スポーツのミカタ ウィークリー2010 vol.10
プレーオフの残り1枠の争いが白熱しているJBL2の4試合のうちの3試合をレポートする。
☆JBL2※写真は本日中に掲載します。
JBL2(日本バスケットボールリーグ2部機構)は3月6・7日に第20週となる4試合を行った。
6日には4位を争う2チームが別々に試合を行った。黒田電気が勝利し、日立電線が敗れた場合、その時点で黒田電気の4位が決定するという大事な試合だった。
黒田電気vsビッグブルー
先に試合を行ったのは黒田電気で、同じ東京のチームであるビッグブルーと11時30分から代々木第2体育館で対戦した。ゲームは終始黒田電気がリードする展開で危なげなく勝利、ほぼ試合終了と同時に始まった日立電線の試合結果を待つ形となった。
日立電線vsレノヴァ
日立電線はホームコートでレノヴァと対戦した。序盤点を取り合う展開で始まったが、徐々に日立電線がレノヴァを引き離していく。第3Pに入ると点差は二桁に乗るが、レノヴァも#39中園のシュートで粘り引き離されない。しかし第3P終了間際に日立電線#39梅津が3ポイントシュートを決め、日立電線が14点リードで最終Pに入る。最終Pも点の取り合いとなるが、終盤レノヴァのプレスディフェンスに思うようにボールが運べなくなった日立電線に対し、残り2分を切ってレノヴァが#39中園の連続得点で追い上げ、残り51秒には8点差に迫る。残り38秒には日立電線#1宮城が5ファールでベンチに下がり、レノヴァ#9白澤が3投のフリースローを得る。しかしレノヴァ#9白澤はこれを決められず。残り16秒にオフェンスリバウンドでつないでレノヴァ#9白澤が3ポイントシュートを決め6点差とするが、残りの時間を日立電線がコントロールしタイムアップ。日立電線が勝利し、4位の決定は最終戦に持ち込まれた。
負ければプレーオフがなくなるという緊張した1戦だったが、新人の宮城、梅津の活躍もあり勝利。「この1週間梅津に集中的にシュート練習をさせたのが効してよかったです」と日立電線の野田HCは笑顔で言った。その梅津はプレーオフがかかるだろう黒田電気戦に向けて「(能代工業高の先輩である)富田さんもいるので負けたくないですね。うちは(#1宮城と)2人いるので絶対勝ちます」と意気込みを語った。
「2月がダメだったので3月はやってやろうと言う気持ちでいました。今日はシュートが良かったとは思いますが、大事なシュートを2本落としてしまって。そのうちの1本は追い上げられているところだったから、あそこでちゃんと決めていたらその後の流れは違っていたと思うんですよね。そういうところが今の自分の足りないところだと思います。次に勝ってプレーオフに進めるように頑張ります」(日立電線#39梅津)
敗れたレノヴァは20戦で5勝15敗と大きく負け越している。惜しい試合を何度か落としてきており、この試合も終了間際もしかして…と思わせる展開まで持ち込むことはできたが、最後は決め切れず終わった。
「正直、今のところこれが精いっぱいという感じです。選手層が薄く、それぞれの選手に良い点悪い点があり、いい状態で40分間を戦い抜くことが難しいのが現状です。選手交代を細かにやっているのはその選手の特性というか、うちには攻守に秀でた選手というのがあまりいないので、場面に応じて選手を入れ替えないといけないのです。勝負所のメンバーというのはある程度決まっているのですが、その他の組み合わせがなかなか難しいですね。どの試合もそうですが、接戦には持ち込めるんですがあと一歩が足りない。その一歩を超えるところは選手のキャリアも大きいと思います。もうちょっと勝ちたかったというのはありますが、この1年でチームも選手も成長しました。来シーズンはもっと進化した姿がお見せできると思っています」(レノヴァ・鮫島HC)
翌日の7日には愛知県小牧市のパークアリーナ小牧で2試合が行われた。
豊田合成vs豊田通商
すでにレギュラーシーズン1位を決めている豊田通商は今シーズン怪我人も多くなかなか勝ち星が挙げられない豊田合成と対戦した。
序盤、豊田通商#25ウィリアムスがインサイドで得点し、豊田通商がリードする。しかし豊田合成も中外を絡めて展開し引き離されない。第2Pに入ると豊田合成が追いつき、試合はシーソーゲームに。残り1分半で豊田通商がわずかに2点リードだったが、そこから連続得点し、豊田通商が6点リードで前半を折りかえす。後半に入ってもなかなかピリッとしない豊田通商は豊田合成に追い上げられるも2点差以上のリードを守る。後1本がなかなか追いつけない豊田合成は#3木下がファールトラブルでベンチに下がり、苦しい展開に。ここで新人#7長野がつなぎ粘りを見せるも、第3P終盤豊田通商が連続得点で引き離し、豊田通商の8点リードで最終Pへ。最終P、豊田合成は#11大原のミドルシュートなどで追い上げるも、豊田通商#34田中のシュートが好調に決まり、徐々に引き離され、第4P中盤には点差は20点を超える。ここからベンチメンバー主体となった豊田通商に対し最後まで粘る豊田合成は#11大原、#5江藤の得点で点差を10点まで詰めるもそこまで。豊田通商が勝利し、今季無敗の20連勝となった。
本来のスタートメンバーがベンチで見守る中、若手の選手たちで臨んだ豊田通商だが、つながりがうまくいかず、なかなか豊田合成を引き離すことができなかった。
中盤までいいゲームをしながらも、豊田通商を追い詰めることができなかった豊田合成。昨シーズンは初のプレーオフ進出を果たしたが、今季は現在5勝15敗で7位となっている。
「これがうちのチームの現状です。ようやく怪我人が戻ってきたところですが、まだまだ相手に合わせてしまうというか、勝負所で流れを読んで自分たちのペースに持っていくというプレーができないですね。なにより終盤のディフェンスでファールが多くなってしまって。もっと足を鍛えなおさないといけないです。来シーズンは怪我人を出さないように気をつけて、最後までバテないでいられるようにしっかりとやっていきたいです」(豊田合成#11大原)
また、今シーズンからキャプテンとなった#21磯貝。「キャプテンは難しいですね、やっぱり」とつぶやいた。
「昨年まで上林コーチと加藤(元キャプテン、現アシスタントコーチ)に頼っていたのですが、今シーズンからはヘッドコーチも変わって、自分もキャプテンになって昨年までに比べたら声を出すようにもなってきたと思います。チームとしてはまだまだで、あと2~3年は長い目で見てもらいたいなという気持ちはあります。今シーズンは自分を含め、スタメンで出るような選手が序盤で怪我をして、リザーブの選手がメインになった時期に負けが込んで、みんながフラストレーションをためる状況もありました。しかしそのことで昨シーズンまでに比べるとみんなで話すことが増えてきたのはあります。今シーズンの結果はもう仕方がないことなので、来シーズンに向けて頑張りたいですね」(豊田合成#21磯貝)
アイシンAWvs石川
アイシンAWvs石川戦は石川が勝利すると最終戦を待たず石川の2位、アイシンAWの3位が決定するという1戦。
試合開始から石川がペースを握り、開始5分で石川が7点リードと優勢に試合を展開する。アイシンAWは#21鈴木、#15落合のインサイドの得点で追い上げ、3点差に詰める。第2Pに入ると流れはアイシンAWに傾く。#21鈴木を中心に得点を重ねると、残り6分あまりには逆転、さらに引き離し残り3分でアイシンAWのリードは8点に広がる。石川は#24高村、#6山田らの得点でなんとかつなぎ、アイシンAWの5点リードで前半を終える。しかし第3Pの序盤は再び石川の流れになる。残り5分を切って石川が逆転すると、ここから交互に点を取り合う展開に。わずかに4点リードで最終Pに入った石川は攻守に足を使ったプレーで流れを渡すことなく、徐々に点差が開いていく。最後は12点差をつけ、アイシンAW戦としては今季初の勝利を挙げた。
この試合の勝ち負けは関係なくプレーオフセミファイナルではアイシンAWと対戦することとなる石川はここまで2戦全敗の相手に対し、どこまでやれるのかが課題だった。
「うちはいつも通り、自分たちがきちんとやって、それがどこまで通用するのかという感じで臨みました。チーム状態的には決していい状況ではないのですが、その中でも今日はいつもやられている(アイシンAW#21)鈴木さんのところで(#6)山田がリバウンドを頑張ってくれました。気持ち的には前回うちがホームゲームで逆転負けしているので、今日はアウェーの厳しさも予想した中で集中してやろうと話しました。勝てるとは思っていなかったところはありますが、たまたま今日は向こうのチームが(アイシンAW#3)吉田くんの調子が悪くて、マッチアップしていたうちの高村が得点を多く取れました。吉田くんが本来の調子ならあそこまでは取れなかったと思います。向こうのベンチも選手の起用が難しそうでしたし。この2チームの力の差はそれほどないと思っています。ただ、セミファイナルで対戦する前に一度でもアイシンAWに勝利できた経験は大きいですね」(石川・木下HC)
敗れたアイシンAW。「何が悪かったというわけでもないのですが…」と#3吉田は首をかしげた。
「今日はうちのバスケットができてなかったですね。インサイドが機能しなくて、リバウンドも取られてしまってました。あれでは外のシュートばかりになるし、速い展開にももっていけないです」(アイシンAW#9足立)
これであと1週を残して1~3位と8位が確定したこととなる。4位は3月13日(土)に群馬県前橋市で行われる黒田電気と日立電線の直接対決で決まる。まさに勝った方がプレーオフ進出決定という重要な試合となる(現在黒田電気が1勝上回り4位だが、第21週で日立電線が黒田電気に勝利した場合2チームの星が並ぶこととなる。その場合は直接対決で3戦全勝となる日立電線が黒田電気を上回り4位となる)。また、6-7位は現在星が並んでいるレノヴァと豊田合成が争っている。直接対決でレノヴァが上回っているため、星が並んだ場合レノヴァが6位となる。
5位以下のチームにとってはシーズン最終戦となる第21週。3月13日(土)、14日(日)の2日間で群馬県、石川県、愛知県、鹿児島県と日本各地で行われることとなる。
※プレーオフは3月20・21日に岐阜県下呂市で開催される。詳細はJBL2へ。
JBL2-日本バスケットボールリーグ2部機構
スポーツのミカタ:JBL2 第20週の結果(第21週の予定)
スポーツのミカタ:JBL2 2009-2010
☆JBL
JBL(日本バスケットボールリーグ)は第18週を終えた。
現在1位のアイシンシーホースは3位の日立サンロッカーズと対戦、今季初の2連敗、先週の第2戦を合わせると3連敗となった。追う2位のリンク栃木ブレックスも7位のレラカムイ北海道に1勝1敗と星を分ける。4位のパナソニックトライアンズは5位のトヨタ自動車アルバルクに連勝し、3位との差を星一つに詰める。敗れたトヨタ自動車アルバルクはプレーオフ圏内の4位から星3つ差を開けられた。6位の東芝ブレイブサンダースと8位の三菱電機ダイヤモンドドルフィンズも星を分けた。
第18週でアイシンシーホースのレギュラーシーズン1位が確定したが、今週末の第19週では2位のリンク栃木ブレックスと3位の日立サンロッカーズの2チームがプレーオフ進出確定となる可能性がある。
JBL-日本バスケットボールリーグ
取材・写真・編集・作成 渡辺美香
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