陸電力石川 vs ホシザキ

14:20 女子準決勝
B 山形銀行 vs 日立笠戸
C 秋田銀行 vs 鶴屋百貨店

14:20 女子交流戦
A 丸紅 vs クラヤ三星堂
D 特別区 vs 三井住友銀行

16:00 男子準決勝
B (宮田自動車or新生紙パルプ商事) vs (横河電機or日本無線)
C (JR東日本秋田or東京日産) vs (イカイor九州電力)

|

全日本実業団競技大会 展望

 9月13日から15日までの3日間、千葉県の船橋市総合体育館で行われる全日本実業団バスケットボール競技大会。日程は1日目に男子1回戦、女子は1・2回戦、2日目に男女交流戦(1回戦敗戦チーム同士の対戦)と男子2回戦・準決勝、女子準決勝。そして最終日が男女3位決定戦、男女決勝戦となっている。期間中1日しか観戦できない場合は2日目がもっとも多くの試合が見られる上に2回戦・準決勝は好ゲームが期待できる。

日本実業団バスケットボール連盟

1日目・男子1回戦の予定
13:40
A 横河電機 vs 四国電力
B 山形市役所 vs 日本無線
C 宮田自動車 vs ナカシマプロペラ
D 三菱自動車 vs 新生紙パルプ商事
15:20
A 北陸電力石川 vs JR東日本秋田
B ホシザキ vs 東京日産
C イカイ vs 三井住友銀行
D 九州電力 vs タツタ電線

 上のブロックでは昨年優勝の横河電機、次いで新生紙パルプ商事が有力か。下のブロックは九州電力JR東日本秋田に、この大会初参加ながら上位が予想される三井住友銀行が絡んでくると思われる。

1回戦の見所:社会人選手権出場権の行方
 社会人選手権には6位以内が出場できる。絶対条件としては1回戦を勝ちベスト8に入ること。そこからさらに2回戦の結果(1~4位)と昨年度の全日本実業団選手権の結果が加味され(5・6位)順位が決定する。昨シーズンの全日本実業団選手権で優勝の横河電機、準優勝の九州電力は1回戦を勝てば6位以内が確定し社会人選手権出場決定。この他3位の新生紙パルプ商事と三井住友銀行、ベスト8入りの山形市役所、日本無線、JR東日本秋田が有力。このうち山形市役所と日本無線は1回戦で対戦、敗れた時点で社会人選手権の出場を逃すこととなる。全日本実業団選手権ベスト8入りは逃したが、ブロック予選を2勝している東京日産、イカイ、四国電力も可能性を残している。ブロック予選1勝のナカシマプロペラと0勝の三菱自動車、全日本実業団選手権に出場できなかった宮田自動車とホシザキはかなり厳しい。

注目カード
山形市役所vs日本無線
タツタ電線vs九州電力

横河電機(関東1) vs 四国電力(四国)
 昨年は社会人選手権準決勝での敗戦以外公式戦の敗戦はない横河電機。春の関東実業団リーグ戦では前半戦苦しい展開がありながらも全勝で5連覇を決め、強さを見せている。ゲームをコントロールするPGでは小納真良の出場の可能性は少ないが、リーグ戦を戦い抜いた神﨑健、キャプテンの瀧川隆司、そして小納真樹と揃っている。攻守にチームを牽引する浦中旭の存在も大きい。関東では今や敵無しといった感のあるインサイド陣も脅威だ。対する四国電力は佐賀昭則の復帰でチーム力は向上したが、2月の全日本実業団選手権ではPGを怪我で欠き、苦しい展開となった。今年度は新人も加入。万全の状態で王者に臨みたいところ。

山形市役所(東北2) vs 日本無線(関東4)
 2月の全日本実業団選手権で初のベスト8入りを果たした山形市役所。小野学、中村裕紀という看板選手を持つが、チームとしてはなかなか全国トップには入れないでいる。今年度は新人が加入。チームにいい流れをもたらすか。日本無線はここ数年この大会でベスト4入りを続けている。昨年と今年で合わせて6人の新人が入り、チーム状況も変わってきた。春のリーグ戦では新たなチームとしての強さと、若さも加わっての弱さの両方が見られたが、確実にチームとしては進化している。
 山形市役所は初の社会人選手権出場につなぐか、日本無線は第1回から連続出場をのばせるか。

宮田自動車(北海道) vs ナカシマプロペラ(中国)
 強豪の揃う北海道からの出場の宮田自動車。昨年のこの大会は2回戦で優勝した横河電機に敗れている。ナカシマプロペラは登録メンバーに佐宮大吾の名前がない。ゲームコントロールには欠かせない選手だけに気になるところ。立命館大出身の山口時生が加わり、Fの層は厚くなっている。

三菱自動車(東海3) vs 新生紙パルプ商事(関東2)
 東海3位で出場の三菱自動車。全国でもトップクラスの新生紙パルプ商事にどこまでくらいつけるか。主力の1人が離脱しガード陣は厳しくなったものの、チーム全体で戦う意識は逆に強くなっている感のある新生紙パルプ商事。この大会ではまだ2回戦突破を果たしていない。そろそろ結果を出していきたいところ。

北陸電力石川(北陸) vs JR東日本秋田(東北1)
 昨年のこの大会で準優勝しているJR東日本秋田は今年東北学院大のエースだった一戸裕也が加入。うまくチームに合えば脅威の得点力が期待できる。2月の全日本実業団選手権は怪我で出場できなかった佐藤正司の奮起にも期待。北陸電力石川は東北の強豪チームに挑む。

ホシザキ(東海1) vs 東京日産(関東5)
 昨年この大会は2回戦で敗退したが6位に入り社会人選手権に出場したホシザキは意地を見せ4位に入った。しかし2月の全日本実業団選手権は東海1位で出場権を得ながら事情により辞退となり出場できなかった。その悔しさをこの大会につなげられるか。天理大、愛知学泉大などから新人が入っているが、特に天理大出身の李ビン武の高さは脅威か。春のリーグ戦では好不調の波が大きかった東京日産。2ヶ月の間にどこまで調整できているか。両チームともに力もあり、波もあるだけに勝敗の行方はわからない。

イカイ(東海2) vs 三井住友銀行(関東3)
 2月の全日本実業団選手権では日本無線に敗れ決勝トーナメントを逃したイカイ。元bjリーグの選手も多く在籍。東海大出身の石谷優二、高原純平、木村洋人、橋浦巧、渕上悠など力のある選手が揃っている。小浜監督のベンチワークも気になるところ。三井住友銀行は2月の全日本実業団選手権でベスト4入り、春のリーグ戦でも3位に入り、現在躍進中のチーム。1年目2年目で8人という若さは良い面悪い面の両方を持ち合わせるが、一つの大会を戦い抜き、チーム状態は向上しているか。

九州電力(九州) vs タツタ電気(近畿)
 昨年のこの大会は3位だったが、社会人選手権優勝、全日本実業団選手権準優勝の九州電力。実績では九州電力の方が圧倒的に上だが、タツタ電線は昨年までJBL2・アイシンAWの主力として活躍した高階俊和が加入。同じ大学出身選手が多く、大学のHCである瀬戸氏が技術顧問をしていることもあり、1年目とは言えチームにフィットするのは早そうだ。九州電力も昨年の明治大主将の根岸豪が加入。さらに昨年までJBL・アイシン精機に所属していた山口健太郎も加わり、FとCは層が厚くなっている。しかしPGが中川直之のみ。新人の児島修平(大東大)がどのくらい使えるか。ポジションのコンバートなども考えられる。2月の全日本実業団選手権以来の全国大会。チーム状況に興味津々なところ。

女子
 今大会から出場チームが増え、10チームとなった。昨年度まで3年連続3回優勝を果たしている秋田銀行も昨年秋田国体が終わり、主力選手の数人がチームを離れている。新生・秋田銀行が連覇を続けるか。それとも新女王が誕生するか。対抗は山形銀行鶴屋百貨店。関東1位の三井住友銀行の奮起にも期待したい。

1回戦 12:00
B 今治オレンジブロッサム(四国) vs 特別区(関東4)
C クラヤ三星堂(関東3) vs 北國銀行(北陸

2回戦 17:00
A 山形銀行(東北1) vs (今治オレンジブロッサムvs特別区)勝者
B 日立笠戸(中国) vs 三井住友銀行(関東1)
C 秋田銀行(東北2) vs 丸紅(関東2)
D (クラヤ三星堂vs北國銀行)勝者 vs 鶴屋百貨店(九州)

取材・リサーチ・文 渡辺美香

|

全日本実業団競技大会 9月13日~15日開催

 実業団バスケットボールの全国大会の一つ、全日本実業団バスケットボール競技大会9月13日~15日まで千葉県の船橋市総合体育館で開催されます。

 男子16チーム、女子10チームが出場。11月に宮城県白石市で行われる第4回日本社会人バスケットボール選手権の予選も兼ねており、男子上位6チーム、女子上位3チームが出場権を得ることができます。

 関東からは昨年の覇者で昨年は公式戦わずかに1敗しかしていない横河電機、社会人選手権で準優勝し全日本総合選手権(オールジャパン)に出場を果たした新生紙パルプ商事などが出場。また、昨年の社会人選手権優勝の九州電力、能代工業高のOBが多く所属している東北の強豪のJR東日本秋田、昨年の社会人選手権ベスト4に入った東海のホシザキなど、全国から実業団の強豪チームが出場します。

 今シーズンは日本社会人選手権が宮城県(白石市)、2月の全日本実業団選手権が兵庫県(神戸市)と関東以外で開催され、この大会が実業団の強豪チームの対戦を関東で見る唯一の大会となります。

 詳しい日程や組み合わせなどは 日本実業団バスケットボール連盟 へ。

|