野球

スポーツのミカタ ウィークリー vol.1

目次
★関東大学リーグ戦
★おおいた国体・成年男子
★JBL開幕
★特別コラム

☆関東大学リーグ戦 先週末の結果と予定は こちら
 折り返しの4週目、1部は大きな変化はなく、2部は最終順位に影響するだろう試合があった。

<1部>
 前半戦を終えて全勝が3チームと上位が安定している感のある1部。しかし試合内容で安定感を感じるのは青山学院大のみ。けが人の出ていた東海大は苦しい試合もありながらここまで全勝できている。まだ本調子ではないとはいえ古川が復活したことは優勝を争う後半戦に明るい材料となっている。接戦を競り勝ち勝ち星を続ける専修大は試合を重ねるごとに選手の動きはよくなっている。このリーグから復帰した能登の存在も大きい。現在4位の日本大は中央大と法政大にそれぞれ1敗。ここも栗原を怪我で欠く中での戦い。第4週の法政大との2戦目を逆転で勝利したことは今後につながるだろう。
 エースの神津がないとはいえ、ここまで惜しい試合を落としてきた法政大。3週目にはチームを牽引する佐々木も怪我で欠場し、昨年と同じく6連敗となった。その佐々木が戻った第4週の日本大戦は好調なオフェンスで流れを引き寄せ初勝利。連勝を狙った第2戦だったが、「昨日ほどリバウンドが取れなかったのが痛かった」と佐々木が言うように終盤インサイドを支配され逆転で敗れた。この日リーグ戦始まってはじめて会場に姿を見せた神津が来週からベンチ入りすると言う。「すぐにはそんなに動けないとは思いますが、ディフェンス面でポイント的に出せるようだといいと思っています」と佐々木。入替戦回避はもちろんのこと、さらにはインカレも見すえての後半戦がはじまる。
 法政大と同じくエースの欠場でなかなか勝ち星を挙げられない中央大。第4週は専修大と2試合とも接戦となり落としている。「どんなにいい試合をしてもやはり勝てないとだめです」試合後、中島コーチは語る。エース不在に戸惑いを隠せなかったトーナメントに比べると個々の選手もチームとしても動きはよくなっているが、競ってくると焦りからかボールの回りが悪くなる。「みんな良くはなっています。これからは接戦を勝ちきれるようになっていかないといけないです」と中島コーチ。来シーズンも1部で戦うため、後輩たちのためにも4年生のこれまで以上の奮起が期待される。
 
<2部>
 1部からの降格で2部1位となっている早稲田大と、3部からの昇格で2部7位となっている国士舘大がここにきて明暗を分けている。
 春のトーナメントは初戦で駒澤大に敗れた国士舘大は「あれがあったからこのリーグにかける思いは強くなった」(国士舘大・立花)というように初戦から慶應義塾大とオーバータイムとなる接戦を見せる。2週目に早稲田大に連勝、3週目に筑波大から1勝をもぎ取った。そして第4週は、ここまで全勝の明治大と対戦。第1戦は序盤のビハインドをひっくり返し逆転するも、終盤に追いつかれ残り10秒をきって同点にされる。ここから明治大のプレスディフェンスを立花がドライブで抜けると、フリーになってボールを待っていた寺嶋に最後のシュートを託す。ブザーぎりぎりに寺嶋が放ったシュートはブザーと同時にリングに入り、1ゴール差での勝利を決めた。第2戦はシーソーゲームだった様子。最後はWオーバータイムを戦い抜き、これまたわずかに1ゴール差で国士舘大が勝利し、明治大に2連勝。現在5勝3敗で4位に入っている。後半戦は下位チームだが、入替戦回避という目標もあり、どのチームも必死に挑んでくる。気の緩みは禁物だ。
 1週目こそ好調な様子を見せた早稲田大だが、2週目に国士舘大に連敗、3週目にはここまで勝ち星のなかった拓殖大に1敗と国士舘大と並ぶ。そして第4週、やはりここまで勝ち星のなかった白鴎大に接戦の末引き離されて敗れ、2連勝の国士舘大に順位を上回られてしまう。
 これで全勝は慶應義塾大のみとなる。「このリーグ戦は100点取れるオフェンスをする」(慶應義塾大・佐々木ヘッドコーチ)という言葉通り、ここまでの8試合中白鴎大との2試合以外の6試合が100得点を超えている(白鴎大戦も98、93と90点以上獲得)。好調の国士舘大と第1週でやれたことも大きかっただろう。
 3週目に国士舘大に1敗した筑波大だが、4週目を見た限りそれほどのダメージはなさそうな様子。
 3週目まで好調に見えた明治大だが、「(金丸)晃輔が全得点の半分を超える点を取るようではだめ。3割程度であとは他のメンバーが取るようにならないといけない」(明治大・塚本ヘッドコーチ)と絶対的エースの独り舞台を良しとはしていなかった。第2戦から3週目の第1戦までの4試合は金丸(晃)の得点は30点台に収まっていたが、大量リードとなった第3週第2戦は124点中54点を金丸(晃)が取っている。
 前半の上位との対戦でなんとか1勝をあげた拓殖大と白鴎大と、ここまで勝ち星のない順天堂大。順天堂大はチームの柱の綿貫が初戦の怪我でほとんどコートに立てていないことも大きい。春のトーナメントの結果が良かっただけにここまで勝てない結果は予想していなかったに違いない。拓殖大は寒竹が第3週に怪我をしたが、これに奮起したのか筑波大から勝利をもぎ取った。やはりリーグ戦に入ってからの怪我で得点源の藤江を欠く白鴎大もここにきて早稲田大から1勝。下位チームの入替戦回避とインカレ出場圏内の5位を狙っての後半戦がはじまる。

☆おおいた国体 ここまでの成年男子の結果はこちら(1回戦2回戦3回戦・準々決勝
 バスケットボール競技は今年から選手の出場制限がなくなった。国体自体の廃止論も出ている今、競技性を重視し、国内最高の大会へと高めるため、トップ選手が出場する大会にしていく取り組みの一つである。
 JBLやbjリーグなどの選手も出場可能となった成年男子は今年全県出場。制度の変更に伴いJBL2単独チームでの出場も3チーム(1都2県)あった。そのうち2チームが1回戦で姿を消す結果となった。
 昨年優勝の千葉県は2回戦から準々決勝まで危なげなく勝利、今年も強さを見せている。昨年準優勝の岐阜県は初戦となる2回戦で山形県に敗れ、早くも姿を消した。また、昨年3位の石川県も3回戦で東京都に敗れた。ベスト4に進んだ4チームのうち東京都は第33回大会(S53年)以来のベスト4入り。
 関東はベスト8に千葉県を含め4チームが入る好成績を残している。準々決勝で秋田県に敗れた神奈川県は昨年までJBL・東芝でプレーした折腹の加入が大きい。「昨年までに比べるとやりやすいです」と遠藤(新生紙パルプ商事)が語るとおり、粘り強く、一体感のあるチームとなっていた。
 ベスト4は関東の2チーム(千葉県、東京都)と東北の2チーム(秋田県、山形県)となった。それぞれ準決勝では千葉県が秋田県と、東京都が山形県と対戦。同ブロックチーム同士の決勝戦がみられるのかも見所の一つ。高久(JBL・リンク栃木ブレックス)の抜けた秋田県には一戸(JR東日本秋田)が加入。「小納さんのような1番プレーヤーになりたい」と言っていた一戸にとって同じチームでプレーできることはこれからにつながる経験となるだろう。
 10月1日(水)が準決勝、そして10月2日(木)が最終日となる。

☆JBL開幕 結果やスケジュールは JBL-日本バスケットボールリーグ
 OSGが脱退し、JBL2の栃木がリンク栃木ブレックスとして参入した今シーズン。シーズンイン直前の話題は鳴り物入りで加入した日本人初のNBA選手である田臥の独り占め状態となったが、第1週は1年目の栃木、2年目の北海道と若いチームの連敗で始まった。また、今シーズンアシスタントコーチからヘッドコーチに就任した東芝とトヨタ自動車の2人のコーチも明暗を分けた。

☆特別コラム「思い出の市民球場~広島市民球場移転に寄せて」
 物心ついたときから野球好きの父親に連れられて行った市民球場。広島市内の真ん中にありアクセスは最高ながら、交通機関の最終が早いため、ちょっと試合時間が延びると帰りのバスがなくなった。まだ小学校に上がる前、父の友人と3人で観戦に行き、バスのなくなった帰りは父と2人歩いて帰ったことがある。なんども「おぶってやろう」という父の言葉に「だいじょうぶ」と言い張って歩きとおした。大人の足でも1時間はかかる道のり。いったいどのくらいかかって歩いたのだろう。
 小学生くらいまでは野球には興味がなかった。うどんやカレー、カキ氷といった食べ物目当てで行っていた。時には近くに座ったお姉さんたちから食べ物をもらったりもしていた。退屈している子どもがかわいそうだったのかもしれない。
 球場で野球をちゃんと見るようになったのは中学生くらいだろうか。自分が運動部での活動を始めたことも影響があったのかもしれない。当時は部活もあってあまり足を運べなかったが、それでも1シーズンに1~2試合は必ず行っていた。
 急な雨で入場開始直前に中止が決まったということがあった。折角ここまできたのだからとすでに球場入りしていた選手たちが帰っていくのを見るために球場入り口にファンが集まっていた。面白そうだったので輪に混じる。有名選手は自分の車で来ているので正面からは出なかったが、それでもポツポツと選手が現れた。元来シャイな広島人はそのほとんどを遠巻きで見ていた。一人だけ、ファンのそれも若い女性たちが「キャー」と声を上げて集まった選手がいた。タクシーに乗り込む前に照れたような笑顔で集まったファンに手を振ったのは当時カープの若き守護神と言われていた故・津田恒美投手だった。周りの人の動きにつられるように一緒に駆け寄った私の目に、今でもその人の笑顔は鮮やかに焼きついている。
 大人になるとビール片手の観戦。ビール用の紙カップは飲んだ後底を破ってメガホンにし、外野席から守備に入った相手チームの外野選手に野次を飛ばす。「外野の選手って気の毒だなあ」と思いながらも、これも楽しみとビールが後押し。フェンスの低い、外野の狭い市民球場は、外野を守る選手がすぐ近くに見えるのだった。見慣れてくると打った球がホームランになるかどうかが大体分かるようになる。カープの選手のホームランにまだボールがはるかに遠くにあるうちに立ち上がり、ボールがフェンスを越えるのを間近に見て、両手を挙げて喜んだ。応援団のリードの太鼓が良く聞こえるように、しかしうるさすぎないように、微妙な距離感で席を取っていた。
 それほど足しげく通ったわけでもない私でも、こうして次から次へと思い出が浮かぶ。「市民球場」はスポーツを見ることの原点だった。

(取材・編集・作成 渡辺美香)

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