全日本社会人選手権2008(4th)

スポーツのミカタ ウィークリー vol.6

目次
★全日本社会人選手権
★オールジャパン予選
★JBL2
★全実への道・5

☆全日本社会人選手権 1日目の結果はこちら 最終結果はこちら 関連記事はこちら
 クラブ、教員、実業団とそれぞれのカテゴリーから集まった16チームが優勝を、そして何よりもオールジャパン出場を目指して戦った2日間。この大会が昨年度唯一優勝を逃した大会だった横河電機が2週間前の東京都実業団選手権決勝での敗戦を乗り越えて優勝し、念願のオールジャパン出場権を獲得した。あらゆる大会で優勝経験があり、最近では優勝にも淡々とした様子を見せていた横河電機も試合後監督を胴上げするなど今までにない喜びの表情を見せた。2位のJR東日本秋田は決勝こそ差がついて敗れたものの、大会を通して手ごたえのある試合をして見せた。すぐ翌週にある東北総合はオールジャパン出場権が関係なくなったが、「次につなげるためにもしっかりと勝って終わりたいです」と佐藤正司キャプテンは語った。3位決定戦は九州電力が2年前の姿を彷彿させるアグレッシブなディフェンスと走りまくるオフェンスで東京日産を退けた。東京日産はこの大会自分たちも予想していなかった結果ながら、最後まで集中を切らすことなくプレーを続け、このチームが持つ本来の強さを見ている人たちに十分に感じさせる大会となった。
 昨年準優勝しオールジャパンに初出場を果たした新生紙パルプ商事は2回戦で東京日産に敗れた。ここ数年の対戦を考えると予想外の敗戦となり大会は1日で終わってしまったが、翌日の朝の準決勝を多くの選手が見にきていた。2回戦で九州電力に敗れた日本無線だったが、クラブ強豪のO55との対戦を接戦の末勝利する強さを見せた。教員1位であり昨年度のオールジャパンに北信越代表として出場していた新潟教員は1回戦が同じ新潟県のHEDGE HOGに勝利。2回戦はそのHEDGE HOGが観客席で応援する中、JR東日本秋田に対して序盤リードを奪う展開。後半走られて点差をつけられてしまったが、北信越ブロック予選に向けて手応えのある試合となった。クラブでベスト8に入ったのは1回戦が同県同士の対戦となったMODERN CLUB。愛知教員Aにリズムを作らせず勝利したが、2回戦は優勝した横河電機との対戦となり、善戦しながらも力の差を見せられる結果となった。
 クラブ1位で出場の三種体協琴丘は昨年度は国体強化選手としてメンバーに入っていた高久(現・栃木ブレックス)がゴール下を支配し絶対的な強さを見せていたが、秋田国体が終了した昨年度末チームを離れた。さらにこの日はセンターがいなかったこともありインサイドが機能せず1回戦で東京日産に敗れた。クラブ2位のO55は日本無線に一度は大きくリードしながらも終盤に逆転され、そのまま逃げ切られてしまった。同じく1回戦で実業団相手に粘り強い試合を見せたALSOK GUNMA CLUBとZULUS SHINWAだったが、最後は引き離されて終わった。愛知教員Aはオフェンスがリズムに乗れず1回戦敗退となった。昨年全国に出ていない大西クラブとSESSIONSは実業団1位と2位に大差で敗れた。
 大会全体を通して、1回戦から接戦が多く、3カテゴリーともに粘り強いプレーを見せるチームが多かった。ここまでの4回、結果としては実業団の強さが際立っているが、試合そのものは互角な展開が多く、最後は走り負けだったり、当りの強いディフェンスといった部分の差が結果につながっている。組織的な活動をしているクラブチームも増えており、今後はその差が埋まってくるかもしれない。そしてそれが大会としての面白さや盛り上がりのために重要となってくるのだろう。高校や大学で活躍した選手たちが社会人になってもプレーを続けている姿を見ることができるのはバスケットボールファンにとってはうれしいこと。これから大会自体が盛り上がり、多くの人に見てもらえるものになっていくことが必要だ。
第4回全日本社会人バスケットボール選手権

☆オールジャパン予選
 地方ブロックでは11月1・2日に中国ブロック予選(中国総合選手権)が行われ、山口県のツースリーが優勝した。ツースリーは23年に行われる山口国体に向けて今年新たに作られたクラブチームで、メンバーやスタッフは国体チームと兼ねている。ここ数年、山口国体に向けての強化が現れた結果となった。全日本社会人選手権からは横河電機とJR東日本秋田が出場権を獲得。横河電機は初出場となるが、まさに実業団トップの力があるだけに今からその戦いぶりに期待が募る。
 今週末の11月8・9日には東北、北信越、九州の3ブロックで予選大会が行われる。東北は秋田以外の5県は2チームずつ、秋田県のみ3位までの4チームが出場。さらにそこに昨年度のオールジャパンに出場した三種体協琴丘(東北ブロック)と能代工業高(高校総合)が推薦枠となり、全16チームが出場し、2日間で4試合のハードスケジュール。高校が2チーム(宮城:明成高)、大学が6チーム、実業団が2チーム、教員が1チーム、クラブが5チームと幅広いカテゴリーのチームが集まる。優勝候補の1つであるJR東日本秋田が全日本社会人選手権の出場枠を確保したことは大きいだろう。北信越は各県から1チームのみ。昨年度は新潟教員、その前は新潟のHEDGE  HOGと2年連続で新潟県の代表チームが出場権を得ている。新潟教員は全日本社会人選手権2回戦でJR東日本秋田に敗れているが、チームに今年から加入した岩下(大東文化大卒)は「手ごたえはありました。ブロック予選に絶対勝ってオールジャパンに行きます」と意気込みを語った。九州は8県から2チームずつ出場するため全16チームとなり、決勝までは2日間で4試合を戦わなくてはいけない。スケジュール的には人数も多く、体力的にも強い大学(東海大九州、鹿屋体育大)や高校(福岡第一高)が有利か。高校総合で出場権を得ている延岡学園高が出場しないこと、昨年度ブロック代表となった鹿児島レッドシャークスがJBL2に参入(現・レノヴァ鹿児島)したことでチャンスは広がった。全日本社会人選手権での出場権を逃した九州電力の選手たちは九州ブロック予選は厳しいだろうといいながらも「頑張るしかない」と思いを新たにした。
現在決定している出場チーム(JBLを除く)
延岡学園高(高校総合)
横河電機(社会人選手権1位)
JR東日本秋田(社会人選手権2位)
洛南高(近畿ブロック)
ツースリー(中国ブロック)

☆JBL2 第3週の結果と第4週の予定はこちら
 3週目も3試合のみ。3戦連続の試合を行ったのは豊田合成と日立電線。両チームともにここまでの2戦は勝利したが、この第3戦は初黒星となった。豊田合成に黒星をつけたアイシン・エイ・ダブリュは1週空けての2連勝。日立電線に勝利した石川はホーム開幕戦で初勝利をあげた。代々木第2体育館で行われたビッグブルー東京vsレノヴァ鹿児島。新人の深尾と3年目の押野の2ガードで臨んだ東京だったが、接戦の末鹿児島に敗れ初勝利はならなかった。レノヴァ鹿児島は2戦目にしてJBL2での初勝利を挙げた。
 次週はJBLとの同日開催が2試合行われる。ここまで2戦してまだ勝ち星のない黒田電気はレノヴァ鹿児島と対戦。その鹿児島はホーム2戦目となる。初戦をホームで落としているだけにここは取りたいところだろう。豊田通商vs豊田合成戦はこの2年間豊田通商が連勝している。第3週で初黒星の豊田合成としては連敗は阻止したい。第3週で初勝利を挙げた石川はビッグブルー東京とホームで対戦。第3戦で接戦を落とした東京はここで初勝利を上げて勢いをつけたいところ。石川はホームでの連勝なるか。
JBL2

☆ 全実への道・5~関東実業団選手権ベスト16
 来年2月に兵庫県神戸市で行われる全日本実業団バスケットボール選手権大会に向けて関東では予選大会が行われている。シード8チームのうちの4チームが全日本社会人選手権に出場していた11月3日、関東ではベスト16入りをかけた熱い戦いが行われていた。
 16入りが予想された5チーム(三井住友海上、警視庁、プレス工業、クラヤ三星堂、富士通)は順当勝ち。1回戦で東京トヨペットが横浜リテラに敗れたが、2回戦はディフェンスのいいNTTデータが横浜リテラを50点に抑え勝利した。リーグ戦に参戦していない大陽ステンレススプリングは1回戦でJR東日本新潟に勝利すると、2回戦ではリーグ2部の伊藤忠商事を100点ゲームでやぶり3回戦に進んだ。接戦が予想された大塚商会東京とNTT東日本東京の対戦は、第4P一気に逆転した大塚商会東京が勝利した。
3回戦はベスト8を決める対戦でシード8チームが登場する。ここで勝敗の行方が分からないのは三井住友海上vs東京電力の対戦。リーグ戦ではプレス工業に不覚を取り入替戦を逃した三井住友海上だが個々のメンバー的にもチーム的にも力は十分あり、東京都実業団選手権では横河電機に対して好ゲームを見せた。対する東京電力はリーグ戦では入替戦で富士通に敗れ2部降格が決まっているが、勢いに乗れば怖いチーム。両チームともに勝機はある。東京16位ながら3回戦に進んだ大塚商会東京は曙ブレーキ工業と対戦する。ここまで2戦戦い勢いに乗る大塚商会東京と、初戦となる曙ブレーキ工業。スタートが重要となりそうだ。東京都1位の新生紙パルプ商事と対戦する大陽ステンレススプリングは2年前にもクラヤ三星堂をやぶり3回戦に進んだが、3回戦からTOの入り方が変わることを把握していなかったため担当のTOに入らなかったことで没収試合となったことがある。能力のある選手も多く、爆発的な得点力があるチーム。全国でも上位の新生紙パルプ商事にどう挑むか。
3回戦で勝利すればその時点で全実出場は決定する。3回戦で敗れた8チームは順位決定戦にまわり、その中で2チームが全実の出場権を得ることができる。
関東実業団バスケットボール連盟

(取材・リサーチ・編集・作成 渡辺美香)

全日本社会人選手権 最終結果

 11月2・3日の2日間、宮城県白石市で第4回全日本社会人バスケットボール選手権が行われた。この大会は1月に行われる全日本総合選手権(オールジャパン)の予選を兼ねており、男女上位2チームが出場権を得ることとなる。

 男女ともに決勝は全日本実業団競技大会と同じ組み合わせとなった。優勝は男子が2年ぶり2回目の横河電機、女子が初優勝の山形銀行となった。

<最終結果>
男子
優勝:横河電機(2年ぶり2回目)
2位:JR東日本秋田
3位:九州電力
4位:東京日産
ベスト8
新生紙パルプ商事、日本無線、新潟教員、

女子
優勝:山形銀行(初)
2位:鶴屋百貨店
3位:秋田銀行
4位:千葉女子教員

 この結果、全日本総合選手権出場権は男子が横河電機とJR東日本秋田、女子が山形銀行と鶴屋百貨店が得ることとなった。なお、この出場権はブロック予選よりも優先される。

<2日目の試合結果>
男子
準決勝
横河電機 81 ( 26-10  22-16  18-22  15-24 ) 72 東京日産
九州電力 46 ( 12-18  8-16  7-26  19-22 ) 82 JR東日本秋田
3位決定戦
東京日産 73 ( 23-32  17-21  14-27  19-31 ) 111 九州電力
決勝
横河電機 82 ( 25-10  15-16  22-19  20-10 ) 55 JR東日本秋田

女子
準決勝
鶴屋百貨店 72 ( 19-11  17-21  18-22  18-17 ) 71 秋田銀行
千葉女子教員 81 ( 13-20  22-22  24-25  22-23 ) 90 山形銀行
3位決定戦
千葉女子教員 92 ( 19-33  25-18  24-20  24-23 ) 94 秋田銀行
決勝
山形銀行 77 ( 18-11  12-20  25-26  22-11 ) 68 鶴屋百貨店

交流戦
男子
大西クラブ 72 ( 21-22  14-16  18-27  19-20 ) 85 HEDGE HOG
ZULUS SHINWA 75 ( 20-16  23-25  20-20  12-13 ) 74 三種体協琴丘
O55 60 ( 14-11  18-14  20-21  8-20 ) 66 ALSOK GUNMA CLUB
愛知教員A 61 ( 14-19  12-11  20-15  15-14 ) 59 SESSIONS
女子
LOWS 104 ( 24-25  33-18  31-21  16-26 ) 90 新潟教員
KNC 76 ( 18-19  22-18  19-13  17-27 ) 77 宮城クラブ

全日本社会人選手権 1日目の結果

 第4回全日本社会人バスケットボール選手権が宮城県白石市で行われている。この大会の上位2チームが全日本総合選手権(オールジャパン)への出場権を得ることができる。

 今大会は1回戦から接戦が多く見られたが、実業団チームの接戦に対する勝負強さが際立った。そしてベスト4に残ったのは横河電機、JR東日本秋田、九州電力、東京日産と実業団の4チームとなった。
 明日の10:00から行われる準決勝でオールジャパンに出場する2チームが決定することとなる。

<男子1回戦の結果>
横河電機 100 ( 25-7  27-10  28-16  20-31 ) 64 SESSIONS
愛知教員A 69 ( 19-16  10-18  22-21  18-20 ) 75 MODERN CLUB
三種体協琴丘 82 ( 18-30  21-24  26-18  17-27 ) 99 東京日産
ZULUS SHINWA 73 ( 19-16  16-18  18-26  20-21 ) 81 新生紙パルプ商事
九州電力 81 ( 17-17  23-25  20-17  21-13 ) 72 ALSOK GUNMA CLUB
日本無線 81 ( 25-17  12-21  19-26  25-12 ) 76 O55
新潟教員 91 ( 23-28  19-18  22-17  27-11 ) 74 HEDGE HOG
大西クラブ 51 ( 14-35  9-25  10-36  18-28 ) 124 JR東日本秋田

 クラブが8チームのため、1回戦は全てクラブvsという形となっている。シードの1位(横河電機)、2位(JR東日本秋田)は対戦相手が全日本クラブ選手権に出場していなかったチームであり、順当に実業団チームが勝利した。クラブ1位で出場した三種体協琴丘は実業団6位の東京日産に敗れ1回戦敗退となった。クラブ2位のO55は実業団5位の日本無線に途中リードする展開で進めるも、終盤逆転され惜敗。同じ新潟県のチーム同士で新潟県総合選手権決勝でも対戦している新潟教員とHEDGE HOGの試合も最後までもつれたが、第4Pに新潟教員が突き放して勝利した。同じく同県チーム同士の対戦となったMODREN CLUBvs愛知教員Aの対戦はMODREN CLUBが第2Pでつけたリードを守りきり勝利した。
 これで実業団は出場6チーム全てが1回戦突破し、教員とクラブがそれぞれ1チームずつ2回戦に駒を進めた。

<男子2回戦の結果>
 実業団が6チーム全て2回戦に進んだため、2回戦の4試合中2試合が実業団チーム同士の対戦となった。

新生紙パルプ商事 63 ( 14-24  23-10  14-18  12-17 ) 69 東京日産
 東京日産は1回戦から続いて好調なオフェンスでスタートダッシュをかける。リズムに乗れない新生紙パルプ商事だったが第2Pで追いつく。しかしその後はシーソーゲームになる。なんどか新生紙パルプ商事に流れが傾きかけるも東京日産が攻守に粘りを見せ新生紙パルプ商事に連続得点を許さない。終盤東京日産が3点リードでなかなか追いつけない新生紙パルプ商事がファールゲームに持ち込むが、東京日産が冷静に対応しそのまま逃げ切った。

JR東日本秋田 78 ( 13-16  23-23  24-16  18-10 ) 65 新潟教員
 序盤、新潟教員の勢いに乗ったオフェンスにリズムが作れないJR東日本秋田は追う展開となる。しかし第2Pでなんとか追いつくと、第3Pに入って流れはJR東日本秋田に傾く。ベンチメンバーも活躍したJR東日本秋田が粘る新潟教員を振り切り勝利した。

日本無線 76 ( 27-14  14-27  18-25  17-19 ) 85 九州電力
 両チームともに1回戦を接戦で主力のプレータイムが多くなった日本無線vs九州電力。しかし序盤は日本無線がこの日好調な福田を中心に積極的にオフェンスを展開し、リードする。なかなかリズムに乗れない九州電力だったが、メンバーを入替えベンチスタートの選手が勢いのあるプレーを見せ追いつくと、そのまま最後まで勢いが落ちなかった九州電力が逃げ切り勝利した。

MODERN CLUB 63 ( 12-29  11-27  16-20  24-22 ) 98 横河電機
 怪我人が戻った横河電機が力の差を見せつけ勝利した。

<女子2回戦の結果>
 女子も実業団の3チームが全て準決勝に駒を進める結果となった。
山形銀行 101 ( 27-9  24-4  27-5  23-13 ) 31 宮城クラブ
KNC 78 ( 23-31  10-21  16-20  29-18 ) 90 千葉女子教員
秋田銀行 96 ( 26-20  30-19  23-24  17-15 ) 78 新潟教員
LOWS 65 ( 24-29  13-22  15-21  13-16 ) 88 鶴屋百貨店

<2日目の予定>
10:00 準決勝
男子
A 横河電機 vs 東京日産
B 九州電力 vs JR東日本秋田
女子
C 鶴屋百貨店 vs 秋田銀行
D 千葉女子教員 vs 山形銀行
11:40 男子交流戦
A 大西クラブ vs HEDGE HOG
B ZULUS SHINWA vs 三種体協琴丘
C O55 vs ALSOK GUNMA CLUB
D 愛知教員A vs SESSIONS
13:20 3位決定戦
B 男子
C 女子
13:20 女子交流戦
A LOWS vs 新潟教員
D KNC vs 宮城クラブ
15:00 決勝戦
B 男子
C 女子

スポーツのミカタ ウィークリー vol.5

目次
★全日本社会人選手権
★全実への道・4
★JBL2
★オールジャパン予選
★関東大学リーグ戦入替戦

☆全日本社会人選手権 プレビューはこちら
 11月2・3日に宮城県白石市で第4回全日本社会人バスケットボール選手権(兼全日本総合バスケットボール選手権予選)が行われる。前回大会からオールジャパン枠が与えられ、実業団、教員、クラブのオールジャパン出場の可能性が広がった。
 第1回と第3回はベスト4が全て実業団で占められた。第2回のみガリバークラブ(埼玉)が準優勝し、初めてクラブチームがベスト4に入った。第3回も横浜ギガスピリッツや葛飾バックボーンがベスト4入りを期待されたが、実業団相手に接戦を落とし敗退している。
 実業団の上位4チームは実力伯仲。ここにクラブ上位の三種体協琴丘や055、教員1位の新潟教員が絡んできそうだ。
 ベスト4に入れば2日間で4試合の強行スケジュール。個々の選手の体力はもちろんだが、チームとしての持久力も必要とされる。さらにトーナメントということで瞬発力も必要。身体的にも精神的にも厳しい大会だけに見所は満載。高校や大学で活躍した選手のその後を見ることのできる貴重な大会の1つでもある。
第4回全日本社会人バスケットボール選手権大会公式サイト

☆全実への道・4~関東実業団選手権がスタート
 全日本実業団選手権に最も多く出場チームを出す関東実業団選手権が10月25日から始まった。全40チーム中シード8チームを除く32チームが1回戦から登場する。
 前号で挙げたベスト16に入ると予想されるチーム(三井住友海上、警視庁、富士通、プレス工業、クラヤ三星堂)は全て勝利。
 2回戦は11月3日(月・祝)に神奈川県川崎市の旭化成体育館と東京都日野市のコニカミノルタ体育館の2会場でそれぞれ4試合ずつ行われ、シード8チームに挑むベスト16の8チームが決定する。
関東実業団バスケットボール連盟

☆JBL2 第2週の結果と第3週の予定はこちら
 2週目に入ったJBL2(日本バスケットボールリーグ2部機構)は、優勝候補の筆頭といえる豊田通商が初戦を迎えた。石川相手に100点越えの猛攻撃で強さを発揮した。敗れた石川は開幕から2連敗。次は日立電線とホームでの開幕戦となる。その日立電線は第2週で初戦となるビッグブルー東京とホームの日立市で対戦。終始リードする展開でホーム開幕戦を勝利で飾った。敗れたビッグブルー東京は次週の11月2日、代々木第2体育館で新規参入のレノヴァ鹿児島と対戦する。開幕戦を快勝した豊田合成は黒田電気と対戦。黒田電気はスタートを入れ替えて臨むが勝てず、対豊田合成戦の連敗が続くこととなった。2連勝の豊田合成はスタートに起用した新人が活躍している。変則スケジュールのため3週連続で試合のある豊田合成は次週アイシン・エイ・ダブリュと対戦する。昨シーズンは1勝1敗。両チームともに新人(移籍も含む)が多くプレータイムをもらっており、昨年とは違う展開が見られそうだ。
JBL2

☆オールジャパン予選
 年明け早々に行われる全日本総合バスケットボール選手権の予選が現在各地で行われている。最も早い代表決定となった近畿ブロックは昨年と同様に洛南高校が優勝。高校総合(延岡学園高)に続いて最初に決まったブロック枠は奇しくも同じ高校チームとなった。
 次の予選大会は中国ブロックで11月1・2日に広島県福山市で行われる。昨年は鳥取県のB・B・C・Tがオールジャパンに出場したが、過去には島根県の松江工業クラブなども出場している。B・B・C・T、松江工業クラブともに中国総合に出場。その他も全てクラブチームで、各県から1チームのみ出場となっている。
 この連休の11月2・3日にはオールジャパン枠が2チームある全日本社会人選手権も開催され、連休中に3チームがオールジャパン出場を決めることとなる。

☆関東大学リーグ戦入替戦 入替戦の結果はこちら 関東大学リーグ戦関連はこちら
 関東大学リーグ戦の入替戦が10月27日~29日まで代々木第2体育館で行われた。入替戦は来年のリーグ戦の舞台を決める重要な試合となる。
 1部から2部との入替戦となったのは日本体育大と大東文化大。2部から1部との入替戦に進んだのは慶應義塾大と筑波大。
 大東文化大は昨年の入替戦で1部に昇格した。そして昨年、その大東文化大に敗れ2部降格となったのが慶應義塾大。1年後の入替戦は奇しくもそれぞれの立場を逆にした形での同じ組み合わせとなった。昨年1部昇格に貢献した4年生が卒業し、経験も少ない下級生が主体で1部の中で戦わなくてはならなかった大東文化大は結果としてわずかに2勝しかあげることができなかった。それでも力のある1部のチームとの対戦を接戦に持ち込むこともあり、リーグ戦14試合を通しての成長が慶應義塾大に対してのアドバンテージだった。慶應義塾大は昨年4年生が怪我などでコートに立つことができず、下級生主体で臨み2部降格となった。その下級生たちが春のトーナメントとリーグ戦で経験をつんで手中に収めた2部優勝。途中明治大に2連敗してしまったが、見事に建て直し、その他全てを勝利した。そして入替戦は結果として慶應義塾大の2連勝で終わった。「やはり鈴木ですよ。それほど声を出して引っ張るタイプではなかったのですが、今回は本当に頑張ってくれました」と1部復帰を決めた試合後、慶應義塾大の佐々木コーチは言った。その鈴木は試合後、疲れは感じられるものの晴れやかな笑顔を見せていた。
 3戦までもつれ込んだのは日本体育大vs筑波大の対戦。毎年4月29日に定期戦を行っている両チームが入替えを争うこととなった。1部で惜しい試合もありながらなかなか勝利につながらず2勝にとどまった日本体育大。対する筑波大も慶應義塾大に連敗し入替戦に黄色信号がともったが、最終週の明治大戦を2連勝し2位での入替戦切符をつかんだ。第1戦は筑波大が先勝、しかし第2戦で日本体育大が粘りを見せる。第1Pこそ筑波大にリードを奪われるが、第2Pで一気に逆転し、その後も完全に試合を掌握。筑波大に付け入る隙を見せず勝利、1勝1敗として最終戦に持ち込んだ。そして決戦となる第3戦。スタートから日本体育大が好調なオフェンスでリードを奪う。筑波大はエース梁川のシュートが決まらず、日本体育大の当りの強いディフェンスにリズムがつかめない。第1Pで12点差がつくと、その後筑波大は何度も追い上げながら、10点の壁が破れない。13点差で入った第4P、なかなか点差を一桁に持ち込めない筑波大だったが、開始から1分に鹿野の3ポイントシュートが決まり10点差としてチャンスを握る。その直後の日本体育大のオフェンスを厳しいディフェンスでターンオーバーに追い込むと、すかさず筑波大はトランジションから高橋がファールをもらう。このファールがここまで粘り強く得点に絡んできた日本体育大の宮村徹の4個目のファールとなるが、宮村徹はベンチに下がらずプレーを続けた。筑波大の鹿野はきっちり2本とも決め、ようやく点差が一桁になる。宮村がファールができない状況で動きが悪くなった影響もあって、日本体育大全体のリズムが崩れる。ここで筑波大が一気に追いつき、さらに残り6分をきったところで筑波大がトランジションから鹿野の3ポイントシュートにつなげ、2点リードと逆転する。ここから日本体育大も粘りを見せ、横江、冨江の3ポイントシュートで追いすがるが、筑波大はようやく当りが出た梁川が要所で決め、リードを守る。残り2分をきって点差は3点。日本体育大は眞庭の3ポイントシュートにかけるが、決まらない。横江、佐藤の3ポイントシュートも決まらず、追いつけない。第4Pで好機を逃さず勝負に出た筑波大が日本体育大を振り切り2勝目を上げ、1部昇格、4年ぶりとなる1部への復帰を決めた。試合終了後、応援席の部員も一体になり喜ぶ筑波大とは対照的に、言葉もなく応援席に頭を下げる日本体育大の選手たち。中にはユニフォームで涙を拭う選手もいた。
 2部の残留をかけて3部Aとの入替戦に臨んだのは拓殖大と順天堂大。どちらも快勝で2部残留を決めた。リーグ戦の後半怪我でコートに立つことのなかった拓殖大の寒竹もスタートで出場。序盤から3ポイントシュートを決めるなどチームに勢いをつける。30分を越えるプレータイムで30得点と怪我の影響を感じさせないプレーでチームを引っ張り勝利に導いた。
 まさに悲喜こもごもの入替戦が終わり、ここから大学バスケットはインカレ一色に変わっていく。
関東大学バスケットボール連盟
日本学生バスケットボール連盟

(取材・リサーチ・編集・作成 渡辺美香)

全日本社会人選手権 更新のお知らせ

 11月2・3日の2日間、宮城県白石市で行われる全日本社会人バスケットボール選手権のプレビューを掲載しました。

全日本社会人選手権 プレビュー 10月29日更新

全日本社会人選手権 プレビュー

 第4回全日本社会人バスケットボール選手権が11月2日から宮城県白石市で開催される。この大会は前回大会(第3回)から全日本総合選手権(オールジャパン)の予選大会に位置づけられ、男女上位2チームに出場権が与えられる。

 過去3回は関東圏(第1回:神奈川県小田原市、第2回・第3回:千葉県船橋市)で行われたが、今年は宮城県白石市の白石市文化体育活動センター(ホワイトキューブ)で行われる。

 男子はクラブ8、実業団6、教員2の16チームが出場。実業団は今年9月に行われた全日本実業団競技大会の上位6チーム、教員は今年8月に行われた全日本教員選手権の上位2チームが出場。クラブのみ昨年度になる今年3月に行われた全日本クラブ選手権の結果から出場チームを決めるということ。各地のオールジャパン予選と重なることや様々なチーム事情もあり、完全に上位チームとはいえないのが残念なところ。昨年は実業団がベスト4を独占し、九州電力と新生紙パルプ商事がオールジャパンの切符を手にしている。

<展望>
 実業団からは全日本実業団競技大会ベスト4の横河電機、JR東日本秋田、九州電力、新生紙パルプ商事が上位候補だろう。主力にけが人も出て東京都実業団選手権の優勝を逃した横河電機だが、この社会人選手権が昨年唯一落としている大会だけに絶対取りたい思いは強い。JR東日本秋田(秋田1位)と九州電力(福岡2位)はそれぞれ地方ブロックの予選大会へも出場が決まっている。新生紙パルプ商事は東京都実業団選手権で2年ぶりに横河電機に勝利。勢いに乗りたいところ。
 クラブの三種体協琴丘と055、そして新潟教員は昨年度地方ブロックからオールジャパンに出場している。今年もそれぞれのブロック予選大会に出場予定。
 カテゴリーの違いから対戦相手チームの状況が把握できていないことが多く、特に1回戦は勝敗の行方がうらないにくい。今年も実業団が上位を独占しそうな感はあるが、1回戦の結果によっては状況は変わってくるだろう。

<試合予定>
11月2日(日)
男子1回戦
10:30
A1 横河電機(実1・東京) vs SESSIONS(ク8・宮城)
B1 愛知教員A(教2・愛知) vs MODERN CLUB(ク4・愛知)
C1 三種体協琴丘(ク1・秋田) vs 東京日産(実6・東京)
D1 ZULUS SHINWA(ク5・兵庫) vs 新生紙パルプ商事(実4・東京)
12:10
A2 九州電力(実3・福岡) vs ALSOK GUNMA CLUB(ク6・群馬)
B2 日本無線(実5・東京) vs 055(ク2・三重)
C2 新潟教員(教1・新潟) vs HEDGE HOG(ク3・新潟)
D2 大西クラブ(ク7・愛媛) vs JR東日本秋田(実2・秋田)

男子2回戦
16:00
A3 C1勝者 vs D1勝者
B3 C2勝者 vs D2勝者
C3 A2勝者 vs B2勝者
D3 A1勝者 vs B1勝者

11月3日(月・祝)
男子準決勝
10:00
A4 D3勝者 vs A3勝者
B4 C3勝者 vs B3勝者

男子3位決定戦
13:20
B5 A4敗者 vs B4敗者

男子決勝
15:00
B6 A4勝者 vs B4勝者

※1回戦敗退チーム同士の交流戦が準決勝と3位決定戦の間で行われます。

<スポーツのミカタ的1回戦の見所>
B1 愛知教員Aには関東大学でプレーしていた選手も所属。筑波大で活躍した畑田に期待。
C1 昨年度のオールジャパンで快進撃を見せた三種体協琴丘に実業団6位に入った東京日産が挑む。三種体協琴丘はエースの高久(現・JBL栃木ブレックス)を欠き得点力やリバウンドなどは昨年度よりは下がっていると予想できる。なかなか安定した状態が見られない東京日産だがここ一番の強さを発揮できれば勝機はあるだろう。
A2 両チームともに百戦錬磨の選手が多い。
B2 クラブトップの055に実業団5位の日本無線がどう戦うか。055の南部と日本無線の鈴木のPG対決が見所の1つ。
C2 新潟総合選手権の決勝の組み合わせと同じ。この時は新潟教員が勝利している。

取材・リサーチ・文 渡辺美香

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